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山根沖
2021年4月7日 18:31
中村憲吉、歌集『しがらみ』より(中央公論社『日本の詩歌 第6巻』p203)。国こぞり電話を呼べど亡びたりや大東京に声なくなりぬ 「関東大震火災」中の一首。当時作者は大阪毎日新聞の経済部記者として働いていた。詞書に「大阪にて関東大地震を感じたれど、未だ大災害の起れるを知らず。ただ総ての通信機関その活動をとどめ、夜に入るも帝都の音信伝はらざるを怪しみ、人人初めて不安の念に駆らる」とあり生々しい