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10/5 DFM勝負の一戦!の前に知っておきたい対戦相手RNG、そのヤバさ #DFMWIN

ということで日本代表DFMが10/4に、あの最悪の開幕2連敗からとうとう本戦出場直前までたどり着きました。あとはBO5一回勝てばWorlds本戦出場です。皆さんの中には今年からLOLを見始めた、なんて人もいるかもしれません。そんな方向けにちょろちょろと書いてみようというのが今回の記事です。ガチ勢の方には物足りない内容かもしれませんがご容赦を。

そして解説のRevolさんがこの試合について「非常に言葉を選んで」発言をしていましたが、要は日本代表応援放送と言ってもいい日本語配信でさえ「いける!」「勝てる!」とそうそう言いづらい、それくらいの相手が次に当たる、明日の8時ごろ開始される戦いの相手、春の世界大会MSIの王者「RNG」なのです。(前の試合が3-0で巻く可能性あるので朝6時くらいから準備しておくのがおすすめです)

もちろんLOUDは強敵でした。EGも強敵でした。でも言ってしまえばその強さはスラムダンクで言えばランアンドガンを武器にする「豊玉」、RNGは「山王」レベルです。出てる人間全員が他のチームでエースを張れる、そんなRNGのそのヤバさをざっと書きますので、みなさんも「覚悟」の準備をしておいてください!!

1.現世界最強地域中国の超名門 RNG

ユニフォームはナイキで胸スポンサーはベンツ、それがRNG。

長年LOL最強地域は中国か韓国か、というのは論争になっていますが、近年の実績で言えば中国が上になっています。直近5世界大会の結果を列挙するとよくわかります。

22MSI  中国RNG ◎
21Worlds 中国EDG
21MSI  中国RNG ◎
20Worlds 韓国DWG
19MSI 中止
19Worlds 中国FPX

過去5回の世界大会のうち4回勝っているのが中国になります。そして2回載っているチームがありますね、直近5世界大会で2回優勝しているのが明日当たる中国RNGです。つい5ヶ月前、世界制覇したばっかりのチームです。そこからメンバーも変わっていません。ずるじゃん(歌:乙倉悠貴)。こんなチームと当たってしまうことがDFMにとって逆風ランニングであって。

なぜこんなところでRNGと当たるのか、というのはMSIの話をしないといけません。MSIは毎年5月に行われる世界大会ですが、往々にしてその大会に出ていると夏のリーグの準備が遅れます、勝ち抜けば勝ち抜くほどに。それもあり、MSI優勝チームが夏に崩れやすくなる、と言われています。その例に漏れずRNGも国内で多少躓いた結果、この位置にいるわけです。この位置にいますがもう調子は十分に上り調子になったRNGです。はっきり言って厳しいです。

直近大会MSIの事実の話をしましょう。DFMもいまと同じチームで臨み、韓国/ベトナム/ラテンアメリカ相手に「1勝5敗」で敗退したのがDFMです。同じ大会でRNGはグループを6勝0敗で抜け、昨日DFMに勝ったEGを26キル4デス24分で片付けるなど圧倒的な力で勝ち抜き、結局RNGは大会通じて「20勝4敗」で優勝しています。そのチームのメンバーがそのまま明日出てきます。オカシイだろ!!!!!!

2.フォロワー863万の超巨大ファン層と規模感資金感


この写真がなにか分かるだろうか、前に人がいるので3-4階建てと思われるこの建造物、そしてこのRのロゴ、そう、田舎のイオンモールではなく、今回相手にするRNGの2018年に作った自分たちのチーム専用のゲーミングスタジアムになる。

ちなみにサイドのモニターにはゲーム画面が映るとのこと。これがRNGの「自分のチームのスタジアム」になる。中国のeスポーツバブルのヤバさが伝わるだろうか。

↑ちなみにこれが「LJLの全試合を行う」スタジアムになる。よしもとの芸人劇場を間借りし、MAX200人程度収容となっている。

一方これがRNGのホームスタジアムの前方座席になる。映画館ではない、RNGという1チームのために作られたスタジアムの前部座席で、後方にも席が広がっている。

今回相手にするのはこういうチームになる。もちろん同じゲームをプレイしているのだがそれへの規模感、投資の量は日本と比較にならない。DFMも日本では相当に投資し頑張っているが、RNGは世界でも類を見ないレベルでの投資と成長を続ける超ビッグクラブになっている。

Twitterのフォロワーこそ18万だが、この数字は主に「中国外」のファンの数であり、Weiboのフォロワー数は863万、これだけのファンが居ることになる。ピンとこないだろうので例えると、大阪府の全人口が886万(日本3位)。だいたい大阪の全員くらいのファンが居ることになる。他に言えば、新宿駅の一日の乗降者数が353万人。「ファンあつまれー」と言ったら新宿駅が2個半パンクする量が集まる、それがRNGというチームになる。このファンの2%が「RNG目指してLOL頑張る」というだけで17.6万人になる。いっぽう日本のLOLのランクマ人口は13万程度。ファンの2パーがLOLを頑張るだけで日本全体以上の切磋琢磨が起きる、それがRNGの持っているファン層であり、そんな「RNGのスタメン」の価値がおわかりいただけるだろうか。

