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第1回バーチャルトリップ~山梨県立美術館「テオ・ヤンセン展」編~

本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。第1回バーチャルトリップのガイドを務めさせていただきます。今回は特別展示「テオ・ヤンセン展」が開催されている山梨県立美術館に行ってみましょう!「テオ・ヤンセン?何それおいしいの?」と思っているそこのあなた、テオ・ヤンセンというのはあるオランダ人の名前です。今回のこの展示は平たく言うとテオ・ヤンセンさんの作品を鑑賞することができる展示会なのです!

地域理解演習1 写真①

看板はこんな感じです。
何でしょうか!この右側の船みたいな物体は、、、!早速入ってみましょう。

地域理解演習1 写真②

おお、、、でかい!!とにかくでかい!!はじめの展示室に入ってすぐにこんなものがありました!右側の女性の2倍の高さはきっとありますね!!これを一人で作ったヤンセンさんはすごいですね、、、。

地域理解演習1 写真③

そんなテオ・ヤンセンさんはこんな方。
至って普通のおじさんに見えますが、実はこの人、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称される、すご~~~いお方なのです!!

なぜそんな名が付いたのでしょう?一緒に探っていきましょう!

まずテオ・ヤンセンが現代のレオナルド・ダ・ヴィンチたる所以を語るには、13というホーリーナンバー(聖なる数)は欠かせません。彼の作品はここから始まっています。

地域理解演習1 写真④

これがホーリーナンバーでできた基本の仕組みです。これを組み合わせることで、あの最初の写真にあったでかい何かができあがります。ちなみにでかい何かとか私勝手に言っていますが、あれにはストランドビースト(オランダ語で「砂浜の生命体」)というれっきとした名前が付いています。ストランドビーストはペットボトルやチューブ、セロハンテープでできています。セロハンテープの帆で風を受け、その風によって空いた穴に空気が流れ込み、ピストン運動によって穴が空いたり閉まったりします。この開いたり閉まったりで足が動くのです。

、、、難しいですよね!私は実際に美術館で説明動画を見ましたが仕組みを完全に理解することはできませんでした!よく分かりませんでした!(←お~い!とツッコミを入れるところです)と、いうわけなので皆さんも、「ストランドビーストはとにかく風で動くんだ!」という雰囲気を感じ取っていただけたらと思います!

地域理解演習1 写真⑤

ですが、まがいなりにもこの旅のガイドなので、、、上の画像が分かりやすいかと思われます!これが、ストランドビーストが生きているような動きを見せる仕組みであり、同時に、彼らが風のよく吹く砂浜でしか生きられない理由になります。ストランドビーストは風を食べて生きていると言ってもよいと思います。

ヤンセンさんはストランドビーストの種類を増やしすぎて、その進化形態を系統樹でまとめました。つまりヤンセンさんはストランドビーストにとっての親であり創造主なのです。

そしてストランドビーストはペットボトルやチューブなどのプラスチックでできているはずなのに、砂浜で風を受けてまるで本当に生きているように動きます。最初ストランドビーストが動いているところを見た私はヤンセンさんに若干の狂気性を感じ、(この人大丈夫かな、、、)なんて思いましたが、人間とは慣れる生き物で最後の方には作品にかわいさすら感じていました。人間ってすごいですね!

ストランドビーストはヤンセンさんが試行錯誤の末に身体を作り上げて1度目に現実世界に生まれ、風によって命を吹き込まれる、つまり本当の意味で2度誕生するんだと考えました。感慨深い。

そんな長所しかなさそうなすごいストランドビーストにも欠点が1つだけあります。それは、前にしか進めないこと!意外!盲点!後ろに進みたいときは人間が直接ひいてあげるしかないのです。(笑) 人間と一緒で欠点があったほうがかわいげがあって良いですよね!そのうちヤンセンさんの力で後ろに進むこともできるストランドビーストが生まれるかもしれません、、、。

でっかいストランドビーストが実際に動いているところを、私たちも見ることができました。砂浜で風を受けて動いていたわけではないので、人工呼吸器で無理矢理呼吸をしている感は否めませんでしたが、動いている実物を見るとやっぱり壮大で、ヤンセンさんは本当に現代のレオナルド・ダ・ヴィンチだなあとしみじみ思いました。

そんなヤンセンさんだけが作ることを許されていないようなストランドビーストですが、皆さんも作れちゃうんです!!スゴイ!!ヤンセンさんはストランドビーストの作り方をネットで公開しているんです。これであなたもテオ・ヤンセン!!!

テオ・ヤンセンさんは世界中でストランドビーストが生まれて、彼らが風の中で生きている風景を心の中に描いているのでしょう。そうなったら良いなと私も思います。山梨、海ないけど。

最後に本日私が撮影した写真で1番のお気に入りの写真をお納めください。

地域理解演習1 写真⑥

「お前、1番のお気に入り写真テオ・ヤンセン展のじゃないんかい!」というツッコミが聞こえてきた気がします。ありがとうございますその言葉を待っていました。

いやそれでも!どうですかこの景色!!!静岡県民ならきっと癒やされるはずです。私はしばらくこの場所から動けませんでした。今日はちょうど笠雲があっててっぺんは見えませんでしたが、、、。山梨県から見る富士山は宝永山が見えないから形が左右対照でとってもきれいですよね。静岡県から見る富士山は逆に宝永山があるからこその良さももちろんあります!要するにどっちも良いってことです。みんな違ってみんな良い!!

テオ・ヤンセン展、いかがでしたか?山梨県立美術館や山梨県に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!ぜひ山梨県へお越しください。お待ちしています!そして第2回バーチャルトリップが万が一にもあればまたそのときお会いしましょう!
それでは。

以上、ゼミの課題として、静岡のみなさん向けに書いてみました。

文・写真:森楓夏(山梨県立大学国際政策学部3年)

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