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すずめの戸締り感想

ラムさんのすすめで観てきました!前情報は予告映像くらい。
端的に感想を言えばこれはぜひ観て欲しい映画です。
いつもは咀嚼してまとめを書いてたんですが、今回は鑑賞中の脳内タイムラインを覚えている限りそのまま五月雨式に書いていこうと思います。最後に映画内だけの情報から知ってる限りの知識で考察をしてみて、パンフレットや他の人の考察を見比べてみたいと思います!当然ネタバレを含むので見てない子は帰れ~!!!!


脳内タイムライン

九州編

  • 息の上がった幼女からスタート

  • 一部の人が喜びそうとか考えちゃいけない

  • お母さん?貞子にしか見えん。怖っ

  • 起きた。お母さんおるやん。いや養母かも

  • 普通にそうだった。すずめのお母さん何かあったな

  • スカートなんでめくれないの?

  • 長髪のイケメンはアニメでしか許されません

  • ダメ音感音痴なんだけどSixTonesの子の声、上手くない?

  • 宮野真守かと思った

  • 親友っぽい眼鏡(二度と出なかった)

  • 寂れた温泉街とか行ってみたい

  • うわそんな扉絶対SCPじゃん。ハウルにもこういうのあったね

  • 普通に最初の場所繋がった。と思ったら入れなかった

  • ここすごい注意して見てた。雀が入って出て入って、入ったきりなんだよね。あっちの世界に入りっぱなしになったりしてない?

  • 無機物から毛が生えたら猫でも気持ち悪いわ

  • 山から出てるうにょうにょは自分にしか見えない…

  • 扉を潜ったからおかしな世界きた?

  • 割とすぐ閉めるんだな。この場所が最後まで重要なのかと思ってた

  • ここでタイトルコールだろうとは思ったけど演出良いな!

四国編

  • イケメンを部屋に入れたら邪悪な猫に椅子にされた

  • 椅子が猫追い掛けるの絶対無理だろ…と思ったら速ぇ!

  • I'm a BreadとかWASDみたいな操作性だろうに

  • すごい勢いでフェリー乗ってそのまま四国へ

  • ここまででまだこの先どうなるのかわからず、九州に戻ると思ってた

  • あと草太の一族がやってる事がホントに正しいのか?と疑ってた

  • 無理矢理エネルギーを抑え続けた結果震災が起きているのでは?

  • そのパンどうやって食わせる気なんだよ。ツッコミ不在かよ

  • Twitter民のタグの連帯感強すぎん?

  • バイクのお姉さん(千果)好き。みかん箱に猫入ってると思ってた

  • その色気で高校生は無理でしょ…お互いすぐ呼び捨てになるの良き

  • 学校の戸締りですずめだけで良いと判明した。きな臭いな~

  • JKのイチャイチャ良いわ~。こういう抜き打ちの旅って良いよね

  • 次は淡路島から神戸、この辺でああ旅をする映画なんだなと気づく

  • 千果の見送りでウルっときた。なんて良い子なんや…

神戸編

  • 淡路島出てきたので「地震と関係深い場所出てきたな」と思った

  • 草太とのバディ感が強まってきてとても面白い

  • 肝っ玉母ちゃん出てきた。これは各地の女子をたらし込んでいくのか?

  • 子供だけ後ろに乗せるの無理だよ…うちの聞き分け良い子も暴れてたもん

  • 地元の人は「あっ!」て思う場所出てくるんだろうな(今更)

  • 家出JKをスナックで働かせる…アウト!でもこういうの好き

  • 遊園地出たらジェットコースター見たいじゃん?

  • 「大分馴染んできたぞ!」いや馴染んだとかじゃなくて人でもできない動きだぞ

  • あと馴染むって事は人間に戻れないのでは…

  • 猫がすごい不穏な事言う、やっぱりヤバそう

  • 要石は生贄のように閉じ師が代替わりで務めたんじゃないか?

  • すずめがドアを出入りしてたけど、単に常世に行けないだけっぽいな

  • 草太くん癇癪起こしたハウルみたいになっちゃった

東京編

  • 関東勢としては見覚えのある場所にきた

  • 草太の人気に嫉妬、バイトが外国人なのが東京のリアル

  • 古文書の伝承してたらテンション上がるな~保存状態良いな~

  • 東の要石もあるらしい、猫の姿だけど生贄にされた過去の閉じ師だったり?

  • 道に飛び出すたびにヒヤヒヤする…

  • 要石が外れたって言うけどどこにも出てこないな

  • すごいスペクトラル映像、時間からしてクライマックスではないと思うけどこういうシーンが出てくると終わっちゃうのか?と焦る。まだ気分じゃない

  • 予想通り草太は要石に。仕方ないと言いつつ未練タラタラなのはリアルで良い

  • 東京の扉、やっぱり関東大震災の頃のものらしい

  • これまでも震災の影響で過疎化した場所に出現してた

  • 描写はなかったけどここ締める時のイメージが見たかった

  • 草太のお祖父さんの助けで生まれ故郷へ、窓の猫はダイジンかと思った

  • こういう共通の知り合いがいなくなった後の出会いって良いよね

東北編

  • チャラ男と叔母さんが合流して謎の珍道中へ

  • こういう行きずりの集団って見ててワクワクする

  • 自分がそうなったら気まずくてイヤになるだろうけど

  • 北へ向かう途中に立ち寄った場所での会話

  • 「ここが綺麗?」で何か見えてるのか?と思った

白状します。恥ずかしながらここまでどう考えても繋がっているのに僕は全く気づきませんでした。地震・雪の降る地域の出身・建物の残骸・母親がいない理由・震災のあった場所を巡っているという事…
なんて馬鹿だったんだと思うと同時にすずめの黒塗りの日記の意味が分かり、実物が出てきて鳥肌が立つ。ひとつだけ言い訳をさせてもらうと、東日本大震災はあまりにも津波の被害が衝撃的すぎて、震災として記憶されていなかったのが理由だったかも知れない。泣きそうな気持ちになったけど、それ以上にこの題材を選んだ監督の覚悟を感じて強く身構える。

