五行陰陽とホメオスタシス

東洋医学は陰陽五行を基本として診断を下します。
西洋医学と上手く組み合わせることで真価を発揮するのですが、なかなかどうして水と油状態。

西洋医学は検査結果と症状に準じて痛み止めやリスク軽減、電解質改善などに対応した西洋薬を投与し、場合によっては悪性新生物などを外科手術などで摘出して正常化を目指します。

一方で、東洋医学は五臓六腑のバランスを見つつ、臓器そのものではなく内臓機能の属性と五行相克と呼ばれる臓器同士の影響を診て、投薬や鍼灸などの処置をします。
気の流れ、熱の動き、ツボなどを調整し、毒を流します。
元々はアーユルヴェーダを源流としており、それを辿ると相当な深い歴史があるといえます。
一方で、未だスピリチュアル的な解釈や想像の域を出ないファンタジックな要素も多く含まれ、眉唾な非科学的部分も多いですね。


どちらが正しいのかと言えば、どちらも正しく又どちらも未解明の部分が多い。未だ人類医学は中途の祖。
進化の可能性が大いにあるということです。

これから述べる理論は、本当に医学の基礎の基礎であり、今後の発展に活かせるとは到底思いませんが、私がチャネリングで得た知識をここに記したいと思います。


まず、ホメオスタシスについてです。
ホメオスタシスとは恒常性を指します。
身体のバランスを平常に保とうという身体に生まれつき備わった保持機能であり、これにより人体は健康体を保ち続けることが出来ます。
自律神経を基とした機構であり、これらが五行相克と同等であると言われています。

そして生き物の肉体は、精神とも深い繋がりがあります。
ストレスなどからメンタルに異常をきたし、それが肉体に影響を及ぼすという、いわゆる「病は気から」であります。

スピリチュアルではチャクラ調整や経絡、門などで気の流れを表すことがありますが、実際そんなものは無きに等しいです。
チャクラは幻想の気功であり、経絡はリンパ節、門はツボ。
ネットや本などに載っている情報は殆ど虚構。
ファンタジー小説のような設定集に近いものがありますね。
科学的に解明することが不可能であり、思い込みによる情報と言えるでしょう。

しかしながら、病は気からを否定する訳ではありません。
受診の際、医師に「ストレスによる異常でしょう」などと言われることがありますね。
検査結果に特に異常が見当たらなかった場合によく言われます。
西洋医学に基づいた医療従事者の情報は不完全であり、鵜呑みにするのは危険です。
ストレスによる異常もありますが、大抵は誤診です。
異常は確かに身体の中に潜んでいる。
これが、東洋医学では未病と呼ばれるものになります。
医学的にこれといった明確な症状、検査の数値が大幅に外れている事はないが、どこか調子がおかしい。
病に至らない病という意味です。

さて、ここから少しスピリチュアルな話に移ります。

陰陽五行とは、五行の腎、心、肝、胃、肺の5つの要素から成り立ちます。
これと陰陽を組み合わせて症状こと体質を割り出していくのですが、この時に陰に傾く、陽に傾くなどの表現を使うことがあります。
陰陽のバランスを取ることで、中庸を目指し健康を取り戻そうという試みであります。
しかし、現代の中医学はこれが大きく間違っている。
陰と陽、五行だけでは説明がつかず、次々とあらゆる要素が組み込まれていきました。
それが、4元素の火、水、木、土、金などの属性や、干支や方角の神様の朱雀、白虎、青龍、玄武、黄龍などです。

正直に言いますと、これらはすべてこじつけです。
こんな迷信じみた要素でいくら設定を盛り込んだところでなんの解決にもなりません。
西洋学で副作用の発生により薬の組み合わせで悩むのと同じです。架空の要素を盛り込むことで、思い込みによりメンタル負担を軽くして気の流れを良くしようとしたのでしょう。
正直に言うと、己の好きな空想物語を現実に当て込むな、です。
なんの根拠も無い。
ただ、かっこいいだけです。

しかし、メンタル不調による臓器機能の低下は実際に存在するので、その辺りの着眼点は流石と言わざるを得ません。
西洋医学では、相克の思想は存在しません。
外科手術で臓器切除をすると他の臓器に異常が出るため、切る位置や処置の工夫が為されていますが、そのくらいですね。


一般に、不調と呼ばれる症状が出る事で病気を疑います。
CTやMRI、血液検査などで異常が出た場合、状態や数値によって疾病として認められます。
少し定義が間違っていると思いますが
機能性異常と器質性異常
によって疾病の程が変わってきます。

機能性異常は、内蔵機能そのもの異常。
正常に機能しないことにより症状が表立って来ること。

器質性異常は、臓器の損傷です。
血管や細胞などが変質することにより、異常が発生します。

この時、精神的苦痛やストレスなどにより異常を発生させるのは、機能性。
器質性は、外傷や放射性同位体による細胞の損傷などにより発生します。
上記の表と照らし合わせると、
肉体そのもののパーツの異常は器質性。表、陽、
精神がもたらす身体異常は機能性。裏、陰。
と大雑把に分ける事ができます。

