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あなたの人生に変革をもたらす瞑想と人が持つ力


こんにちは。
『瞑想と人が持つ力(個人的資源・個人的リソース)』が、私たちにどのような幸福感をもたらし、抑うつ症状を軽減するかについて、多くの研究が行われています。特に、バーバラ・フレドリクソン博士の研究は、慈愛瞑想(ラビングカインドネス瞑想)が個人の幸福感、社会的サポート、そして人生の満足度にどのように影響するかを教えてくれます。

バーバラ・フレドリクソンの研究

バーバラ・フレドリクソン博士は、ポジティブな感情が個人の幸福感や社会的サポート、そして人生の満足度にどのように影響するかを探求しています。彼女の研究には、多くの被験者が参加し、ラビングカインドネス瞑想を実践することでポジティブな感情が増加し、それが長期的な幸福感や社会的なつながりの強化につながることが示されました。

この調査研究は、ミシガン州デトロイトのある大手ビジネスソフトウエアおよび情報サービス企業の社員139人を対象にして行われました。参加者は6週間のラビングカインドネス瞑想コースを受講し、瞑想の頻度やその効果について日々記録。終了してから2週間後の記録まで調査は続きました。

研究結果

研究では、4つのリソース(心理的、社会的、認知的、身体的)が抑うつ症状に与える影響を評価しています。特に、RMSEA(root-mean-square error of approximation)値を用いて、モデルの適合度を評価しました。

瞑想によって最も向上した個人的リソース

この研究により、瞑想が特定の個人的リソースを向上させることが分かりました。以下は、瞑想によって向上したリソースの順位です。

  1. 環境掌握感(心理的)

  2. 他者との積極的関係(社会的)

  3. 人生の目的(心理的)

  4. 現在の味わい(認知的)

  5. 自己受容(心理的)

  6. マインドフルネス(認知的)

  7. 未来の味わい(認知的)

  8. 道筋思考(認知的)

  9. 精神的回復力(心理的)

  10. 個人的成長(心理的)

  11. 目標達成思考(認知的)

  12. 社会的支援 (受け取り)(社会的)

  13. 社会的支援 (提供)(社会的)

  14. 睡眠の持続時間(身体的)

  15. 楽観主義(心理的)

  16. 自律性(心理的)

  17. 症状の病気(身体的)

この研究結果は、瞑想が幅広いリソースの向上に貢献し、特に「環境掌握感」や「他者との積極的関係」「人生の目的」などの心理的・認知的リソースの向上に顕著な効果があることを示しています。

抑うつ症状の軽減に効果的だった個人的リソース順位

以下は、瞑想によって高められた個人的リソースを、抗うつ症状に対して、効果の高い順に並べ替えた表です。

©SelfQ Lab (Fredrickson, Bらの研究結果を元に鈴木が表を作成)

表から、「人生の目的」が最も抑うつ症状の軽減に効果的であることが示されました。次いで、「現在の味わい(Savoring)」が高い効果を持つことがわかりました。また、「環境掌握感」や「個人的成長」、「自己受容」も高い効果を示しています。

研究結果から、ラビングカインドネス瞑想によって向上した個人的リソースが抑うつ症状に与える影響がわかります。

  1. リソースの向上: ラビングカインドネス瞑想を行うことで、『認知的、心理的、社会的、身体的なリソース』が向上

  2. 抑うつ症状の軽減: 向上したリソースが抑うつ症状の軽減にどのように寄与するかを分析

データからも、『瞑想と人の持つ力』がはっきりと伺えますね。
ぜひ、日常にラビングカインドネス瞑想を積極的に取り入れ、メンタルヘルスの維持やより良い人生を創造するきっかけにしてみてください!

*環境掌握感とは、個人が自分の環境や生活状況をコントロールし、効果的に管理できると感じる能力のことです。これは、自己効力感や自信と密接に関連しており、個人が外部の出来事や環境の変化に対してどれだけ適応し、対応できるかを示します。この感覚が高い人は、生活の中で直面する問題や課題を積極的に解決し、目標を達成するための行動を取ることができると感じます

参考文献

 Fredrickson, B. L., Cohn, M. A., Coffey, K. A., et al. (2008). Open hearts build lives: positive emotions, induced through loving-kindness meditations, build consequential personal resources. Journal of Personality and Social Psychology.


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