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ブランド創りの「2階建て理論」

ブランド考える上で大事な2階建て理論

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「Minimal - Bean to Bar Chocolate - 」を経営して学んだ事は、ブランドの構成要素を考える時には常に2階建てで考えることが大事であるという事です。

2階建ての、
1階部分はブランドを展開する領域の外してはならないベーシックな要素

2階部分がその領域におけるブランドの差別化要素
つまり類似領域の他ブランドとの違いを明確にする部分です。

Minimalチョコレートで例えると、1階のベーシックの部分はチョコレートとして求められる美味しさ(甘さ、チョコレート感)で、2階はカカオや産地のストーリー、油を少し控えめにしたザクザクした食感、芳醇なカカオ本来の香りなどです。

実感として、この2階建てで考えることができるかどうかのインパクトはとても大きいと思います。

言ってみれば、単なるトレンドで終わるのか、カルチャーとして根付き広がっていくのかの明暗をわけるほど重大なインパクトをブランドに与えると思います。

1階がベーシックな要素で2階が差別化要素と言う見立てが重要

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まず大事な事はこの1階と2階という見立てです。

1階とは土台です。

家を考えるとわかりやすいのですが、1階がしっかりとしないと2階をどれだけ豪華につくっても、全体がぐらついたり、最悪の場合は崩壊してしまいます

特にマーケティングおける差別化戦略やポジショニング論で戦略を考える時やPRの時は、2階部分ばかりに目が行きます。1階部分はベーシックな要素であるため、この戦略を考えたり、実際にPRするときにはなかなか表に出てこないのです。

もちろん2階も大事ですが、あくまでもベーシックな機能である1階が土台として安定しているからこそ、2階が活きてくるわけです。

例えばファッションだとすると、1階は「おしゃれ」ではないでしょうか。いかに差別化で「機能性」や「素材の良さ」を押したとしても、その服がベーシックに「おしゃれ」さをもっていないと売れないのではないでしょうか。逆に「おしゃれ」であれば機能性やサイズが少々なかったり、合わなくても買う人は多いと思います。

そして、世の中のブランドの意外なほど多くが、この見えずらい1階部分を疎かにして、単なるブームや流行で終わってしまっています

ブームや流行になれればまだいいですが、もっと多くのブランドが生まれては気づかれないうちになくなっています。

美味しいチョコレートと美味しいカカオの違いによる失敗

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実はMinimalをはじめた当初カカオの魅力を前面に立てて訴求していました。「私たちはカカオラボラトリーです」と言わんばかりに、カカオ濃度80~90%のハイカカオタイプや尖ったフレーバーのチョコレートを多くラインナップしていました。

事実としてお客さんも食べると「すごい!」ととてもいいリアクションをして頂くことが多かったのです。

一見すると好リアクションに目がいき、そのまま突き進んでしまうのですが、実はよくよく観察すると、試食の時には好リアクションでも、実際に購入するのは、試食した中で、割とチョコレート感があり、特徴もわかりやすい70%程度のチョコレートだったのです

ブランド開始1年間私自身が店頭に毎日立って、実際にお客さんに試食してもらいながらABテスト、PMFの検証を行っていたからこそ気づけたことです。

確かに世の中にない差別化要素としてハイカカオ商品は驚きをもって好リアクションを生んだのですが、実はお客さんは「美味しいカカオ」がたべたいのではなく、「美味しいチョコレート」が食べたかったと気づいたのです

この気づきを通して、ブランドとして一時の流行ではなく、LTVが高いお客さんを多く生み長く愛されるためにはその領域で求められる暗黙の前提ともいえるベーシックな要素こそ深く理解し当たり前に追求しないといけないと学びました

これは多くのブランドに共通する落とし穴ではないかと思います。

ブランド経営をしている当事者として、どうしても差別化要素にばかり目が行ってしまいます。他ブランドとの違いや特徴はもちろん大事ですが、前提のその領域のベーシックな要素は「何」で、きちんと戦えるだけの「クオリティ」レベルまでいっているかを冷静に俯瞰する事が大事です。

創業3年で国際品評会で部門別金賞を受賞

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この1階のベーシックな要素の追求として創業2年後からMinimalはインターナシャルチョコレートアワードと言う世界でも最も大きな国際コンペティションの一つに出品を始めました

実は「チョコレートを新しくする」と新しいビジョンで新しいチョコレートを追究するという事を考えると、今までの基準をそこまで重要視していませんでした。

しかし、この2階建ての理論を考えた時に、2階と同様に1階部分が大事であると考えて、品評会に向き合いました

最高賞である金賞をとったチョコレートを部門別に取り寄せ、ひたすら食べてみました。そして、ベーシック要素と差別化要素というメガネをもってチョコレートを食べると多くの気づきがあり、Minimalチョコレートの足りない部分やMinimalチョコレートしかもっていない部分がはっきりとわかったのです

それを基に、3年目ではダークチョコレート部門別で日本のブランドとして初の金賞を獲得する事ができました

この経験を通して最も大事な事は、金賞という社会的証明を得た事以上に、ブランドとして1階の土台を理解し、分厚くすることができたことだと思います。

商品開発力を研鑽する際に、1階と2階をそれぞれ分けて考えて、最終的にはそのバランスをとり続けながらABテストを繰り返したことが、PMFにつながり、LTV向上に寄与したと思っています。

※Mininalの商品

ぜひこの1階のチョコレート感と2階のザクザクした食感とカカオの芳醇な香りというメガネでMinimalのチョコレートを食べてみて下さい!

ブランドの2階建て理論を実感してもらえると思います。


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