  • 右大臣(だっけ?)はどう見てもお祖父さん

  • 今思えば病院にきたのは右大臣でお祖父さんを連れて行ったのか
    となるとお祖父さんはもう…

  • 最後の戸締り、トラウマと戦いながら草太を助ける

  • 猫が要石に変化、この時は正直「だったら最初からやれよ!」と思った

  • すずめがすずめを助ける。お母さんではなかった…

時間も交わった場所とはそういう意味か、すずめはすずめを自分で救っていたんだな。死ぬのが怖くないと言ってたけど、お母さんに会いたい気持ちがそう思わせていたのか?でも闇落ちせずにいられたのは自分の中で母の死を受け入れていたからなのでは…ちょっと分からなかった。

  • 草太を知っていたのもこれの伏線だったんだ

  • この二人の関係性は新海誠ぽいな~と思った

  • そして全てはこのループを完成させるための旅だったんだなと気づいた

  • 道を逆に辿って途中お世話になった人とも交流して…こういうの最高だよね

  • RPGのエンディングみたい。ごめんねゲーマーで

  • 最後におかえりと言うすずめ

  • 草太は見せない方が演出としては好き(うるさい)

まとめ

新海さんを見直しました。正直、君の名は。はRAD WIMPSのプロモーション映画、天気の子はセカイ系ビジュアルノベルの映像化くらいの印象であまり評価してなかったんですが、着実にファンを集めてから満を持しての本作はテーマも表現も素晴らしいレベルに昇華されていて、良い意味で前作までを裏切るような作品になっていると思います。日本人には見て欲しい映画とラムさんが言ってた意味が良く分かりました。見るときはあんまりミスリードを疑ったりせずに素直な心で観る事をおススメします。ここに書いてもダメか!

考察

後で恥ずかしくなって消すかも知れません!
この作品はすずめの過去の謎を追いながら西から東へ被災地を巡る慰霊のロードムービーだと思います。九州四国はあまり知らないですが、阪神淡路大震災・関東大震災・東日本大震災と、被災地の廃墟で残留思念(無念)を感じ取り慰霊する。そして何の気なしに暮らしていたすずめが、被災者本人として過去と向き合いトラウマを克服していく。今もパンデミックや戦争によって心や体に傷を負う人がいる中、このテーマに向き合う事で希望を感じてもらおうと監督は考えたのかな、なんて思いました。
あとは本作のモチーフとして多分に日本神話が用いられている気がします。岩戸すずめは天岩戸とアメノウズメのもじりかと。要石を外すのは天照大神を呼び出す岩戸開きに似ています。そして要石が封じているミミズ、あれはすずめの闇なんじゃないかと思いました。かつて常世に封じ込めてしまった過去の自分を解放した事で、それを封じる役目も与えられたのではないでしょうか?閉じ師以外にあのミミズは見えていません。確かに、かつて信仰の下に生贄を捧げて天才を鎮めようとした時代はありましたが、現代にそれを肯定するのはいささか宗教的すぎないか?と思ったのです。
左大臣・右大臣のネーミングにも間違いなく意味はあるでしょう。ただお雛様くらいでしか名前を知らないし、猫の神様も日光東照宮の眠り猫くらい(あれも神なのか?)しか思い浮かばないので良く分かりませんが、2匹とも目の縁が反転した色になっていて(白に黒丸と黒に白丸)これも天照大神と月読命がモチーフなのかと思いましたが日本神話はそこまで詳しくないので…
ついでに形見の椅子が三本足なのは八咫烏のモチーフかなと思いました。ただ八咫烏は神武天皇を和歌山から奈良に案内しただけなのでこじつけかも知れません。僕が独自に思いついたのはこれくらいですが、もし幸運にもこの考察を最初に読んで気になった人は、もっと物知りそうな考察も見てみて下さい。
あとは常世が出てきたので黄泉平坂とも関係があるかと思ったんですが、あまり神話のモチーフをごちゃ混ぜにするのは格好悪そうだからあくまで神の国としての常世なのかなと思いました。そして安易にお母さんを出さずに、すずめが自分で過去を克服したのがとても良かったです。
追記:11/12
ひとつ忘れてました。なぜミミズがすずめの心の闇と思ったかと言えば、最後に封じた場所が常世だったからです。常世に追いやるだけでなく常世の中で要石で封印するという事は、それ自体がトラウマの克服を象徴しているのではないでしょうか。分かりませんが、戸締りとの違いには何か意味がある気がします。
追記:11/13
他の人のレビューとか読んで上の説について思ってた事をひとつ。閉じ師の存在が明確に災害を防げる存在だとしたら、なぜ災害が起こったのかが人為的な影響下にあるという事になってしまう。そういう意味で実はそこまで実効力のあるものではないのでは…?人為が関わると陰謀説なども浮上してきな臭くなってしまうので、そういう方向の話にはしてないんじゃないかと思ってます。
また、椅子はどこから出てきたのか?それがパラドックスになっていて、常世で見守る2匹の蝶がいると考察で読みました。この辺は個人的に神を人間格として描く事は避けるように思えた(神話では思い切り人間臭いけど)ので、あくまで椅子を含めてすずめが常世で生み出したイマジナリーなものじゃないかな〜と都合よく考えました。

さ、他の人の考察読んで枕に顔を埋めようっと!

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