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復習の仕方もわからない。

もし5年前に戻って自分に言い聞かせることができるなら「お前、新しいこと学ぶなら、どう復習するのか考えてた方が良いよ」と言いたい。

大学院の授業を受け、新しい知識やスキルを身につける。
「よしよし、今日もまた少し賢くなったぞ」なんて思っていたら、そんなものは3日も経てば忘れてしまう。
ビジネススクールでの学びは「実践してなんぼ」なので、やはり使わないと学んだ内容は風化してしまう。

しかし、経営者でもない一営業現場のマネジャーに使えることって限られる。
論理思考やらプレゼンテーションならともかく、企業のターンアラウンド戦略やファイナンスの正味現在価値とか、さぁ使うぞっとはなかなかならない。
(ちなみに、基礎的な科目でも一番縁遠く感じていたファイナンスも、その考え方だけであれば、主婦でも役に立てられるものではある!)

せっかく学んだ知識を風化させたくないが、実践で磨けないのであれば、受験生さながらにテキストを見直し、あれやこれやおぼえたり考えたりするしか無いのか・・・?

在学中や、卒業して1年くらいは悶々としたこともあるが、今ならこう言える「使わないならほっとけ。保留だ」と。

「カナヅチを持った人は、何でもクギに見える」とはMBA取得者を揶揄した表現だとか。新しい知識やスキルを得たからといって、それを振りかざすのは、必要でもないところをハンマーで叩くようなものだ。

反省記で繰り返し思うことだが「自分は何のために学ぶのか?」の問いがきちんと立っており、その答えを探しに来ている人は、復習も明確だ。
どんな学びでも抽象度を上げて、自分の役に立てるレベルに組み替えてしまう。そんな人は、マンガを読んでいても勝手に役に立つ示唆を得ていくのかもしれない。

自分に足りない「穴」が明確になっているので、知識やスキルが自分の中の穴を埋めていく。きちんと学びが統合されていくのだ。

じゃあお前はどうなんだ?と言われると困る。

目的があやふやなまま、漠然とした不安と期待、あと好奇心が動力となってMBA取得した自分は、先に書いた通り「保留」している。

もちろん、日々使えている知識やスキルもあり、それはありがたく使用している。
だが、膨大な労力を使って得た知識は「保留」だ。
それでも、手にしたハンマーを振り回しているつもりで、振り回されている状態になるよりはマシだ。

自分が今感じている課題感と向き合って「今一番困っていることは何か」、「自分がやりたいと思っているけど、できていないことは何か」。
自分に向き合う時間を取ると、その壁を打ち壊すハンマーはすでに道具箱の中に入っているのに気づく(こともある)。

復習するなら反省より内省。

だから、もし5年前に戻って自分に言い聞かせることができるなら「お前、新しいこと学ぶなら、どう復習するのか考えてた方が良いよ」と言いたい。

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