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LJL2020Spring超直前 データで見る各チームの見どころまとめ

ということで、毎回恒例GamesOfLegendsを見ながら、各チームのメンバーを見ながら見どころやストロングポイントを見ていきつつ観戦のつまみとするメモ。基本的に見るのは「直近」のため、チーム状態如何でソロスタッツも変動してしまうのもプロの常ですが、まあ移籍も多かったので、前こうだったけどいまこうなんやーくらいで見れればよいかと。LJLはプンレクで見る予定なのでよければ一緒に見ましょう。

ほんまの直前、当日になってから書き始めてるので試合順に。あとDFMはご存じ度が高いので後回しに。

V3 Esports

-昨期決勝進出チームもメンバー3人変更でほぼ別チームか-

TOP:Paz(残留)
→TOPでKDA3位、CS1位、ダメージ平均2位と隙なしトップレーナー

JG:Bugi(元FW LJLCSで日本経験アリ)
→LMSでJGアシスト上位ながら、デス数はJGほぼトップ。

MID:Ace(残留)
MIDでKDA3位、アシスト1位、視界スコア1位。CS勝ち33%は課題か

ADC:Archer(謎 枠的に外国人と思われる)
SUP:Raina(元SG)
→視界スコアはサポ3位、ワードクリアは1位、ただしデス数ワースト2位。

雑感
昨年はBotの爆発力で決勝にまで進んだが、メンバーが変わりチームカラーも変わりそう。「何でもできる」Pazは、その総合力の高さがデータにも表れており、日本人トップレーナーでEviに次ぐセカンドチョイスのなかでも筆頭候補といえるプレイヤーと言えるだろう。

JGのBugiは、直近LMSでは出た試合2勝11敗となっており、途中よりサブJGに席を奪われる事態に。そのサブが勝率56%なのも考えると一概に「チームの責任」と言いにくい部分も。LMS内でもJGとしてはアシスト数の高さはあったが、反面デスがほぼトップなところに不安を残す。

MIDのAceは昨季、かつてのタンキー寄りチャンプ偏重からキャリー系でも好成績を出したものの、全体の成績としてはやはり「サポーティブ」な部分での好スコアが目立つ。昨年は「ゆとりもやし」というキャリーがいたためアシストに回ってもチームは回ったが、今期のADCは新人であり、特に序盤、ハマるまでは自らが「キャリー」していく姿勢を試合で出せるかがカギとなるかもしれない。

Rainaは名コーチPoomandoに師事したせいか否かは不明だがLJL一年目ながら視界スコアで上位に位置し、こと視界面では頼りになるサポートといえる。一方、視界確保の際の宿命ともいえるがデス数が嵩んでいるのが気になるところ。ドラゴンの重要度が高い今シーズン、サポートキャッチからドラ献上が増えると苦しいので改善できるかがポイント。

総合的に見ると「視界」面では非常に強みのあるチームと言える一方、デスの多さが気になるメンバーも複数人いる。また、Archerが未知数のため、現状「大砲不在」の感が否めない。PazのスプリットもBOTで優位を築いてこそ揺さぶりとして強力な効果を発揮する一面があるため、BOTの重要度は高いと言える。逆にBOTに目途が立てば、視界面からマクロで有利を広げる、かつてのV3らしい戦いが刺さるかもしれない。


AXIZ

-最下位から3人変更。意外な補強があったものの…-

TOP:uinyan(残留)
→15分段階でのCSは対面勝率5割超。視界スコア3位。ダメージ量に課題。

JG:Hoglet(元LLA)
→元LLAのJGでダメージ2位、視界スコア2位。

MID:Gariaru(残留)
→かつてローム型も昨季はアシスト最下位。デス数の少なさは5位。

ADC:Hide(元EDG データ不足)

SUP:Corporal(元DW オーストラリアサーバー1位経験アリ)
→夏はサブ、春はメインも1勝20敗

雑感
チームの核に据えた日本人二人に、新韓国人2人、そして日オーストラリアハーフの5人で臨む。uinyanは、低調なチームのなかでTOPレーン戦に限ればLJLでも戦えていたデータも出ている。一方、総ダメージの低さやスタッツの低調さから、レーン戦以降の存在感を示せるかがポイントとなる。

