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富士山に登る際に文学で富士山を知る

みなさん、こんにちは。

富士山が7月10日から開山になり、登山を検討している人もいるのではないでしょうか。そんな方に、富士山をもっと知ってもらうため、より良い思い出にするためにおすすめしたいのが、山梨県立文学館の特設展「文学の中の富士山」です。

山梨県立文学館へのアクセス

山梨県立文学館は、山梨県甲府市貢川にある芸術の森公園の中にあります。山梨県立文学館から富士山までは、車で約2時間かかるので、はっきり言ってかなり遠いですが、登山帰りによるというのは難しいかもしれませんが、富士山を新たな角度から知ることができる展示なのでぜひ行ってみてください。

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古典文学の中の「富士山」

富士山は古くから文学の中に登場してきました。日本に現存する最古の歌集である万葉集では、恋をする心を富士山の煙に例えた歌や季節に関係なく山頂に雪がある富士山の姿を詠んだ歌が載っています。また、かぐや姫のもととなっている竹取物語で、かぐや姫が帝との結婚を断り、登った山が富士山とされています。また、伊勢物語では、主人公が京から東国を目指す際に5月の終わり(今だと6月)なのに山頂に雪があったことに驚いて歌を詠んでいます。

このように、ずっと昔から富士山は、歌や物語のなかに度々登場してきたのです。

文豪と富士山

太宰治は、石原美智子という女性と結婚した後、8か月間の新婚生活を甲府で過ごしました。「富岳百景」という作品では、富士山について冒頭は軽蔑さへしたというように書いていましたが、中盤には月見草が良く似合うというように書いています。また、甲府にいたころ井伏鱒二にあてて書いた手紙の現物が展示されています。また、芥川龍之介が旧制第一高等学校時代に書いた「富士山」という作文も展示されています。

このように、古典文学や文豪と富士山のかかわりを知ってから富士山に登頂したり、富士山に登った思い出を文学と一緒に記憶したりするというのも新たな体験のひとつになると思います。ぜひ訪れてみてください。

文:東つむぎ(山梨県立大学国際政策学部3年)


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