続・カブトムシがとれたよ☆(2023.08.20)
昨日に引き続き、早朝5時に起きて長男とカブトムシ・クワガタ採集へ出かけた。
長男には5時に出かける事を言ってなかった。普段、長男はだいたい7時に起きるので、5時は2時間ばかり早い。だから長男は当然なかなか起きなかった。しかし耳元で「カブトムシ採りに行くよ」と囁くと、電流に打たれたみたいに長男は飛び起きたので面白かった。
ものすごくてきぱきと準備する長男。まるで出動命令がかかった消防士みたいだ。「はい!はい!」と返事も良い。
果たして、5時10分には家を出発した私たち。車の中は期待と興奮に満ちている。辺りはまだ薄暗く、道を走る車はほとんどない。
私たちはあっという間に昨日カブトムシを採集した「素晴らしい木」に到着した。そしてあっけなくカブトムシのオスを一匹採集する事ができた。ちっちゃいけどツノがあるやつ。
しかし時刻は5時半。私はまだまだそんなもので終わるつもりはなかった。なんなら10匹くらいはカブトムシ・クワガタを採るつもりでいた。できれば大好きなミヤマクワガタを採りたかった。
「よし、次」っつって私はその「素晴らしい木」を後にした。そして次々にクヌギの木を見て回った。いかにもカブトムシなんかがいそうな木が近くにはたくさんあって、それらの木を懐中電灯で照らし、時には揺らして、虫たちを探した。
途中、ハイキングコースのような道があって、その近くに車を停めて少し山の中へ分け入った。長男はまだ薄暗い時間に山道へ入るという事が怖いようで、しきりに私に車へ戻ろうと言う。
しかし目の前には絶対クワガタとかがいそうな木が連なっていて、状況的に採れないわけがない。まさか、カブトムシ一匹で帰る事などあり得ない。
とは言うものの、長男が本当に帰りたそうだったので、私は車へ帰る事にした。ハイキングコースに入りクヌギの木を20本ばかりチェックしたが肝心の虫たちはいなかったので、そこらの木は望みが薄いと考えたのだ。
そうして朝露に濡れた草を踏みながら道を下っていると、茂みが動いた。ガサガサガサッと大きな音がして、茂みの中に大きな影が動くのを見た。
「イノシシだ!」長男は叫んで、一目散に道を駆け下りた。確かにその影はイノシシだった。普段人がいないような場所で声がしたのでびっくりしたのだろう。まさに猪突猛進にどこかへ走っていった。
そして道を駆け下りる長男も猪突猛進だった。イノシシらしき影はとうにどこかへ走り去っているのに、長男は懸命に駆けていった。私はそれを追った。そして私たちはすぐに車を停めた場所まで戻ってきた。
長男は息を切らしていた。車に乗り込んで助手席に座ると、ようやく安心した様子で「もう一匹採ったからいいや。帰ろう」と言った。私はそれに同意した。
最初の「素晴らしい木」以降、それらしきクヌギの木をかなりの数見たのに結局カブトムシ・クワガタを見つけることは出来なかった。そろそろ日が高くなり、辺りも明るくなってきたのでこれ以上探しても採れる可能性は低いと思ったのだ。
助手席の長男は「まぁでも一匹採れたので引き分けやな」と自分を納得させようとしていた。私はなぜ採れなかったのかと、たくさん採るにはどうしたら良いかをぐるぐる考えていた。
私たちは街へ戻り、セブンイレブンでそれぞれおにぎりを一個ずつ食べた。二人ともパッケージを開けるのがへたくそで不格好なおにぎりになってしまったが、私の海老マヨおにぎりはめちゃくちゃ美味しかった。