Hogletは昨季、日本と似たレベルと思われるLLAでそこそこのスコアを叩き出す。リーグは1位で終えたが、リーグ4位だった日本でもお馴染みoddie/seiyaのISGに負けて夏はチーム経験なし。多少のブランクが気になるところ。

Gariaruは、かつてMIDからガリオに代表されるローミングでサポーティブに立ち回る動きを得意としUSGを支えたが、サイドレーンに強みのあったUSGと勝手が違い苦戦。そうそうにチームが崩れるとMIDが狙い撃ちされるのは世の常だが、それでもそこそこ生存力の指標で数字を残している点は、苛烈な環境で耐えられていると見ることもできる。

Hideは元EDGという名門にも名を連ねているが、確認できた試合が2016年。一応他チームにもいたようだがデータに残る試合出場が約4年ぶりとなると不安が残る。

Corporalはある意味隠し玉というか、ロースター発表で保留状態、韓国人二人確定のなか、スカウティングや元LJL戦士の日本人獲得と思いきや「ハーフ」で元オセアニア戦士を獲得。名門DWにいたものの、皆さんご存じの
Shernfire/Triple/k1ngといった有名面子がごっそり抜けた後であり…。オセアニア1位とハンドスキルは高いはずなのでその点や、日本語も問題ない点にも期待したいところ。

総合的に見ると、「LJL外」からの補強となり、LJL経験値の少なさが全体的に気になるところ。新加入の韓国人が攻撃力を発揮できればGariaruも昨季より活きることになるはず。また日本人枠で獲得したCorporalがハマれば、話題の3KRとまではいかないものの実質3外国人の布陣ともなるわけで。話題に乗ったダークホースの位置に立って流れに乗るために、まずは早めの1勝が欲しいところ。


Burning Core

-LJL屈指の”中位力”を誇るチームは”底上げ”で上位を目指す-

TOP:RayFarky(残留)
→TOPでダメージ400超はEvi、Pazに次いで3位も視界スコア最下位。

JG:Once(残留)
→15分段階の経験値差は1位、金銭面でも2位。ダメージ平均1位と攻撃型。

MID:Roki(残留)
→キル数3位もデス数2位。ヤスオからルルまであるプールは魅力。

ADC:Yuhi(残留)
→アシスト3位もデス数2位。平均ダメージに苦労が見える。

SUP:Proud(元AF)
→7試合ながら視界スコアは中位、といってもTusiN並。序盤に難ありか。

雑感
前年から4人継続、12月のブートキャンプとチームワークを深めて上位を狙う体制に見える。RayFarkyは、ダメージ面で言えばTOPのトップ、Evi等にも並びそうな高いスコアを出している一方、視界スコアはEviの4/5。ダメージ以外の貢献度も高まれば、EviPazの背中も見えてくるか。

Onceは、得意の攻撃的なジャングリングがある一方、デス数も3位と高め。パッチ10.2段階では、ジャングルキャリーが厳しくプレイスタイル的には少し向かい風か。攻撃特化のためか視界スコアも下位なのが気になるところ。

Rokiは、この攻撃的なチームでのバランサーのような役割と見ることができる。もともとはメイジやアサシンが得意だった印象だが、ゲームによってプレイスタイルが変わる印象。スコア的に見るとそれでもアサシン風のスコアに落ち着くあたり、プレイ本質はアサシン寄りであるようにも見える。

Yuhiは、アシスト数が多いことからわかる通り、戦闘に積極的に参加はできているように見える。一方、デスが多くダメージ量も低い点を見ると、集団戦で早めに沈んでしまって存在感が出せなかったのでは、という点が浮かび上がってくる。もちろん生存はADCひとりで出来るものではないが、今期その相棒は元LCKプレイヤーと申し分ないはず。