一般的な西洋医学では、このような思想は間違いとされております。
それは、この考え方が未だ明確になっていないためで、定義が曖昧だからです。
それ故、この話を実生活で他人に話しても
「ネットで拾ってきた適当な知識」
として軽くあしらわれてしまうと思われます。

最先端の医療では、臓器から分泌されるホルモンや酵素などの関係性、それによる身体への影響などが研究されており、人体機能や骨筋、循環経路などは既に研究され尽くしている。
そういった認識が強いからです。

身体の仕組みは大層複雑になっております。
あらゆる要素が複雑に絡み合っているため、何が良いとか何が悪いなどは明確に答えることができません。
それが、個体差、体質と呼ばれるものです。

食物、飲料、内服薬、ハーブ、菌類、筋肉による自然代謝、血液循環、熱循環、骨格の歪み、リンパ節のつまり、栄養の代謝全般、消化力、保水能力、放射性被爆、DNA塩基の損傷率。精神状態。薬物耐性。電位通達、細胞変異。

挙げたらキリがありませんが、何かを一つ取り上げて重点的に治療しても、他の異常箇所のケアを行わない事には正常と呼ばれる状態はすぐに崩されてしまいます。

一般的に寛解、小康状態と呼ばれるのは、ホメオスタシスが働いている時になります。
症状が落ち着いた。
出なくなった。
その時に、健康ですと医者に太鼓判を押されるのです。
実際は、臓器の受けたダメージはすぐには完治はしません。
例えば腎臓の不調が出た際に、身体の防御機構、自然治癒力などの機構、症状改善の見込みがある内服薬などを使用して症状を抑えます。

しかし、完全に治るわけではなく、どうしてもダメージは残ります。
その際、腎臓全体の機能を元に戻すために、他の臓器が己の機能を僅かに落として腎の働きの補助となるべく自然に機構やホルモンの分泌などを変化させます。
この身体の調子を元の状態に戻そうとする仕組みがホメオスタシス、恒常性と呼ばれるのです。
しかし、恒常性を取り戻したからといって、身体が元に戻った訳ではありません。
他の臓器への負担が大きくなり、以前とは違う疾病を引き起こす場合があります。
恒常性、症状のない状態と引き換えに、身体の防御機構が僅かに落ちてしまった為です。


このように、ホメオスタシスによって健康は保たれます。
そして不調が現れる時は、恒常性が崩れる時でもあります。
そうすると体内のあらゆるバランスが崩れることにより、電気通達異常や筋肉の痙攣などが起きて症状が現れます。
しばらくして症状に身体が慣れたり、自然治癒力が上手い具合に働いて修復が進むと再び恒常性が取り戻され、小康状態となります。
しかし、この五行バランスは何度も崩れては修復を繰り返す事で、寿命にも影響してきます。


五行相克の大きさとバランスを崩す原因に、メンタルの不調もあります。
メンタル不調により臓器のホルモンバランスを崩して、身体の不調を呼び起こすこともあるのですが、どんなに精神のバランスを崩しても肉体の息の根を止める事はありません。
あまりにもメンタル薄弱者は、大きな不調を呼ぶこともありますが、直接の死因には至りません。
ショック死などは、元々なんらかの臓器に不調があったと見るのが正しいです。
つまり、どんなに他界を望んでも肉体を死に至らしめる程度の衰弱がなければ、死にたくても死ねないということです。

この辺りは、五行の陰と陽が関わってきます。
陽は肉体。
陰は精神。
互いに影響しあって、五行相克やバランスに大きく影響を及ぼします。
身体の不調に不安を覚えると、陰の五行が働いて陽の五行こと肉体に悪影響を及ぼします。
逆も又然りで、陽の不調があっても陰の五行こと精神面では前向きかつ朗らか、楽観的であると、自然治癒力が大きく働いてホメオスタシスとホルミシス効果により不調が取り除かれることもあります。

プラシーボ(偽薬)効果とも言われていますね。
この影響は約3割と言われています。
個人差はありますが、7割程の効果を発揮することもありますので、陰の五行の力も侮れないということです。
漢方薬で陰陽に傾くというのは、メンタルへの働きかけ、肉体そのものへダイレクトに効果をもたらすという現象を指すのですが、あまりにも効果が曖昧な為、取り敢えず片っ端から内服し、様子を見るといった処置を取るのが適切と思われます。
こういった治療法は、精神薬の投与と同じですので、非科学的でもなんでもありません。
人体の内部構造は個体差がありすぎますので、実際に試すことでしか効果を見ることが出来ないのです。


疾病の発症条件や症状はあまりに複雑怪奇であり、確実に自分に効果のある治療法、健康法を見つけるのは難航を極めます。
それでも、自分の身体と心に訊ねて、毎日少しずつ養生を続けるしか真の意味で恒常性を保つことは不可能。

僭越ながらも皆様の健康維持に少しでも役に立ちたいと思い、稚拙ではございますが、このような記事を書かせていただきました。
これを読んだ方々のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?