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ROUTE06での2年半のインターンを終えて、長期インターンをしてよかったこと。

大学2年生から長期インターンさせていただいた株式会社ROUTE06を2024年3月の大学卒業とともに卒業することになりました。

卒業にあたり「大学生で長期インターンするとなんかいいことあるのかな」「長期インターン興味あるけどどんな感じなんやろ」「なんか新しいこと始めたい」と思っている方、自分の振り返り用に文章にまとめておこうと思います。


長期インターンをしてよかったこと

1.自分でキャリアを造り上げる意識を持てたこと

僕は地方出身で大学進学を機に上京した大学生です。両親も普通のサラリーマンでいわゆる「普通の家庭」に育ちました。なので、みんなと同じように会社員や公務員を目指して流れに身を任せて生きることが普通だと思っていました。

しかし、大学卒業間近になって振り返ってみると、スタートアップでインターンをしたおかげで、キャリアは会社に任せるといった価値観ではなくなったと感じています。ITの領域におけるスタートアップは、まず”起業家”が会社を始め、”エンジニア/デザイナー”がプロダクトを作ります。それでようやく会社が動き出すことができます。なので、個人事業主的なキャリア観を持つ大人と接する機会が多くありました。

具体的には、定年まで同じ会社で働くことを前提とせずに、転職市場での自分の価値を上げながら会社を渡り歩いていくようなキャリア観です。
インターンをするまでは、起業家のような自分で仕事を作る役割や、エンジニア/デザイナーのような短期的に会社を変えていくジョブに紐づいたキャリア観に触れたことはありませんでした。終身雇用はもう終わりと言われて久しいですが、僕の中では会社に自分のキャリアを紐づける考え方が根強かったのだと思います。それがインターンを経験したことで、キャリアは誰かのものを真似るものではなく、自分で切り開いていくものだという意識が根付いたと感じています。

2021/09から最初の約1年間は、取締役の小西さんがメンターでついてくださったこともあり、起業家と接する機会を持てたことも貴重な経験でした。僕は、自分のタダの時間を労働を経てお金に変えて、貯金したり何かに使ったりすることが普通だと思っていました。しかし、自由に使える時間を増やすためにお金を使うこと、自分のできることを増やすためにお金を使うことが「投資」であることを教えてもらいました。これは自分のキャリアを考える上で、自分が自分の時間やお金の投資家であるという意識が芽生えるいいきかっかけになったと思います。

結果として僕は新卒で総合商社に就職することになったのですが、会社に就職したと言うより会社でやれることやできる経験に重きを置いて就職を決めました。そのような考え方になれたのも長期インターンの経験のおかげだと思っています。

2.何かを始めるハードルが下がる

僕もインターンを始める前は、バイトとサークルをしている学生でした。その時期もとても楽しかったですし、たくさん学びになったこともあります。でも、自分の中では”こんなことがあったらいいな””こんなことができたらいいな”そんな考えを具現化して、自分の手で社会に実装することに対する憧れがありました。大学生という立場でも、自分で会社をやっていたり、個人事業主としてお仕事をしたりしている人は沢山います。そのような人たちと話す時に「自分はインターンをして、こういうことを経験しているからこういうことなら力になれるよ」と自分のできることを明示できると、ワイワイ話せるし、面白い出会いを増やすことができます。

もちろん、学生インターンなので社会人の方のスキルに比べれば大したことはないですが、何か自分の手で創りたい、生み出したいと思って活動をしている同世代と一緒に何かを始めるには長期インターンは十分な説得力になると思います。

加えて、何かを始めることや何かに飛び込むことへのハードルが下がります。友達と何かのビジコンやハッカソン/アイディアソンに出てみる、試しにプロダクトを作ってみる…そんなことを「なんとなくやってみるか」くらいでできるようになると普段の生活の見える景色が変わります。
スマホのアプリを触っていて、このアプリで足りないところを補う機能や別なアプリがあればいいのに、そのときのマネタイズはこうすればできるんじゃないかな…など、すぐやろうと思えばやれる仲間や環境があるからこそ考える癖がつきます。考えるから環境が整うのではなく、思いついたことを形にできる環境があるからこそ考える習慣ができるのだと思っています。

