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スイングを言語化する事の難しさ

体の動きの言語化

皆さんは、歩く時どのように体を使っているだろうか?

1.立つ。この時背筋を伸ばし、両足の母指球と踵にバランスよく荷重をかける。
2.右足を前に出す予備動作として、左足に荷重を移動し右足の踵を浮かせる。
3.十分に左足に荷重がかかったら股関節から大腿部を前に出し右ひざを前方に向かわせる。この時右手が後方に向かうように注意する。
4.右つま先を30㎝前に出しながら左足つま先に荷重を移動しバランスを取る
5.右足踵から着地し足の裏全体で荷重を受け止める。
書き出すと終わりが見えない為、やめておくが「ただ歩く」だけでも言語化すると途方もない情報量になってしまう。これだけの事を人は無意識に行っている。
これをゴルフスイングに置き換えるとどうなるのか…
考えたくもない。

ゴルフレッスンの難しさ

しかし、ゴルフレッスンにおいては一度言語化して相手に伝える必要がある。スタンスを取った時の荷重のかけ方、テイクバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースルー、フィニッシュ。それぞれで荷重のかけ方が変わってくる。これを一つ一つ説明する事は困難であり、相手に今どのような荷重のかけ方を意識していますか?と問いかけても答えられる人の方が少ないだろう。
レッスンプロは、相手の体の使い方をじっくり観察し適切なアドバイスをする必要がある。
クラブの使い方一つでも「左手主導で引き続ける」「右手で押し込む」等全く逆のアドバイスがあったりするので混乱する。

例えば、
「トップの位置では右足踵に荷重をかけて」
というアドバイスを受けたとする。生徒はそれを一生懸命意識して練習するが踵に荷重をかけることを意識するほど右腰が流れてしまいスウェーしてしまう。このような事がゴルフでは多く起こる。
そういう間違い動作が起きた時にしっかり観察し、修正してくれる先生が居てくれると心強い。

深く考えすぎない事

意外と感覚で振っている人の方がうまくいっている事もある。
体の細かい動きを一つ一つ言語化して、チェックしながらスイングすると動きが不自然になる。
体に動きを覚えこませるという点では必要な事かも知れないがあまりにチェックポイントが多すぎると覚えられなくなるので1つか2つにしておいた方がいいだろう。そうやって一つ一つ無意識にできるようになるまで繰り返して練習する事が大切だと考える。

本番では
「スーッと上げて、ぐっとして、バーン」
くらいアバウトに考えた方がいいのかも知れない。

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