Proudは、あのAFで実際にLCKで7試合ながら戦ったプレイヤーで、アフリカのお眼鏡にかなっただけでも「実力」は十分と見るべきだろう。ただLCKでは苦戦もしており、特に序盤、対面とかなりの差をつけられていたことがデータで分かる。ただ、その対面が「Deft/TusiN」だったころに比べればかなり楽に感じるのではないだろうか。

総合的に見ると、非常に前がかりでLJL界のベトナムかといったような風情のあったBCのスタイルに、あのLCKからサポートが来たということで、特に安全面、視界面で欲しかったピースがハマった補強なのではないだろうか。12月からのブートキャンプもあり、チームワークについてはDFMに次いで高い水準にあると思われるので、LJLのとくに序盤、アドバンテージがあるうちに上位をキープしておきたいところだろう。


Crest Gaming Act

-日本人JGの伝統継続、Artの穴はGangoで埋まった-

TOP:Nap(残留)
→9試合ながら平均キルは1位。KDAも2位。一方視界スコアは下から2番目。

JG:Yoshi(サブ昇格)

MID:Aria(残留)
→ソロキル16回、KDAは全体でも1位。攻撃力と生存性を兼ね備えたMID。

ADC:Gango(元KT)
→LCKではデスが嵩み苦しむも、対面との15分CSは5割以上の勝率。

SUP:Grendel(残留)
→春以来のサポ復帰。当時アシスト3位も視界スコアは5位。


雑感
前年からサブ昇格を含めれば4人継続と、こちらも連携面で期待できる。Napは、昨季は出番は少なかったもののエイトロメインで、出ればかなりの確率でTOPから試合を動かした。その攻撃面でのセンスは折り紙付きなものの、視界面では併用されたGrendelがTOPで実質サポートのような動きをしたために視界スコアの低さは余計目立つことに。

Yoshiはデータが少ないのでおいておくとして、Ariaは、昨季のLunaから改名。序盤から隙あらばキルを狙うスタイルで数多くのソロキルを重ねる一方、平均デス1.1はゆとりもやしと並んでリーグ最低。キャリーMIDとして理想的なスタッツを残した。視界スコアも高く文句なし、今期も期待される逸材と言える。

Gangoは、Lunaと似た顔でLJLに旋風を巻き起こしたArtの後釜としてKTから復活。かつてUSGでは初日ペンタキルから大旋風を巻き起こし、USGの戦略自体が「プロテクトGango」に変化するほどの影響力があった。その活躍を手にLCKの舞台に立つも苦戦、サブ落ちの憂き目にあったものの、CS精度に関してはあのLCKでも勝負できるスコアなことは証明しての、今期再起を目指す形。

GrendelはLJLでも新しい「サポーティブTOP」で昨季を戦ったが、それ以前のサポートに戻っての今期再コンバートという点で不安が普通はありそうなものだが、昨季の実質サポートみたいなTOPを見てれば大丈夫だろうという感も。(TOPの影響が薄い10.2ではあのスタイルこそが正解なのでは…?)また、タンクサポートが非常に多く、他のメタになったときには不安が残るか。

総合的に見ると、2019のLJLを席巻したダブルキャリーの破壊力、Luna/Artのラインが崩れたものの、その代わりにGangoというLJL実績もあるADCの補強に成功し最大の強み、特色は残った形。となるとほぼ新人日本人ジャングラーが、この序盤コケると厳しいメタで戦えるのかというのが大きなポイントとなる。特に初戦が、かつて日本人JGを駆逐していったTussleというのは面白い見どころとなりそう。


SoftBank Hawks

-LJL参加の黒船。3KRで台風の目1号-

TOP:Dasher(元USG)
→MIDで全体3位のキル数、全体2位のダメージ。TOP転向はどうなるか。

JG:Tussle(元USG)
→KDAはJG3位、視界スコアも3位と基本的に指標は上位。

MID:Ramune(元DFMサブ)
→データ不足

ADC:Honey (新人 データ不足)

SUP:Pooh(元USGサブ データ不足)


