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問題とは「こうありたい姿」と「現実の姿」との「距離」
『対話型ファシリテーションの手ほどき』の表紙にはこんな言葉が書かれている。
「なぜ?」と聞かない質問術
「どうした?」ではどうにもならない
じゃあどうやって質問するの?
5W1Hの中でも、WhyとHowはつかわずに、いつ、どこ、だれ、何ををつかって質問していくことで、相手もわたしも気づいていなかった問題の本質に気づくことができ、相手がその問題の解決に自ずと向かっていける。
と、言葉で書けば100文字程度なのだが、これが奥深い。
混乱している
産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの研修を受けたことがある人がこの本を読むと、とても混乱するんじゃないかと思う。少なくともわたしは混乱している。
なぜなら、傾聴の技法で「質問」については、このように学ぶからだ。
質問には2つの意味がある。
一つには、CO(カウンセラー・コンサルタント)が、CL(クライエント)を共感的に理解するためのもの。
二つには、CLが気づいていなかったり、避けたり、矛盾しているのではないかと思われること、あるいは、COが話を聴きながら気になっていることを理解するためのもの
そして、質問には、クローズドクエスチョン(閉ざされた質問)とオープンクエスチョン(開かれた質問)があり、クローズドは、「はい」か「いいえ」で回答できるもの、オープンは、①How、②What、③Whyをつかうのだと教わるのだ。
矛盾。。。
ツールでしかない
どちらも正しくって間違ってない。どちらも万能ではなく、どちらかにしなければならないわけではない。混乱している自分に気づくことが大事だし、いずれもツールでしかない。
使うタイミングとか、相手との信頼関係がどれぐらい構築できてるのかなど、状況によっても違うと思う。思いや考えではなく、事実を知るためにはメタファシリテーションはとても有効だと思う。
問題とは「こうありたい姿」と「現実の姿」との「距離」
事実を事実としてしっかりとらえ、問題の本質がどこにあるのかに気づく。問題とは「こうありたい姿」と「現実の姿」との「距離(ギャップ)」をいう。距離がはっきりしなければ、解決策はない。
距離を知るためには、現実を通して事実がなんであるかに気づき、それを数値化したり言語化したりすることはとても重要なのだ。そして、その事実がなんたるものかに気づくために対話型ファシリテーション(メタファシリテーション)があるのだと思う。
補足
現実…事実だと思っていること。人によって捉えかたが変わる
事実…実際にそうであること。だれがみても変わらないこと
山咲サクラ
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