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macapy
ショートショート ビール傘
幻のサッポロビール遺跡の噂を耳にし、我々探索隊はやってきた。
なんでも秘宝が存在するらしい。
遺跡はビール工場の地下に存在した。
これまでの遺跡とは何処か違う…。
メンバー4人、エレベーターに押し入りB10のボタンを押した。
キツネの襲来。メロンでの砲撃。落し穴に味噌ラーメン。
罠を抜け、最深部に辿り着いた。
そこにはビールサーバーが置かれていた。
サーバーのトリガーを引く。
出てきたビールは人に姿を変えた。
「願いを叶えよう」
呆然とした。
「…まずは風呂に入りたい」
ビールは頷き、湯船に変身した。
そうか、願いを叶える魔人が秘宝の正体か。
ビール風呂を後にし、サーバーを抱えてエレベーターを上がる。
こいつで稼ごう。
地上に着くと大雨に気づく。
私はトリガーを引いた。
「傘が欲しい」
魔人は4人分のビール傘となり我々を守った。
しかし、傘は小さくなる。
気付いた時には、我々は雨を身一つで受け止めていた。
魔人は雨に弱く、ビールサーバーは空になっていた。
【410文字】
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