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【#一分小説】適音《第二十話》

 目的は、どこまでも変わってよい。
 その道程が目的だ。とあとから思えるような人生にありたいと願うくらいがよい。
 それこそ、それが本当の目的になったときから脳が固まっていく音が己の身体中鳴り響くからまたややこしい。
 だから、目的と道程のピンポンで。
 ピンポンラリーを繰り返し、遂にはラケットもボールも卓球台をも取っ払い、なおかつ、ユニフォームまで脱ぎ去り、ただ、パンツ一丁だけは死守するような暮らしをしていくがよい。
(つづく)
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