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自分の得意がわからない。

10年前に戻って自分に言い聞かせることができるなら、「お前、人に教えることができる得意なことを1つでもつくっといた方が良いよ。」と言いたい。

大学院に入学して、すぐに同期による勉強会が企画され参加してみた。
その勉強会は、別にファイナンスだとか、マーケティングだとかいった経営学のジャンルではなく、Google workspace(2019年当時はG suiteという名称だった)の使い方だった。

当時、PCにインストールされたOfficeを使っている人がまだまだ多かったと思う(たぶん)。
そこで、Google workspaceなら、今後の学習内容を保存したり共有したりが便利だし、複数人で同じスプレッドシートやスライドをいじったりできるので、今後の勉強の効率をあげるんじゃないかと。Googleのツールに詳しい同期が善意で勉強会を企画してくれたのでした。

参加してみて、「へー、なるほど便利」という率直な感想と同時に、「このように他人にGiveできる能力があるのが羨ましい」と思った。自分も、何か同期のコミュニティにGiveできることがあれば良いのにな。
なぜ、今まで何か得意なことって作ってこなかったのだ!とかモヤモヤした。

でも、人って何かしら得意なものがあると思う。
それが、例えばMBAの勉強に直接役に立たなくても。
動画の編集が得意とか、デザインができるとか(新聞を作れるという人もいたが・・・)。
そういう「特異な」能力でもなく、農業をやっているとか、ヨガが得意とか、ワインに詳しいとか、少し他の人とは違う経験を持っている。
そんなことがビジネスアイデアにつながることもあるし、ネットワークづくりに役に立つこともあると、今なら断言できる。

得意っていうのは、相対的なものなので、人と比べないと自分が得意なのかどうかわからない。
会社のような同質化した人が多いところだと、仕事で得た知識スキルが世の中で価値があるのかわかりにくい。
そういう意味では、異業種交流だったり、単に仕事外のコミュニティがあるだけで、自分の得意というものに気づきやすいのではないかなと思う。
あとは、積極的な自己開示。
自分が積極的に何かやるとか発信すると、他人に「それってすごいね」とか「それ、面白いね」と気づきを与えてくれる(こともある)。

で、今お前は何が得意って言えるんだ?とか聞かれるとまぁ困るんですが。
でも、大学院でグループワークをしている時などに同期から「議論の整理が上手いね」とか、「説明がわかりやすいね」とか言ってもらえ、自分にも得意なものがあると気づかせてくれた(多少のお世辞、社交辞令はあるものの)。
今では、僕もオンラインの集まりがあれば、積極的にファシリテーションを担ったり、読書会があれば、書籍の要約をスライドにまとめて説明したりするようになった。
他人に教えられる程のスキルではないけれども・・・。

だから、10年前に戻って自分に言い聞かせることができるなら、「お前、人に教えることができる得意なことを1つでもつくっといた方が良いよ。」と言いたい。

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