変わらないこと、変わり続けること。
リーグワン元年。
後にも先にも、本当の意味での開幕戦は一度きりです。
すでにいくつかの試合が行われました。
生まれ変わった日本ラグビー界最高峰のリーグで、名前を変え、ジャージを変えた各チームが、以前と変わることのない熱戦を見せてくれています。
シーウェイブスの開幕を前に、僕の気持ちはこれまでの開幕とそれほど変わっていないように思います。
だけど、僕たちの周りには新型ウイルスをはじめとした様々な変化が渦巻いていて、これはやはり一度きりしか抱き得ない感情なのだと理解しているところです。
この気持ちを残しておくために、所信表明の意味も込めて文章を認めます。
よろしければご一読ください。
変えるべきなのかもしれないことがある。
未知のウイルスによって変容する社会情勢において、重要なのは事前に定められたルールよりも、柔軟な対応なのかもしれません。
変わってしまうことがある。
今シーズンを最後と決めて最後の気力に火をつけて灯火としている選手がいるとすれば、試合が中止や延期、リーグが中断となったとしても、その身体も心も、燃え尽きていくのが止まることはないでしょう。
変えられないことがある。
グラウンドの外で何が起こっていようが、試合開始の笛が鳴ったなら、目に見えないウイルスを恐れて、目の前に迫る相手から逃げることなどできません。
目の前の相手を倒す。
これがラグビー。
表題としたのは僕が尊敬する先輩の言葉です。
特別多くの言葉をその先輩と交わしたわけではありません。
背中から多くのことを学ばせてもらいました。
変化は誰にでも訪れる。
高みを目指してハードワークしていれば、進化できるかもしれません。
だけど一歩間違えればオーバーワークや怪我につながりかねません。
疲労のないフレッシュな状態を保ちたいがためにトレーニングをしなければ、
やがて退化という変化が訪れます。
変化は誰にでも訪れる。
変わらずにいることはできません。
だとすれば、
変化を恐れずに前へ進むのがいい。
そのために変わらないものを携えて。
変わらないものは信念。
色々な言い方ができると思うが、僕にはこの言葉がしっくりきます。
変わらない信念を持ち続け、より良くなるために変わり続ける。
変わらない信念さえあれば、変化を恐れる必要はない。
変わらない信念さえあれば、道を間違っても帰ってこられる。
良かったときの自分を思い返して、それを再現しようとはしない。
そのときの自分はもういない。
そのときとは変わった、今の自分の100%を出す。
シーウェイブスに受け継がれるV7の遺伝子は変わりません。
それでも僕たちは変わり続けています。
リーグワンの舞台で僕たちが見せたいのは、
新日鐵釜石のラグビーではなく、
釜石シーウェイブスのラグビーです。
鉄と魚とラグビーのまち釜石から、
北の鉄人の誇りを持ってREVIVEします。
<山田 龍之介 やまだ りゅうのすけ>
1991.10.12生 釜石シーウェイブスに所属するラグビー選手
東京都立大泉高校でラグビーをはじめる
その後立教大学に進学、卒業後はNECグリーンロケッツでプレー
2019年釜石シーウェイブスに入団
2020年4月からはプロ選手としてチームに所属
北海道・釧路町出身 岩手県・釜石市在住
最後まで読んでいただきありがとうございます!スキもサポートも嬉しいです!これからもラグビーの空き時間に投稿していきます!