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「人生を変える力 スタンフォード大学の"Applied Compassion Training"とは?」

2022年、私がトレーニングを受けたスタンフォード大学の
「Applied Compassion Training(A C T)」。
このプログラムの面白いところは、
学ぶだけでなく、自分の属する現場で
『思いやりを実践するプロジェクト』であったこと。

そして『コンパッション(思いやり)』という心のあり方を深く探求し、
それを日々の生活にどう落とし込むかを学んだ結果、
自分自身の心が大きく変わりました。

今、その素晴らしい経験と学びを一人でも多くの人に、
日本語で共有することで、
『思いやりのある社会を日本い広める仲間』
と出会えたら・・・と思いながら書いています。

A C Tトレーニングを受講しようと思ったきっかけ


私がこのトレーニングを受けようと思ったきっかけは、
シリコンバレーの半導体企業の人事時代。

多くの社員が、人間関係や仕事のストレス、完璧主義からくる
バーンアウトで苦しんでいる姿をみて、

「人事として何かできないだろうか?」
「自分は他人への理解や思いやりを持ち合わせているだろうか?」
「そもそも自分自身に対する思いやりは十分に持っているだろうか?」

と自問自答していくうちに・・・
実は、「自分もかなり苦しんでいる」
ということに気がついてしまったんです。
当時、もがき苦しんでいた私に、
友人が一冊の本を貸してくれました。

ジェームズ・ドゥティ
『スタンフォードの脳外科医が教わったー最強のマジック』

ジェームズ・ドゥティ著

作者が、スタンフォード大学『共感と利他精神研究教育センター(the Center for Compassion and Altruism Research and Education:CCARE)の創設者だったのです。この本が、ACTに申し込むきっかけになりました。

ACTとは、どんなプログラムなの?


スタンフォード大学で、『コンパッションと利他精神を研究』していることを知った私。

コンパッションと利他

という言葉を見たときに『私のライフワークになる!』

という直感が降りてきました。

*利他:日本にいる時は意識していませんでしたが、シリコンバレー盛和塾で、稲盛塾長から何度もこの言葉を繰り返し聞くうちに、仕事で悩んだ際の「私の人生の指針」となった言葉でした

今回はこのプログラムの概要について、簡単に書いてみようと思います。

1. 概要:Applied Compassion Training(ACT)


スタンフォード大学のCenter for Compassion and Altruism Research and Education (CCARE) が開発した「Applied Compassion Training」(ACT)は、思いやり(コンパッション)を日常生活に取り入れ、個人や社会を変えるための11ヶ月間プログラム。毎月の講義、スモールグループディスカッション、メンター(1:1)ミーティング。さらに週末のリトリート、プロジェクト発表と盛りだくさんで、オンラインで世界中の人々がアクセスできるように設計されています。

2. ACTの特徴:体験と学習の統合


ACTは、科学的な知見に基づいた教育的な要素と、瞑想や自己探求のような個人的な体験を組み合わせた特徴的なプログラムです。これにより、思いやりを深く理解し、具体的な行動として生活の中に取り入れることが可能となります。また思いやりの行動を実際に行うための課題(プロジェクト)に取り組むことで、思いやりの心を具体的な行動に移す力を身につけていきます。

3. プログラムの流れ:個人から社会へ


ACTは、自己と他者に対する思いやりから始まり、家族や友人、そしてコミュニティ、職場。さらには地球全体に対する思いやりにつながっていきます。この流れは、「マイクロ」から「マクロ」へと広げていくアプローチで、個々の行動がどのように社会全体に影響を与えるのかを学びます。
毎月のテーマ(例えば、マインドフルネス、レジリエンス、脳科学、システム設計)の中で、思いやりへの理解度を高め、実践するためのツールやフレームワークを学んで、ディスカッションやメンターとの対話を通じて、思いやりをどう実践していくかを探っていきます。

4. アクティブラーニング:学んで、実践する

ACTでは、学んだことを実践することが強調されます。参加者は新たに学んだスキルを実生活(自分が所属する教育、医療、ビジネス、コミュニティなど)に適用するための課題(プロジェクト実施)が出されます。これにより、思いやりの理論を日常生活に統合する方法を具体的に学びます。

正直なところ、当初、この課題に対する不安がありました。でも、同じくこのトレーニングを受けるために集まった仲間の緊張感溢れる顔、不安を素直に語る姿に、私一人ではないと感じました。「思いやり」を深め、それをビジネスや現場に応用するための旅を一緒にする仲間に出会えたことは、私にとってかけがえのない体験となりました。

終わりに:思いやりの力で世界を変える


Applied Compassion Trainingを通じて、個々の思いやりが社会全体に影響を与える力を信じるようになりました。

最初は、できるかとうか不安でいっぱいだったプロジェクト。
最終的にCompassion for Japan というテーマで、
二つのプロジェクトを実施し発表することができました。

たくさんのフィードバックをくれたグループの仲間や
メンターのモニカには感謝しかありません。

この11ヶ月間のトレーニングを通じて、個々の思いやりが社会全体に影響を与える力を信じるようになりました。

スタンフォード大学認定コンパッションアンバサダー
https://ccare.stanford.edu/education/ambassadors-applied-compassion/2022-capstone-projects/


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