ダイナミックプライシングとは?事例やメリット、デメリットを解説!
近年よく耳にする、ダイナミックプライシングという価格戦略。変動料金制、動的価格設定ともいいます。
ダイナミックプライシングを導入することによって、どのようなメリットがあるのか、デメリットは何なのか、事例を交えて解説します。
ダイナミックプライシングとは?
ダイナミックプライシングとは、商品やサービスの需要に合わせて、料金を変動させる価格戦略です。
例として、ホテルや旅館の宿泊料金を取り上げます。
宿泊施設には、閑散期と繁忙期があり1年を通して需要には波がある場合がほとんどです。閑散期に料金を安く設定すれば、「この料金なら」と宿泊を検討する人が一定数でてきて、予約に繋がります。一方繁忙期は、旅行に出かける人が多く需要が高まるので、高い料金設定でも予約が入るというわけです。
ダイナミックプライシングは、時期や時間によって価値が変動する商品やサービス、賞味期限がある商品に向いている価格戦略といえます。
ダイナミックプライシングの事例
ホテルや航空会社の料金では馴染みのあるダイナミックプライシングですが、スポーツ観戦のチケット料金やコンサートのチケット料金、小売業でも導入が進んでいます。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアで、賞味期限が近い食品が安くなっているのも、ダイナミックプライシングのひとつ。新しい言葉のようですが、昔から行われている手法です。
福岡県に本社を置くスーパーマーケットのトライアルは、2018年に次世代スーパーマーケット「トライアル Quick大野城店」をオープンしました。トライアル Quick大野城店では、全商品分、約1万2,000枚もの電子プライスカードを導入し、需要と供給にあわせた価格設定を行っています。電子型のプライスカードにすることで、従業員の負担も軽減できるうえ、リアルタイムでの価格変更が可能です。
ダイナミックプライシングのメリット
ダイナミックプライシングを導入するメリットは、収益の最大化と不要な在庫を抱えるリスクの削減です。
需要が高まる時期に高い価格に設定にすることで、その分売り上げに繋がり、収益化を最大化できます。一方、需要が低い時期に低い価格に設定することで、売れ残りなどが減り、在庫を抱えるリスクを軽減できるということです。
消費者としては、タイミングさえ合えば、リーズナブルな価格で商品やサービスを購入できるというメリットがあります。
ダイナミックプライシングのデメリット
ダイナミックプライシングには、需要を見極めて正確にプライシングするための、システムの構築や運用が必要になることがあります。
複雑な計算には、AIやディープラーニングが必要となるケースもあるので、導入コストは多額に掛かることもあります。多額の投資をするからには、ダイナミックプライシングを成功させ、回収しなくてはなりません。
消費者としては、商品によっては価格の変動を受け入れにくい場合があります。ダイナミックプライシングを導入することで、消費者に不安感を与え、購入が見送られる原因となる可能性があります。
まとめ
ダイナミックプライシングは、需要状況によって価格が変動するので、対象とする商品やサービスに向き・不向きがあります。また、収益を最大化し、コストを削減できるというメリットがある一方、多額の投資コストが掛かることも重要なポイントです。
経営に直結する値決めの方法は、導入した先のことを想定したうえで決定することをおすすめします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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