3.コーチは世界一連覇中

MSIで現チーム、現スタッフが世界一になっているが、それに加えてKenZhuコーチはRNGに来る前、昨年のWorldsで世界一になったEDGのコーチだった人物になる。つまりRNGは昨年世界一になったコーチを招聘するという、まるで世界一になったモウリーニョを普通に引っ張ってくるマンチェスター・シティーみたいなことをやっているのがこのRNGになる。つまりWorldsの戦い方も重々承知、というわけだ。

DFMの本日のインタビューでKazuコーチが、「MVPはGismo」と同じコーチ陣を称えていたが、言ってしまえば日本の、かつDFMでの実績しかないコーチ陣がいまのDFMの布陣になっている。一方今回相手にするRNGのコーチは、コーチとして21Worlds、22MSIと世界一を2連覇してこの大会に臨んでいる。今回優勝すれば世界大会3連覇、それも複数チームに跨って、ということで「世界一のコーチ」候補にもなるレベル、その権利を有しているレベルになっている。

4.世界の統計 DFM勝率5.9%

LOLには「ピッケム」という予想ゲームが有る。Worldsの勝敗を選び、全部当てたり上位になると商品があったりするのでみんな見る側も予想をして楽しむのが常になっている。

さて明日のDFM戦もそのピッケム対象試合なのだが、DFMが勝つと予想したのは「全体のたった5.9%」になる。これはコイントスで決めたり、玉砕覚悟で逆張りする人を含めての5.9%だ。自分もDFMに入れたが、果たしてこれが自分のお金10万賭けて、となったら自分でもDFMに入れない、もっとシビアな選択をするだろうというのは分かる。そんな数字でなおたった5.9%になっている。この数字は例えばウマ娘などのソシャゲで多く使われる数字、最高レア確率3%を考えれば「単発ガチャ2発でSSRが1枚以上出る程度の幸運」ということになる。

5.エースは激戦中国リーグでMVP1位のMID Xiaohu

ここで選手に触れるが、はっきり言ってどの選手も超一流、TOPだけ昨年から変わって連携等に不安こそあれど、といった感じ。でもその中で誰、となればMIDのXiaohuになる。彼自身一時期TOPでプレイしていたほどにプールも広く、戦術眼も優れている。この夏11回のMVPは中国リーグ1位であり、プロ同士が選ぶAllProTeam(野球で言うベストナイン的なもの)でも、中国の並み居るMIDレーナーを押しのけて1位になっている。世界最強MID候補に名前が上がっておかしくない選手だ。

もう一人注目人物を挙げろ、と言われたらサポートのMingだろうか。この二人は2017からRNGにずっと所属しているチームの骨と牙。彼も今年のリーグでXiaohu同様AllProの1stに入っており評価が非常に高い。またジャングルのweiも2人ほどではないがAllProTeamの3rd、つまり中国3番目のジャングラーという評価で非常に評価は高い。

はっきり言ってこのレベルだと何でもできて当たり前状態で、逆に苦手なものがないがゆえに個性というのが見えにくいレベルであって。強いて挙げればメタ的にそうなのだが、サポートのMingのタンクピックが多く、その半面TOPではスプリット、JaxやFioraというピックが目立つ。中国のFioraというのはそれだけで恐れられるほど個人技が研ぎ澄まされており、今日暴れに暴れたRobo以上の壊滅的な攻撃力を有していると言っても過言ではない。そしてその攻撃力は全員が有していると言ってもいい。

少しでも気を抜けば、なんなら気を抜かなくても針穴を作ってそこからダム決壊にまで持っていけるそんなメンバーなので「DFMの各人が序盤から崩れないように」という控えめな願いですら、若干の奇跡と運が味方しない限り難しいのではないか、という程度のハンドスキル、および戦略面で差があると見ていいだろう。

6.まとめ

本当に掛け値なく、この春MSIの世界王者と当たるという愕然とするしかない事実が転がっているわけです。Yutaponもインタビューで「RNGにBO5で勝てるようなら世界大会優勝できるレベルにいるということ」(意訳)と言っており、これはお世辞でもリップサービスでもなく、これまた崩しようのない事実であって世界中の多くの人間が賛同するまっとうな意見でもあって。

これは名古屋グランパスが頑張ってアジア優勝したら次の世界大会一回戦がレアル・マドリーとかバルセロナとかパリ・サンジェルマンとか、そのレベルに当たる、みたいな状況がDFMを取り巻くリアルな状況であって。

割と高い確率で大敗北の恐れもあります。5年前同じく中国強豪EDGと当たったときは、まともな試合と呼ぶのも難しいレベルでボッコボコにされています。あれから5年、どれだけ世界1位に近づけたのか、という意味で1キルでおお喜びするメンタリティでいることが大事だと思います。5年前はあまりの大敗北にTwitchのチャットで「DFMざっこ!」みたいな連投キッズが暴れに暴れていましたが、上記のように戦力差を考えれば「DFMが弱い」のでなく「RNGが強すぎる」ということも分かるはずです。胸を借りるつもりで、くらいの心地で視聴するのがマジでオススメです。

その上で、ゲームは何が起こるかわかりません。もしBO5で勝ってしまったらこの10数年のLOL世界大会史上、というか全eスポーツの大きな大会で起こった中で1番レベルの超スーパージャイアントキリングとして、奇跡のチームとしてDFMの名が伝説とともに歴史に名が残ることでしょう。大げさでなくそのレベルです。万一、その奇跡の目撃者になれると信じて、現状を深く認識した上で、それでもなお #DFMWIN  と祈ることが必要なのかな、と思います。湘北もなんやかんやあって山王に勝ったわけだし。 GO!DFM! #DFMWIN

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