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私の陰謀論ウォッチング総括

専門ではないが、陰謀論に興味を持って、いろいろ調べている。陰謀論とは、容易に呑み込めない出来事を「何者かの計画によるものだ」として世界を理解しようとする営みである。それは近代合理主義の進展に伴い、かつての宗教が担っていた役割の、一部を肩代わりするものとして成長してきたという。ジョゼフ・ユージンスキは『陰謀論入門』の中で、陰謀論を敗者の論理と定義づけているが、この敗者は弱者と言い換えてもいい気がする。ユージンスキが敗者という表現を使ったのは、ユージンスキが分析したのがアメリカの国政選挙についての陰謀論だったからで、「不正選挙だ」などという言説が基本的に選挙で負けた側からしか出てこないことを指している。ただ、陰謀論は政治系のものだけではない。そこで、様々な陰謀論を見ていくと、敗者の論理というより弱者の論理と言い換えたほうがいいように思われるのである。

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