ポケモン妻（2024.02.13）

私が入院している間に妻が作ったシステム。

すなわちポケモンのアニメを見たければ歯磨きまで全部終わらせて、あとは寝るだけの体勢に子供たち全員がならなければならないというやつ。

これは誰か一人でもできてなければポケモンが見られない連帯責任なので、互いに声をかけ、助けあわなければならないという素晴らしいシステムなのだ。

子供３人は皆ポケモンのアニメのたった１話が見たいがために追い立てられるように歯磨きをして、おしっこに行く。親としては大変楽になった。

そうして皆がすっかり寝る準備が出来て、熱心にポケモンを鑑賞していると、風呂から妻が足音を潜めて上がってきて、私の前で立ち止まる。それで目を見開いてニヤニヤしている。「何やってんの？」と言うと、「ポケモン」と言う。妻は自分自身がポケモンであると言うので「何タイプ？」と問うと、「どくタイプ」だと言う。

どくタイプポケモンである妻を私は一応捕まえようとした。ノリで。しかし逃げる妻。なのでそろりそろりと近寄って、えいやっと捕まえようとすると手をはたかれて痛かった。

それで「どくタイプ」だからか、そのあとさんざん毒を吐かれて、私はとても嫌な気分になった。