材料費0円でかご編み材を作る🌿クズつるを加工して🌱11月のかご編みワークショプのご報告
青梅の山では、毎月第一日曜日にかご編みワークショップを開催しています。11月には、多くの人々が「繁茂して困る〜」と嘆くクズつるから編み材を作りました。
通常、私たちは河原に行って植物観察をしながらクズを採取しますが、今年はKさんという知り合いからご近所の空き地を紹介していただき、そこでクズを採取することになりました。
その空き地は、Kさんのご自宅の裏にあり、所有者の方の了解を得て、夏の繁茂時期もずっと刈らずに残していただきました。
作業はKさんの敷地で行いました😊
採取
オリエンテーションの後、早速空き地に繁茂するクズつるを採取します。
河原のように、木が乱立していないため、つるが木にからみついて、上に登らず、良好な状態で地を這っています。
2年以上経過しており、真っ直ぐなつるをできるだけ元まで辿ります。
到達できる範囲まで進んだら、来年も成長するように、ジャンクション(枝分かれ)の部分で切ります。成長を望まない場合は、ジャンクションごと引き抜きます(´꒳`)
このようなしっかりとしたツルをたくさん採取しました!
ツル以外にも、私たちにとって魅力的な植物であるコウゾやクサギなども生えていたので、採取させていただきました。
北海道からお越しの方々は、採取しながらこちらで大きく育っている竹を見て驚かれていました。北海道では寒くてこれほど大きくならないそうです。また、こちらでは迷惑扱いされているコウゾも、持ち帰って育てようとなさっていました。
逆に私は、アイヌ民族工芸を調べて「オヒョウ(北海道に多い)っていいな〜」と思っていたので、改めて、身近にあるものには価値を見出しにくいんだなと認識しました( ˊᵕˋ ;)
ですから、来年はさらに身近にあるクズとコウゾの研究に力を入れていきたいと思います٩(ˊᗜˋ*)و
開始してから、約1時間半、ほぼ採りつくしてしまいました。
大収穫です!
下処理の説明
採取したクズは、半割にして中の綿を取り除きます。
この処理によってクズは長持ちし、デザイン的にも広がりが出ます。
処理した材は、殺虫と殺菌を兼ねて1分ほど茹でます。
編み芯や取っ手用に半割しなかったものもいっしょに茹でます。
Kさんのお庭でお昼
午後の作業に入る前にお昼休みの時間になりました。Kさんの庭でお弁当をいただきます。
Kさんから、差し入れを頂きました٩(ˊᗜˋ*)و
お庭で放し飼いにしている鶏の卵です。食べ切れないほど取れるそうです。小さい卵は烏骨鶏です。
黄身が濃い黄色で美味しいです。
とうもろこしを食べているため、そんな色になっているそうです。他にも、地面をつっついて何か食べていました。
Kさんは、お家もセルフビルドしていて、内装もDIYしたそうです。鶏を飼い、自家菜園をし、近くには川も流れている、という理想的なお住まいです。
最初は廃屋で、トイレもなかった状態からご家族で協力してここまで作り上げたそうです。そのためか、ワークショップに参加していたお子さんたちは、作業も上手でとても落ち着いていました。
午後の作業
午後は、採取したつるをひたすら処理します。
半割にして、彫刻刀で中身を削ります。みなさんものすごく集中されていて、「ブログに顔が出たら嫌な方いらしゃいますか?」と質問しましたが、誰も聞こえてくれませんでした💦
こんな時に訊く方がいけないですね(´꒳`)
クズつるの中綿を取っていると、鶏たちが近づいてきました。彼らにとってこの綿は美味しいようです。つまんで口元に持っていくと、ちょんちょんと食べてくれます。面白くてつい作業を止めてしまいます(´꒳`)
中綿を取り終えたクズつるは、茹でて水切りします。これで下処理は完了です。
出来上がった材はお持ち帰り頂き、かご編みに生かしていただきます。
中には、この日初めて参加された方で、かごも全くの初心者の方は、持ち帰っても使い方が分からないということで、山にご寄付いただきました。ご自分の取り分がないにも関わらず、楽しそうに作業してくださって本当にありがとうございました。いっしょに出来て私も楽しかったです。
ぜひ来年度のかご編みにもお越し頂き、使ってくだされば嬉しく思います。
ビフォアフター
空き地にはびこっていた(本当は生やかしてもらっていたのですが💦)クズつるも、採取後さらに自主的に手入れをしてくださって方たちがいて、帰りにはこんなきれいになりました。
作業してくれた方、ありがとうございました😊
クズつるはかごに、コウゾは縄ないにと、私たちにとっては宝物でもKさんにはとっては、どんどん繁茂してくる雑草にすぎませんでした。でも最後には「今まで敵だと思っていたものが、こんなに役立つものだとは知らなかった」とおっしゃってくださいました。
嬉しい(੭ˊ꒳ˋ)੭
かごづくりにとても興味があるとのことなので、どうか今日下処理なさったクズつるを持って、丸かごワークショップにいらしてください。
下の画像はクズつるで作製したかごの一例です。見出し画像に使っているかごを横から写したものです。これは下処理のみで、半割していません。素朴な感じのかごになります。
半割した制作したかごはこちらの記事にあります。
関連記事ー半割の仕方
最後に
今回ブログを見て来てくださった方が5人もいらっしゃいました。本当に嬉しいです😭 また、北海道、群馬と、遠いところからお越しくださった方もいらっしゃいました。感動です。
今回のワークショップで、20人という大人数に対応するため、ご自宅の駐車スペースをご提供くださったご近所の方、ワークショップの場を提供してくださったKさんとご家族のみなさん、感謝申し上げます。
みなさん、ありがとうございました ⸜(´ ꒳ `)⸝♡︎
今年度の、一般のワークショップはこれで終わりです。次回12月は、1年通し参加された方と2年目以上の方対象の、山のツル採りになります。
1年を締めくくるのにふさわしい、とっても楽しいワークショップです。
それではまたご報告します(´∇`)
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