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「それパワハラです」で済ませようとするズルさがそこに隠れてないだろうか?

大事なことだと思うので書いておく。

パワハラ防止法の第三十条の二

労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律|労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)の第三十条の二にはこのような記述がある。

第三十条の二 事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

そして、令和2年1月15日の公示では、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」として、

2 職場におけるパワーハラスメントの内容
(1) 職場におけるパワーハラスメントは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの要素を全て満たすものをいう。
なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しない。

と記されている。

「それパワハラです」で済ませようとするズルさ

自分にとって都合が悪いことが起きた場合、なんでもかんでも「それパワハラです」で済ませようとしていないだろうか?「パワハラ」という呪文を遣えば、即座に相手を黙らせられると勘違いしていないか?胸に手を当てて考えてみて欲しい。

よくあるのは、上司に厳しく注意された、なんども指摘されたなどがあると思うが、仕事に対し怠慢じゃなかったといい切れるだろうか?その状況は①に加え、②と③も満たしているだろうか?それをしっかりと言語化して伝えられているだろうか?

安易なあなたの「それパワハラです」発言で、傷ついている人がいないか、ちゃんと考えたことはあるだろうか?

もちろん、必要以上にがまんすることを勧めているわけでもないし、職場においておかしいと感じることを声に出していくことは悪いわけではない。だが、自身の怠慢を置き去りにして、周囲の環境だけを変えようとしているあなたの中にズルさがないだろうか。

覆水盆に返らず。一度口から出たものはすぐには取り消せない。「それパワハラです」と言う以上、その言葉に責任をもった上で使ってほしい。

山咲サクラ

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