また、インターンを通じていろんなことをしている友人ができるからこそ、何かを新しく始めることへのハードルが下がることもあります。
僕は、英語が話せない+国内旅行が好きということもあり、海外旅行に無関心でした。しかし、ROUTE06のインターンで知り合った仲の良い先輩がきっかけでスペイン旅行に行きました。その先輩は東南アジアをバックパッカーのような形で旅をするタイプの人だったので、その人の話を聞いて海外に行くことへのハードルが下げられたのだと思います。なんとか片言の英語で話して回るスペインは本当にいい思い出になりましたし、本場の生ハムとチャコリはとても美味しかったです。

スペインのサン・セバスティアンで回ったバル

3.社内外の仲間ができる

これは2つの意味があります。
1つ目は、インターンを通じて仲の良いインターン生の同期や気の合う社員さんができるということです。キャリアの話を真剣に話したり、年の差を気にせず何かのトピックに夢中になって議論し合える人と出会うことができました。学部生のレベルに留まらず、多くのトピックについてたくさんの人と議論する機会を持てることは自分の興味を広げてくれるきっかけになったと感じています。それのおかげでそれまで興味を持てなかった大学の授業を受けてみたり、アカデミックな本を読んでみる、海外旅行に行く、語学/資格の勉強をしてみる、プログラミング/デザインを試してみるなど…たくさんのことを勉強するきっかけになりました。
僕はあまり机で勉強することが得意ではない人間だったのですが、インターンを通した出会いのおかげで大学時代はたくさん勉強できたのではないかと思います。

デザインの勉強を始めてFigmaも触るようになりました

2つ目は、社外の仲間が増えるということです。長期インターンをしていることで、他社の短期のインターンに行きやすくなり、そこでまた新しい人と知り合うことができます。僕はサイボウズやKDDI、サイバーエージェント、三井物産等のインターンに参加させていただき、今でもその同期とは交流を持っています。そこで知り合った友人と卒業制作のプロダクトを作ったり、友人の学生団体を手伝わせてもらったりしました。

音楽視聴体験を最大化するための体験設計をテーマにした卒論において、
デザインエンジニアの友人に協力してもらって制作した卒業制作プロダクト

4.大学の知識を実践する機会になった

大学の授業は基本的にインプットの機会が多く、実際に手を動かす機会は多くありません。プレゼンをする授業やグループワークなどの機会もありますが、周りは学生で評価してくれる先生も「学生」としての評価になりがちです。そして学生である自分のスタンスも教えもらうという気持ちになってしまいがちです。しかし、インターンではお金をいただいてお仕事をしているので、自分が出す成果物に対して責任を持たなければなりません。その意味において、インターンでは自分の持てる知識やスキルを使って取り組むことが求められます。

僕は大学でエスノグラフィやデザイン思考、Figmaといった手法・ツールを学んで、長期インターンや短期インターンで実際に使ってみて、足りないところをまた大学で勉強するということを行なっていました。すると大学の勉強がやらされるものではなくなりますし、成績も上がります。ただ単位のために学習するのではなく、どのように自分が手を動かすことに繋げていけるかという意識で大学の学びを生かすことができたと思います。

インターンするか迷っている人に伝えたいこと

1.スケジュール的に融通がきく

僕は私立文系の学生ということもありスケジュールには余裕があった方ですが、インターン先の会社次第では学業やその他スケジュールに合わせて両立することができると思います。
サンプルとして3年生の時の僕のスケジュールを貼っておきます。
(オンライン授業を組み合わせて通学を週一回に抑えていたので、少し今の大学生活のスタイルとは異なるかもしれません)

大学3年生の11月のスケジュール

就活が本格的に忙しくなったり、長期で旅行に行く際には1ヶ月単位でおやすみをもらっていました。もちろん、インターン先の企業や部署、時期などにもよると思いますが、ライフスタイルに合うインターン先は必ずあると思います。

