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イカナゴの加工と流通(公益社団法人日本水産資源保護協会「わが国の水産業 いかなご」より)

公益社団法人日本水産資源保護協会の「わが国の水産業 いかなご」の続きです。
今から15年ほど前のイカナゴの加工と流通の状況ですので、現在の様子とは大きく異なっていますが、資料として、そのまま紹介します。

以下、この資料からの引用またはキャプチャーです。
【加工と流通】
全長5~6cmまでのイカナゴの当才魚は主に加工原料となります。加工品としては、鮮魚を塩ゆでした釜揚げや、カナギチリメンと呼ばれる煮干し品等があります。全国的にみた煮干し加工品の生産量は瀬戸内海、伊勢湾、東北
太平洋(宮城、福島、茨城)の各県が上位にあります。
全長が7~8cm以上の大型の当才魚や1才以上のイカナゴでは、一部は釜揚げ加工されますが、多くは冷凍加工品としてハマチ養殖等の養殖用の餌となります。特に、北海道で漁獲されるオオナゴや東北地方のメロウドはほとん
どが養殖用の餌となっています。冷凍加工品の生産量が最も多いのは北海道です。関西地方では1才魚以上のイカナゴの釜揚げ加工品をカマスゴと呼び、食用として利用されています。
イカナゴは鮮度が落ちやすいため鮮魚での流通は一般的ではありませんが、瀬戸内海東部では、生売りとして生鮮の当才イカナゴが消費者まで流通します。

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今では考えられない煮干しや冷凍品の生産量ですね。
2003年の兵庫県の煮干しの生産が、3,466トン。
生鮮冷凍品の生産が同じく667トン。
2020年の兵庫県のイカナゴ漁獲量は、147トンに過ぎません。

2021年の大阪湾・播磨灘のイカナゴ漁は、本日3月6日に解禁されました。
ツイッターを「イカナゴ」で検索すると、小売店等での販売の状況がよくわかります。
本日、神戸の小売店では、1キロ4,000円〜4,500円で販売されているようです。昨年よりも少しマシですが、高いです。
地域の食文化、いかなごの「くぎ煮」を今後も長く守っていくため、資源管理のあり方、くぎ煮生産のあり方、販売の仕方などを考えていきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan