見出し画像

第76回日本産科婦人科学会学術講演会に参加して

今回は明理会東京大和病の明樂院長に、先月参加した「第76回日本産科婦人科学会学術講演会」の模様、感じた想いについて教えていただきました。

明樂院長の専門は生殖医学(子宮内膜症・子宮筋腫や生殖内分泌を中心)、婦人科良性疾患の内視鏡・ロボット手術、骨盤臓器脱です。

今回、私が先月参加した「第76回日本産科婦人科学会学術講演会」の模様、感じた想いについてご報告いたします。
令和6年4月19日〜21日にパシフィコ横浜ノースにて「第76回日本産科婦人科学会学術講演会」が開催されました。
本学会は専門医制度やガイドライン編纂などを担う我が国の産婦人科の基幹学会で、その学術講演会は最新の研究成果や知見を日本ならびに世界に発信する重要な場となってきました。
今回も世界産婦人科学会会長や米国産科婦人科学会の会長を始めアジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアなどから数多くの海外演者が招聘され、我が国の若手産婦人科医と熱い議論が交わされていました。

会場のパシフィコノースは私がアジアパンパシフック産婦人科内視鏡学会 / 日本産科婦人科内視鏡学会を2021年に開催した際に予定していた会場でした。残念ながら丁度新型コロナウイルスによる緊急事態宣言によってWeb開催となってしまっただけに、今回改めて現地に行けたのは感慨深いものがありました。
学会内容は研究、専修医教育、生涯研修、行政まで幅広いものでしたが、なかでも丁度この4月にスタートした医師の働き方改革に関与した数多くの企画が印象的でした。
産婦人科はいうまでもなく長時間労働を強いられる診療科であることから、働き方改革の意義とスムーズな運用に向けた取り組みは大いに注目を集めていました。
招請講演ではスポーツ庁の室伏広治さんが「ハイパフォーマンスからライフパフォーマンスへ~国民のライフパフォーマンス向上を目指した取組」と題した講演を行いました。
スポーツ庁ではこれまでスポーツのもたらす体力増進から不安・抑うつ等の軽減まで、多岐にわたった心身の健康増進効果を国民が享受できる社会の構築を目指した施策を推進してきましたが、特に女性アスリートのパフォーマンスの向上や過度な練習や食事の制限による貧血や無月経,疲労骨折などの障害の発症リスクの解決は、我々産婦人科医との連携をさらに強めてすべての女性を支援していく必要性を強く感じました。
室伏さんというと筋骨隆々としたハンマー投げの金メダリストという印象でしたが、現在はスポーツ庁長官のみならず東京医科大学教授も兼任され、お話は明晰かつ論理的で、学者としての器量の大きさに強く感銘を受けました。
このように、今回も多くの知見を得ることができました。今後様々な形で当院を受診される患者さんに還元していきたいと思います。

https://tokyoyamato-hp.com/shigeo-akira/

第76回日本産科婦人科学会学術講演会ポスター ホームページ(https://www.c-linkage.co.jp/jsog2024/index.html))より

+++++広報の余談+++++
それにしても、この迫力あるポスター、しなやかで美しく、
公式ホームページにあるプロローグビデオにある、
『A woman's life is beautiful』
を現しているかのようです。
そしてなんといってもこのビデオが洗練されておりかっこいいのです。
と、全然講演内容に関してのことではないのですが、
広報としてポスターやパンフレットなどデザインに関わっている身としてはとても質の良いものに触れた、という感じがしました。
そして室伏さんがスポーツ長長官のみならず、東京医科大学・スポーツサイエンス機構の教授も兼任されているとは知りませんでした。
自身には医療の知識はありませんが、自分の知らない世界を知ることはとても面白いことです。
私は院長の体験を通じて知らない世界に触れさせてもらっているなと感じています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?