雑感
完全新規参加チーム。2019の新規参加2チームは1年間成績が伸び悩み苦しんだが、その流れを避けられるかがポイント。TOPのDasherは、USGのMIDとして、主にブリンクのあるAPチャンプを中心に暴れに暴れまわった。夏のUSGではMIDが徹底マークされるなか、それでもダメージを出し切るプレイを見せたが、TOP転向でどうなるか見もの。TOPにも使えるVladは昨夏3度使ってKDA20.0と狂った爆発力を持っている。LCKでも有数のTOPとなったrascal以来のKRTOPは、日本人猛者が集うTOPレーンの勢力図を一気に塗り変える可能性も秘めている。

JGのTussleは、新チームの外国人ながらLJLでも相当の古参プレイヤーに。長年のLJL参戦が認められ日本人枠でこの選手が使えるのは実質チートと言える。新チームとはいえ、DasherとはUSGで、RamuneとはPGMでプレイ済みと勝手を知っている仲間というのは心強いはず。デビュー当時のリーシンで暴れまわるプレイから年月を経て安定を取るプレイも身に着け、最もLJLのジャングルを知り尽くしたプレイヤーとして毎年スタッツ上位につけており、今期も期待できる。

MIDのRamuneはPGM解散からまさかのDFMサブ登録という道を選び、一年間表に出てくる機会は少なかったうえ、たまの出場も精彩を欠き評価を落とした感もある。1年ぶりのスタメン復帰で、コンビになるJGがTussleというのは心強いはず。メタに沿ったメイジピックで再びCerosキラーとなるか。

ADCのHoney、SUPのPoohともに参照できるデータが少なく未知数だが、ホークスのロースター発表はLJLで一番早く、まだ移籍市場的に選び放題の中ピックされたHoney、と考えると、即決に至るだけの実力があったのでは、と期待できる。サポートのPoohはLJLCS等を経験し、USGのサブとしても出場はしていないものの在籍しており、USG組との連携はある程度期待できるだろう。

総合して見てみると、復帰のRamune、新人のHoney等不確定要素もあるものの3KRの爆発力で上位も十分狙えるポテンシャルを秘めている。また、TOPの控えにUSGで夏戦ったArumikが控えており、特に後半慣れてきてからのスタッツも高く、Ramuneの調子次第ではDasherのMID復帰というセカンドプランが考えられるのも強みと言えるかもしれない。特に現在はTOPの影響力が低いと囁かれるメタだけに、メタに応じてDasherを使う、という戦い方が出来ると相当強いと思うのだが果たして。


Sengoku Gaming

-4人入れ替えで日本上位チームの中心メンバーに元SKT2人という異常事態-

TOP:apaMEN(元USG)
→2019春は対面CS勝利8割、CSTOP1位、KDA3位。

JG:Blank(残留)
→チームは伸び悩んだが、15分段階の対面金銭差+405はJG1位。

MID:Pirean(元LEC SK)
→LEC春はMIDアシスト1位も夏は3勝12敗でスタメン落ちの憂き目に

ADC:Yutorimoyashi (元V3)
→全体日本人トップのKDA、平均ダメージ、CS…引退とは何だったのか

SUP:Enty(元USG)
→サポでデスの少なさ1位、かつ視界スコア全体1位、アシストは全体5位。


雑感
2018に参入、夏にはまさかのBlank獲得。誰もが放出を想像した中、まさかの残留。今期はBlankを中心に日本人もLJLベテランで固め、本気度が伺える。TOPのapaMENは夏こそ出場がなかったが、春はエイトロなどで暴れまわった。ベテランとして毎年高いスタッツを叩き出しており、またメタに左右されない広いチャンピオンプールも魅力。夏のブランクがどれだけ影響するかだけが不安点。

JGのBlank、昨夏は随所に「世界レベル」の片鱗を見せるも、チームの補助に忙殺され苦しんだ感がある。レーンフォローが比較的必要ない序盤15分のスタッツを見ると、15分で平均405Gの対面に対してのプラス、JG1位を叩き出しており、決してジャングリングが錆びついていないことを証明している。今期は全レーン「強い」面子が揃っており、真の「Blank」に震える準備を今からしておいても遅すぎるということはないだろう。

