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ミステリーの秋、感じる。

早いもので今年も残り一か月を切ってしまいました。

街で流れるクリスマスソングを聴き、月日の流れる速さをひしひしと感じる今日この頃、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

私は先日(2021年11月14日)、山梨県立文学館に足を運びました。
甲府駅からバスで15分ほどの場所に位置するアクセスの良さが魅力の文学館です。

取材当日は見事な秋晴れが広がり、文学館入り口前に広がる噴水では虹を見ることもできました。みなさんも運が良ければ虹に出会えるかもしれません!

こちらの文学館では先日まで「ミステリーの系譜」という特別展が開催されていました。

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文学館入り口横の大きなポスターには私の知っている作家さん方のお名前があり、入場前からワクワクが止まりません。

こちらの特別展では普段私たちが絶対目にすることのできないような小説の原稿や挿絵の原画、作家たちのやり取りに使われていたであろう手紙など様々な展示が行われていました。

ここからは魅力あふれる展示の中から私が特に目を奪われたものを紹介したいと思います。

こちらは横溝正史氏が手掛けた長編推理小説「金田一耕助シリーズ」のコーナーです。

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こちらの場所には金田一耕助シリーズ執筆に関する資料とそれらが原作となった映画のポスターが飾られていました。

このポスターは生で見るとなかなかの不気味さで、展示の中でも一際異彩を放っていました。

最近では一昔前のミステリー小説が映像化されたり、文豪たちがそのままアニメキャラとなって登場するアニメが製作されたり、と私達にとって遠い存在であった過去のミステリー作品、作家たちがどんどんと身近な存在になってきているなと改めて感じました。

また、このような展示もありました。

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これは大正から昭和期にかけて活躍した推理小説作家、江戸川乱歩の私物であるレコードとフィルムカメラの展示です。

これらの私物を見て、過去の偉大な作家たちも私と同じように音楽を楽しんだり、写真を楽しんだり、様々なジャンルの芸術を愛していたのだなと感じることができました。

更に、このような展示もありました。

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これは江戸川乱歩が1943年7月から住み始めた実際の家の様子です。こちらの家と家の中にある4万点近くの蔵書は現在、立教大学に譲渡され、立教大学江戸川乱歩記念大衆文化センターが保管を行っているそうです。

先程の私物や、実際に住んでいた住居の写真の展示を見て、とても遠くに感じていた作家たちの「人間的」な一面を覗くことができたように思えます。

このように、こちらの展示会では作家たちを「身近に」感じることのできる展示が多く為されていました。

また、文学館内では特別展が行われている場所以外でもこの展示を楽しめる工夫がたくさん施されていました。

館内には足跡のペイントが施されていたり…

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文学館内のレストランでは企画展メニューなるものまで販売されていました。

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大人から子どもまで、見学する人が誰でも楽しめるような工夫が至る所に散りばめられていた、とても魅了溢れる、素敵な特別展でした。(真夜中のクリームソーダ飲めばよかったな…後悔…)

(余談)
第一駐車場近くのイチョウ並木が見事な色付きを見せていました。

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みなさんも山梨県立文学館で季節の移り変わりを楽しんでみては?

文・写真:宮澤悠(山梨県立大学国際政策学部1年)


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