2.特にスキルがなくても始められる

ITスタートアップの長期インターンというと、エンジニアリングやデザインが知識がないと始められないのでは?という疑問もあると思います。しかし、僕は特にできることがない状態からROUTE06のインターンに参加させていただき、HR、採用マーケティングをメインの業務としてやらせていただきました。IT企業のHRなので、当然対象はエンジニアやデザイナーです。会社からも十分エンジニアリング知識のインプットの機会や時間をいただきました。
そこから自分で関心を持ち、エンジニアリングやデザインを自分で学びました。そのおかげでプロダクトを制作することが好きになり、文系の学部に所属しながらも簡単なプロダクトを卒業制作として制作し、卒業論文を執筆しました。
僕のように何もスキルがなくても始められますし、インターンを通じてできることが増え、やれることを増やすことができると思います。
僕の場合はROUTE06で人事のインターンをしていて、候補者さんは自分たちのアプローチに対してどう感じているんだろうと思ったこと。加えて、専攻が社会学でエスノグラフィなどの質的調査・分析を学んでいたことからUXデザインに関心を持ち、UXデザイナーとしてのキャリアを目指したこともありました。書籍やオンライン講座で勉強したり、大学の人間工学系の授業の公聴、デザイナーとしてのインターン参加などをしていました。最終的にはそのキャリアは選ばなかったのですが、その時期に勉強したことや制作したもの、知り合った友人は今でもかけがえのない財産になっていると感じています。

学んだUX系の知識を整理しようと思って受験したUX検定

就活とインターン

大学の後輩からよくもらう質問として、就活を見据えて長期インターンをした方がいいのかという質問があります。僕は、ビジネスなどに興味があれば積極的にやってみてもいいけれど、他にやりたいことがあればそちらを優先した方がいいのではないかと思っています。

これには2つ理由があります。

1つ目は大学生という時間はとても希少なので、何に時間を使うのか優先順位をつけた方がいいと思うからです。自由に自分で時間を使えるという意味でも希少ですが、何をするにしても「学生」だからと言って大人から優しく接してもらえる最後の時期です。新しく何かに挑戦して失敗しても怒られませんし、大人がすぐに手を貸してくれることが多いです。僕は、広告におけるクリエイティブに関心があった時期に、大学に講師として来ていたクリエイティブディレクターの方に沢山質問をしました。そこから、その方の元でインターンをすることになり、元々興味のあった地方創生のお仕事に携わらせてもらうことがありました。

学生という立場でビジネスやクリエイティブの最前線を見学させてもらうという貴重な経験をさせてもらったと思っています。加えて、ただかっこいい大人に憧れるだけではなく、自分の関心のあることでお金を稼いでご飯を食べることができるんだなと感じた瞬間でもありました。

一方で、僕のようにインターンではないことに注力している友人もたくさんいます。ヒッチハイクで旅をしている人もいますし、大手レコード会社の育成枠でバンドをしている人もいます。このような体験は「大学生」だからこそ、周囲の人に目をかけてもらいやすく、挑戦しやすい機会に恵まれているのだと思います。そんな貴重な期間を自分の好きなもの/やってみたいことの為に使うのがおすすめです。

大学4年生の夏にクリエイティブディレクションのインターンで訪れた瀬戸内海の写真


2つ目は長期インターンをしたから就活に有利になるわけではないということです。専門職ではない総合職的な就活をするなら見られているのはポテンシャルです。学生インターンで仕事をしても身につく能力はその道のプロと比べればあまり大したものではありません。そのため評価されるポイントは、夢中になって取り組んだことの中で何を学んで、何を考えたか、そしてどう成長したのかです。取り組んだことが長期インターンでもいいですし、旅やサークル、起業など対象はなんでもいいと思います。若さを最大限に生かして自分の中でやりたかったこと、興味のあることに取り組んでみるのがいいんじゃないかと思います。

戻れればもっとこうする

noteなどで自分の思ったこと、取り組んでいることをもっとたくさん発信すればよかったなぁと感じています。せっかくこれだけインターネットが発達した世の中なので、自分の足跡を残しておくことで新しい仲間に出会えたかもしれません。加えて、アウトプットを積極的に残すことで自分の思っていることを誰かに伝える訓練になったんじゃないかと思っています。
なので、ここら辺の反省は社会人の自分に譲ろうかと思っています。

最後に

長期インターンもなかなか良いものだよ〜とここまでお伝えしてきましたが、このnoteが皆様の学生生活の手助けになれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考・関連

インターンに興味あるよって方はROUTE06のページも覗いてみてください。


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