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ソロキャンプの気持ち

最近友人がキャンプにハマっている。
グループで行っているかと思いきや、ソロでも行くらしい。
誘われたり誘ったりで何度か行ったが、ソロとグループはやはり違うらしい。

ソロキャンプの気持ちを知るために行ってみる事にした。

当日夜から翌日の午前中まで雨予報だった。
まあ一人だしテントに入ればなんとかなるだろうと、125ccのスクーターにキャンプ道具を積み込み、二時間ほどかけて、道志のキャンプ場まで走った。

■途中寄ったカフェ
ゼブラコーヒー 道志行く際等にぜひ、おすすめです
https://zebra-coffee.com/visit/shop-tsukui/

どうでも良いが上記HPの一番下に夏目漱石の吾輩は猫であるの一文が書かれてる。謎。

買い物をしたりしながらキャンプ場へと到着、受付を済ませてフリーサイトを回った。
予想以上に人が多い...
平日だったのでもっと少ないかと思いきや、良い場所は悉く立派なテントが張られてる。

スペース的にも完全に人から離れる事は出来ないので、なるべく人から離れた場所で水捌けの良さそうな場所に決めた。

風も強かったのでペグをいつもより多く打ち、椅子とテーブルを出して酒とつまみを食べながら本を読んだ。
薪も一束購入したので焚き火の準備も済ませ、散歩したりもした。

自然の中で過ごす時間はなんとも言えない気持ち良さがある。
こういう場でしか摂取できない栄養みたいなものがあると思うのだ。

偶にそんなに自然が好きなら田舎に引っ越したらと簡単に言われるが、そこにある苦労を知り、適度な都会の便利さを享受してきた身としては、今の生活を簡単に手放してしまえるほど逞しくは無い。

今回はソロなので、惣菜やご飯などは買い物時に出来合いのものを選んでいる。なにもしないをしているんだよ。
フライパンでウインナーソーセージを焼きながらアルコールを摂取する。
明るいうちにできるだけ本を読もうと思い、本を読み始めた。

夕方には焚き火を始め、オーディブルに切り替えた。
ぽつぽつと雨が降り始めたので、軽く荷物整理を始め、テント内とバイクの収納にしまうものを手早く片付け、焚き火のペースを上げた。

焚き火を終わらせて、歯磨きをして、テントに入った。
そこには孤独と静寂、僅かな雨音だけがあった。
調光出来るライトで明かりを確保し、本の続きを読み始める。

荷物の準備、移動、設営、食事、キャンプは考えるに面倒な事が多い。
撤収や帰りの運転、帰宅後も道具の手入れや片づけを考えると、とても一人で、しかも週末の土日でやるべきでは無いように思えてくる。

ガスで湯を沸かしてコーヒーを入れながら、自分にとってキャンプとはを考える。
キャンプで自分の一番の楽しみは焚き火だ。
これはソロじゃなくてもいいと思っている。
テントで寝るのは登山でやっているがベッドで寝た方が心地良いに決まっている。食事も別に頑張らなくても良いし、割と山ごはんで作ったりしている。
自分の中で敢えてキャンプでやる必要が無いのだ。

ソロのメリット、敢えて上げるとするなら自由だ、と思う。
本を読もうが、出来合いの惣菜で食事を済ませようが咎める人は誰もいない。
昼寝をしようが、いつ出発しようが、それも自分次第という気楽さはある。
何も決まっていない余白の時間を楽しむというのは贅沢だとしみじみ思う。

ソロキャンプをする気持ちは多分この自由で幸福な孤独にあるのではないか。あと転地効果。

翌朝、目を覚まして、湯を沸かしてコーヒーを入れるか思案し、トイレついでに自販機で缶コーヒーを買った。
ホットサンドを作るのを止めて、パンを少しフライパンで焼いて食べ、撤収を始めた。

ソロ登山をしている時や一人温泉へ湯治旅に出かける時、屡々幸福な孤独を感じる時がある。きっと それは誰にも邪魔されず 自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで

心の中の井之頭五郎が呟くが、自分の中でソロキャンプで満たされる栄養は他のもので代用出来ているので敢えてする必要はないのかもしれない。という結論に至った。

個人的にはソロ湯治旅の方が時間が許すならお薦めしたいところではあるが、孤独の強度についての議論は必要かもしれない。
最近は仕方のないこととはいえキャンプ場によっては1泊馬鹿にならない金額になっていたりするので、労力を考えると鄙びた温泉宿に行きたいとなってしまうのです。
帰りに立ち寄った温泉は気持ちが良かった。

※初めてのキャンプでソロキャンプはお勧めしない、これは色んなトラブルが起きて全く楽しい気持ちで終わらない可能性があるから。
準備不足だったりで他の人に迷惑を掛けたりする可能性があるから。
初回は出来るだけキャンプ慣れしてる人と一緒に行き、ソロでも行ってみたいと思ったら行くことをお勧めしたい。

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