MIDのPireanは、EU地域1部で1年戦っての参戦。チームは中位から下位に沈み、特に夏はサブ落ちともなったが、好調だった春はアシストで1位を獲得。同率1位にあのHumanoid、春のプレーオフで負けたのもSplyceと考えるとなんとなく活躍のほどが思い描きやすいかもしれない。ただし、当時チームにいた韓国人はSUPであり、MIDと十分なシナジーを発揮できたとは考えにくい。その点、あのSKTでともに戦ったBlankとのコンビ復活は確実にプラスに働くだろう。

ADCのYutorimoyashiは、突然の引退宣言からV3に復帰した夏、モチベーションの低下等が心配されたが、蓋を開ければ大活躍。KDAではLuna、Artに次いで全体3位、ダメージもArt、Dasherに次いで3位と複数スタッツでライバルゆたぽんを抑えてV3を決勝にまでキャリーした。名だたる名サポートと組んできたもやしが次に組むのは、2018日本代表でコンビを組んだEnty。リーグでは初となる日本人同士のBOTレーンでシナジーにも期待したい。

SUPのEntyはUSG発足以来サポートして出場しつつづけ、当時JG-SUPが鉄板と思われていた韓国人助っ人の流れにおいて、日本人サポでも戦えるし、LJL上位にも食い込めることを何度も証明してきた。実際に昨夏も名だたる助っ人サポートがいるなかで、視界スコアという面では1位を獲得している。また、フックチャンプの名手でもあり、フックチャンプがピック候補に挙がっている今のメタは追い風ともいえる。

総合的に見ると、昨年一年を経て「本気で勝ちに来た」感がある。PGMDFM時代は、どうしてもDFMが行かないと日本一感が出なかったのには面子の説得力も少なからずあったと思うが、久々にLJLに「説得力」のあるDFM以外のチームが出来た感がある。各レーンにレーン強者が揃い、JGにはBlank、額面通りハマる程度でLJLのレベルを引き上げるチームになる可能性もある。



Rascal Jester

-魅惑の3KRで超強力botレーンの完成-

TOP:Cogcog(残留)
→21試合で17チャンプを使い、対面CS勝利6割越えも、デス数TOP1位。

JG:hachamecha(元CGA)
→キルはJG最下位でアシスト1位と”譲れる”JG。視界スコアも2位と高い。

MID:Ninja(残留)
→MIDで15分対面CS勝ち50%以上はマークするもデス数MID1位。

ADC:Art(元CGA)
→平均キル全体1位、平均ダメージ全体1位、1試合平均1.5デスの超ADC

SUP:viviD(元V3)
→アシスト全体4位で視界スコアはEntyに次いで僅差の2位。



雑感
2014以降、下部降格等紆余曲折を経て、韓国ROXとの提携もあり「勝機」が見える久々のシーズン。TOPのCogcogの昨季はデス数がかなり嵩んだものの、ある種チームのために犠牲になったようにも見える。それが分かるのがチャンプ数。カルマ、ライズにクレッドタムケンセジュアニと、チームの方向性があったのか疑問に思えるほどのプールで試合をしている。そんな中でもレーンでは(このチャンプたちで)CS勝ち五割以上は健闘とも言える。今回、チームとして強力な核がBOTにあるため、求められる役割も自然と安定してくるものと思われる。

JGはhachamecha、CGA昇格当初は日本人JGに疑問を抱く人も多かったと思われるが、その偏見を結果でねじ伏せてきた。インタビュー等では強気の発言が目立つが、スタッツからは丁寧に視界を取り、キャリーにキルを渡し、試合を繊細にコントロールしている姿勢が浮かび上がってくる。CGAでArtの強力な攻撃力を引き出した原動力のひとりでもあり、RJでもその役割を期待されているといえるだろう。

