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「木漏れ日」に勝負を挑むライター

「人の感情を動かし、人を行動させる」これこそがコピーライターとしての最大の使命だと思っています。

そのために使う手段は当然文章です。ライターだから当然です。

最近思うのですが、それって並大抵のことではありません。めちゃくちゃ難しいことだと何度も何度も思います。

私が曲がりなりにも文章でお金を稼ぐことができるのは、これまで培ってきた様々な経験が、まるでジグソーパズルのピースがカッチリとハマるように絶妙に合致して、文章作成能力へと昇華されたことが要因だと考えています。

その様々な経験の中でも特に重要なのが「読書」です。

これから文章で身を立てようと志す人、すでにプロのライターとして活躍している人、経験に関係なく文章に関わる人のほとんど、もしくは全員がかなりの読書家であることは間違いないと思っています。

頭の中に言葉や文章の引き出しがないと言葉が出てきませんし、言葉の引き出しを作るには読書するしかないためです。

あとは、読みやすい文章を構築する文章全体をデザインするセンスなんかが重要になってきますが、それは経験でのみ培われるものでしょう。

手前味噌ではありますが、私はコピーライターとしてはそこそこのレベルに達しているのではないかと思っています。違ったらスミマセン。

そんな私でも、「人の感情を動かし、人を行動させる」を文章で実現するのはやはり困難を感じます。これってもはや技術云々というよりも、ある一定のレベルに達したライターにのみ降りてくる言葉の啓示のようなものなのかな?なんて考えたりします。

言葉の啓示が頻繁に降りてくるにはどうしたらいいのか?それがわかるまでにはまだまだ時間がかかるかもしれません・・・

さて、最近私は、実用、仕事、プライベート、時には芸術などありとあらゆる場面で使用される言葉や文章のジャンルではなく、より芸術面での使用頻度が高い音楽というジャンルに大いに魅了されています。

昨今はコロナの影響で、音楽を生活の糧とする方々は活躍の場を失ってしまっていますが、その方々の多くはYouTubeに活躍の場を見出しています。

その中の1人に愛川聡さんというギタリストの方がいます。私がファンとしているジャズシンガー愛川あづみさんのご主人です。

昨日、愛川聡さんのライブ動画を視聴しました。ピアノもベースもボーカルも何もない、ギター一本で披露されるソロライブでしたが、これほど自分の感情を動かされたのは本当に久しぶりでした。

その曲は「木漏れ日」。

一度、ジャズバーでのライブで愛川聡さんが披露されたことがありましたが、この時に宿った感情が、昨日のライブ動画で蘇ったのです。

「あ!あの時の曲・・・これだっ!!」

まるで心にこびり付いた負の感情を全て流し、そこに暖かい日の光が降り注ぐかのようなメロディ。

動かされた感情そのままに、そして昨日蘇った感情を忘れないために、私は今こうしてこの記事を書いています。

「人の感情を動かす」この一点においてはどんな言葉もどんな文章も決して「木漏れ日」には敵わないな・・・とため息をついた私でした。

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