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妻の愚痴と涙(2024.01.15)

今日、私は仕事が遅くなって、代わりに子供のお迎えを妻に行ってもらった。だからというわけではないが、妻の話をよく聞いた。

妻「今日、職場に行ったら同僚のKさんがじっと座ってこっちを見てたんよ。あっ、これはアレやなと思ったら案の定そうで、『同行お願いします』だって。いや、しらんし。係長に言ったら『言うの忘れとった』だって。ちょっとひとこと言ってくれればいいのに、言わんのよ。同行は大変なんよ」

と、愚痴っている。分かる。なんにせよ同行は大変だ。私も色んなシチュエーションで同行というのをやったことがある。自分一人だとたいした事ないものでも、同行であると途端にストレスがすごい。見られているという意識がものすごい負担なのだ。それが抜き打ちで来るストレスたるや想像に難くない。

それから妻は訪問の合間の短い時間でテレビをつけた時に見た駅伝の、感動した話をした。

駅伝は都道府県対抗の女子駅伝で、その1区、石川県代表の選手が一位で、区間賞に輝いたらしい。その道中、沿道からは「石川がんばれ!」「石川負けるな!」と、とても熱く、気持ちのこもった声援が届けられたらしい。先の地震で深い傷を負った石川の、その気持ちを一身に背負った選手を、沿道のおっさんや、おばさんや、おじいちゃん、おばあちゃん、青年や娘さん、小学生のガキんちょまであらゆる人たちが声が枯れんばかりに声援を送っていたらしい。

妻はその話をしながらみるみる目が赤くなり、涙ぐんでしまった。私も「あ、これは泣くやつだ」と思って、そう察知するともうダメで、自然と泣けてきてしまう。

「わかる。わかるで」と言いつつ、鼻をかみ、涙を拭う私。そして妻。揃いも揃って涙腺が緩い。

でもそうやって心の交歓を行い、まとまった会話をしたおかげで、その後寝るまで我が家は平和だった。会話って大事ですね。

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