MIDはNinja。2014から世界中のプロシーンを飛び回ってきたベテランMIDプレイヤーだが、昨夏のスタッツはチームの低迷もあり、正直外国人枠を割いた甲斐はあまりなかったようにも見える。RJ2期目の今年は韓国プレイヤーが自分を含めて3人おり、コミュニケーション面でもプラスになるはず。MIDにばかりかかっていた負担も減り、スタッツの向上が期待される。

ADCはArt。昨年夏のキルキングでありダメージキング。キルが集まるということは「賞金」も大変だが、ダメージを出しながらもデスまで少ない、潰したくても潰せないまさに理想のADC。昨季、日本人サポートを相方にしてこの数値であり、LJL屈指の名サポートviviDとのコンビではさらにシナジーで向上が見込まれる。といってもこれ以上叩き出せる余地があるのかすら疑問であり、昨季並のスタッツでも大成功と言えるだろう。

SUPのviviDは長年DFMを支え、そこからもLJLへの参加を続けて海外選手枠が取り払われた。スタッツからも分かるように積極的に視界取りや先頭に絡む姿勢が見て取れる。そして得意とするエンゲージで少数戦を自ら作り出せるのも強み。日本経験も長く、韓国組と日本人組のコミュニケーションの架け橋としても期待される。

総合的に見ると、今までと違ってBOTレーンが「LJL最強」と言えるレベルの面子を揃えられたのが大きい。JG頼みの戦いが多かった今までとは全く違うRJが見られるかもしれない。また、古参ファンからすると全盛期2014頃にもトップを張っていたcogocogが、このRJ史上最強かもしれないチームに名を連ねているのは、なかなか感慨深いものがあるかもしれない。


DetonatioN FM

-面子完全固定で臨む2年目、日本最強の座は果たして-

TOP:Evi(残留)
→TOPでダメージ1位、視界スコア3位、キャリーからコントロールまで

JG:Steal(残留)
→視界スコアはJGながら全体4位。デスもJGで1番少ない。

MID:Ceros(残留)
オフメタピックでダメージMID3位、KDAではDasherに競り勝ち2位。

ADC:Yutapon(残留)
→ダメージはADC3位で全体4位。キル数平均は全体2位。

SUP:Gaeng(残留)
→KDAは全体4位。視界スコアは意外にもサポ5位。

雑感
言わずと知れた日本ナンバーワンチーム。KRマスター帯以上に”ほぼ”全員(意味深)アカウントを押し込むだけの個の力と、長年培ったチームワークはアドバンテージ。TOPのEviのオールラウンダーっぷりを疑う人は日本ではもういないでしょう。

JGはSteal、コントロールタイプのジャングラーなのはご存じの通り。その視界スコアはGeangも凌ぐのだからすごい。この異様な数字からもチームの方針が少し見えてきます。Onair監督でこのあたりが変わるかも見どころ。

MIDはCeros。KRサーバーがなんだかんだと言われるも、なんだかんだ毎年スタッツ面でも上位をキープ。チームとして序盤からのガンプッシュが第一目標として科せられていそうだが、それを加味するとCS勝ち72%や、平均デス1.6も立派な数値といえる。

ADCはYutapon。もともとTopもやっていたり、そもそものプレイスタイルがいわゆるADCと少し違うのが魅力。一方CSなどのスタッツは比較的伸び悩む。キル数の高さもそのプレイスタイルから繰り出された結果といえる。

SUPのGaeng。DFMメンバーが口をそろえてレーンのうまさを語るが、そういった玄人の生死を分ける細かい部分は数値データとしては見えてきにくいというのは一つある。それでもアシストの高さとデスの少なさからくるKDAの高さは一つの証明と見ていいだろう。

総合的に見ると、やはり面子の一人一人が強い。特に日本人三人が各々のレーンで日本人相手ならそうそう負けないであろう、という自信と腕、そして実績があるのが強い。今期は3KRやら、SKTラインやらいろいろあるが、連携面を含めてスタート時はDFMのほうがまだ優位があると見てよいだろう。


おわりに

いやー楽しみ。寝る間を惜しんで書いたので誤字があったらごっめーん、まことにすみまめーん。ななななーななななーななななメガナー。



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