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なぜあそびなのか。

僕って、自分に自信がないんですよね。

どうしてそうなのか。
それに応えていくことが、この問いへの答えになると思い書いていきます。

自分(の内面)を掘り下げていくと、幼少期からのいわゆる成功体験や失敗体験の少なさが、自己肯定感の低さとなり、自信のなさにつながっているということが見えてきました。

成功体験・失敗体験

これらは、主観的と客観的の2つの見方がありますが、
ここでの定義は
主観的:自らチャレンジをしてそれを乗り越えた体験
    ⇔乗り越えられなかった体験

客観的:なにかで褒められる、認められる体験⇔そうではない体験

とし、僕の「体験の少なさ」は前者(主観的な成功/失敗体験)の方です。

僕は幼少期、天真爛漫で目立ちたがりなタイプだったようなのですが、3つの小学校2つの中学校を渡り歩く環境の変化と交友関係の喪失などを経ていく中で、自分で決めてチャレンジし、成し遂げる、あるいは失敗するという経験を取るようなタイプではなく、むしろそれを恐れるようになっていきました。


子どもながらに、転校も含めあらゆることが自分ではどうしようもないものだ、一人の気持ちなんかじゃあらがえないんだ、というある種の諦念を持ち、親や学校、社会通念上こうした方がいいといわれているものに「乗っかっている」ことの方が多かったし、失敗したらこうだという余計な想像力が働いてしまい、あえて挑戦するという選択肢を取ってこなかった。具体的には、早いうちから勉強できた方がいいからと公〇式に通ったり、泳げた方がいいからとスイミングスクールに通ったり、怒られないからと良い子でいたり、我慢した方がいいからと何もしなかったり。
そういった「自分で決めてチャレンジしない」ことが、自らの形成のための経験値となって積み重なっておらず、不安となり、自信のなさにつながっているのだと。

でもそれって、僕だけのことじゃなくって。
大人になって、行動範囲や出会える人の広がりが生まれてから気づいたのですが、背景は千差万別でも自分に自信のない人って存外多いなって。


こうなればいいのに。

大人になってからも自信を持てないということを引きずっていて、でもそのことに気づいて、そこに課題意識を持ったからこそ、これから人格形成をしていく子どもたちには自分のことを信じて歩める大人になってほしいなって思うようになったんです。

そのためには、誰でも子どものころから
「自分でチャレンジして」乗り越える体験
小さくてもいいから成功と失敗の経験値を積みかさねていけたらいいなと思ったんです。

じゃあそれってどうやるのと突き詰めていったとき、
見えてきたのが「あそび」だったわけなのです。

例えば子どもたちが1つしかないものを何人かで使いたいとき。
複数人で遊んでいるときに起こりがちなシチュエーションですよね。
それを使って遊ぶには、何人かで使うという問題をどうにかしないといけない。

そういう場合あなたはどうしますか?

その場に大人がいた場合に起こりがちなのは、
その解決策を提示、あるいは決めてしまうこと。

例えば、順番に使いなさい、こうしなさい、こうしたらどう、など。

大半の場合、子どもはそれに従いますね。


でもそうやって答えを与えることは、子どもにとって何の得もない。

メリットがあるとすれば、争いや軋轢を避けたいと思う(そこまで想像が及ぶ)大人側のメリットでしかないわけです。

子どもには解決できないのかといえば、そんなことはない。

子ども同士だけでも十分乗り越えられるんですよね。
じゃんけんで決めよう、さっきこうだったから次はこうしよう、など。もちろん、使いたいのに使えない子はぐずったりしますが、それらを含めてすべてが成功や失敗の経験値となる。乗り越えようとする力になる。
そしてその経験が次へと循環し、徐々に経験値(自己肯定感と言い換えてもいい)を蓄えた自己形成へと向かっていく。

大人は自らの経験や社会知識があるからどうなるか想像が働き、子どもに失敗をしてほしくない、あるいは不利益とならないようにと考え良かれと思って決めてしまいがち。

でも、そのように大人が(この場合は答えを)与えることによって、
逆に子どもから奪ってしまうことへも想像を働かせてほしい
と思うのです。

さらに最近目立っているのは、子どもが悩みながら何かする前に
大人が正解のやり方など口(や手)を出していたり、放課後の習い事や親同士の合意がないといけなかったりと、子どもが自由に遊ぶことや友だちと集まったりすることができなくなってきている状況。

そもそも遊ぶ以前に、大人が子どもを縛らない、
「あそびの環境」を整える必要がある。


それゆえの活動

だから僕は、まちのこ団として、プレイバスなどその他の事業を通じて場を整え、子どもたちに自信を持って生きていける大人になってほしい、その原体験を積んでほしい。そういう想いを持ってあそびを届けています。




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