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ギリギリの人生 ~アルコール依存症とわかってから~ ①

私は今年で48歳になる男性。
妻子とは8年の別居の末、今年の3月に離婚。

この別居~離婚までは後に述べるが、何故離婚したかをずっと辿っていくと行き着くのが直接的では無いもののアルコールが1つの原因だとわかった。

そして今の私は精神病院内のアルコール依存症治療専門科に入院している。

この病院はアルコール依存症治療では県内唯一入院治療をする病院で、県内全域から患者さんがここに集まってきており、現在は週に1名ずつ入院している状況で基本的には3ヵ月の入院治療となっている。

その入院期間中には週2回の勉強会とミーティングがあり勉強会ではテキストの読み・それに対する感想・過去の自分の行動を振り返るという内容で、ミーティングではひとつの題目に沿って自分はどう考えるか・どう対処するか等の発表を行う。

この勉強会とミーティングでは人前で自分が飲酒についてどのように考えるかの発表の場となるのであまり喋らない人にとっては苦痛の場であり、思いをはっきり喋る人にとっては有意義な時間となる。

私は後者のタイプなので過去の過ちや今の思いは嘘偽りなく話をしているつもりであるが、あまりにも模範的な回答や考えを持ってるように思われてるので周りの方々は私の後には喋りにくいと皮肉混じりに言われた事もある。

それもそのはず、アルコール依存症治療で入院している患者さんのうち大半が定年退職した60代後半から~70代前半の方々ばかりで、本気でアルコールを止めようと思ってる方は少ないと思われる。

逆に早く退院して焼酎を飲みたい!と言う患者さんも居てあまりにも素直な事言うなと面白おかしく聞いている。
現在就労中患者は私含め3名しかいないが、その中でも私が最も若い患者である。

この3名は何とかアルコールから抜け出そうと真面目に聞き発表するので前者の方々にとっては模範的回答に聞こえるのだろう。 

ただ、前者の方々の意見は面白おかしいだけではなく、アルコールの恐ろしさやどうして依存症になるまで飲んだかの生の声として聞ける場であるので私にとってはとても貴重で勉強になる場でもある。

これを書いてる本日の午前中に依存症患者さん達とのミーティングがあった。

今日は私を含め10名の参加となったが、これからまだ増えそうな感じなのでいろいろな方々の意見を聞けるのでとても参考になりそうだ。

なかでも、今日特に心に響いた話として10年前に依存症治療で入院していた方が退院後10年間1度も飲酒をせず、AA や断酒会にも参加せずに過ごせてきたのに、ふとしたきっかけでたった1本のビールを飲んだ為過去の思いが怖くなって10年経った今、再入院してきた方の話だ。


続く

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