栽培品目の策定について

この話題は農家、農業関係者向けの話題になります。

YAMATARO FARMでは2022年ブロッコリー、人参、落花生、根深ネギ(白ネギ)、レタス、さつまいも、しょうが、きゅうり、ズッキーニ、と10品目を作りました。
以前は20品目近く作っていましたが、作業効率アップのために集約を進めています。

メイン(売上100万以上)に据えたいのはブロッコリー、人参、落花生の3品目です。
なぜこの3品目にしたのかを紹介したいと思います。

一言で言うと、連作障害対策です。
作物事ですが、連続して何回も作付すると生育が悪くなる現象が発生します。
これを連作障害と言います。
連作障害は現象の名前で、原因の名前ではありません。
多くの場合は連作によって病害虫の密度が高くなり、病害虫リスクによって生育が悪くなります。
例えばブロッコリーの連作障害リスクとしては、根こぶ病、菌核病、べと病などが挙げられます。これらの病気は菌密度の低下に時間がかかる(土壌に残る)ので、これらが発生した畑にもう一度ブロッコリーを植えると、さらにひどく発生してしまう可能性があります。
ちなみにですが、それぞれの病気について対応する殺菌剤がありますが、多発するととても農薬だけでは抑えられません。
農薬の限界を知っているので、農薬に頼らないリスク管理の大切さも知っています。

ブロッコリー、人参、落花生はそれぞれ高い連作リスクになる病害虫が異なります。
ブロッコリーは先程の通りということで割愛しますが、人参はネコブセンチュウやネグサレセンチュウ、落花生は莢褐斑病や白絹病が該当します。
ちなみに連作障害になりうる病害虫は土壌の関係なのか、地域性があるように感じます。なので、あくまで富士市の北の方の見方です。
ブロッコリー、人参、落花生はそれぞれリスクとなる病害虫が異なっているため、ブロッコリー➝人参➝落花生といった感じで作付をしていくと連作障害リスクが低減していきます。
こんな感じで品目を選んでいきました。

現状だと落花生と根深ネギはともに白絹病に、ブロッコリーとレタスはともにべと病、菌核病に、さつまいも、しょうが、人参は線虫類にそれぞれ罹病するため、これらの作物を連続して栽培しないように注意しています。

品目について、勝負月も策定しています。
売りやすさ、言い換えると需要に対して供給量が減っている時期です。
ブロッコリーですが、4月下~5月上と10月上~11月上はブロッコリーが薄くなり、値上がりするので頑張って収穫したい所です。捌ききるギリギリの量を作っていきたい時期になります。

栽培品目について、色々な考え方があろうかと思います。
より自分が有利になる作付に変えていきたいと思ってます。

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