和尚のつぶやき #327(正解を手放す)
成功体験やうまくいった経験は
忘れがたく、いい思い出となります
過去の経験は
あくまでも思い出であり
現在においても正解として扱うと
思考停止状態となり
現状の中での再考が
できなくなります
過去の正解を手放さなければ
現状に合った判断ができません
しかし自分で手にした正解を
手放すことは難しく
今の自分を作っている
幹のようなもので
簡単には手放せません
この気持ちは誰しも同じでしょう
もちろんこの正解が
今も通用することも
あると思いますが
これがたまたまでは
リスクが大きすぎます
常に正解を見直し
現在の状況で通用するかどうかを
冷徹に判断する必要があります
自分の実績を否定するようですが
リスクを回避するためには
必要な作業です
職責が重い地位にあるものほど
心しておかなければなりません
自分の過去への執着が
組織の危機につながるからです
決定権があるだけに
冷静かつ謙虚な判断が必要です
口で言うのは簡単ですが
人間の防衛本能ともいえる
この心理に抗うのは
大変な労力と勇気がいります
自分の身を削るような
思いをしながらでないと
できることではありません
しかしチャレンジ精神をもって
進みたいならば
必須の条件でもあります
もししがみつくことしか
できないなら
まさに引き際かもしれません
自分が30数年間頑張ってきたことを
振り返ると
色々な思いが交錯しますが
会社でも家庭でも
次世代の邪魔をしないためには
自分の正解を手放すしかないと
言い聞かすことが大切だと思います
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