【フット・イン・ザ・ドア】相手の心を掴み、小さい要求から大きな成果を生む交渉術
こんばんわ
りゅうへいです。
このブログでは
僕が勉強したビジネスに関する知識を発信し
少しでも役に立つような情報を書いてします。
そんな今日は
「人の心の動かし方」を
テーマに記事を書いていきます。
あなたは
・通勤・通学の際に、
聞いている音楽がいつも一緒
・駅に向かうときに同じ道を歩く
・居酒屋に行ったときに、
ファーストドリンクがいつも同じ
・自由席の講演や講義で、
休憩後も何となく同じ席に座りたくなる
・やめないといけない
と思っている癖がつい出てしまう
このような経験はありませんか?
これは"一貫性の法則"という
心理が働いています。
人間は、癖や普段何気なくやる行動って
なかなか変えられないのですよね、、、
なぜなら、無意識のうちに
同じことをやってしまっているからです。
一貫性の原則とは?
自分の発言や行動、態度などを
変えることなく一貫性を保ちたい
ということを意味します。
これは会話の性質、
心理の本質なのでしょうか…
家族、友人、同僚、上司との会話で
一度決まったらその流れに自分は乗ってしまい
別の方向へ(意識・無意識に関わらず)行こう
としない傾向があるということです。
例えば、
学生時代に友人との会話で
友人
「昨日の宿題やった?」
自分
「やったよ〜!!」
友人
「え、マジで?」
「ちょっと、この問題わからなくてさ〜」
「宿題、見せて欲しいんだけど、、、」
自分
「わかった、、、、」
とその方向に
流されやすいということです。
友人がいきなり、
「ねぇ〜宿題見せてよ」
「俺、やるの忘れたんだよね〜」
と言われる方が
自分は
「え、何でやってこないの?」
と思うはずです。
友人の本来の目的が
「宿題を見せてほしい」という
本来の目的に入る前に
前置き(助走)があった方が
流れでみせてしまうということです。
そしてこの一貫性の原理を応用した
心理テクニックがあります。
それは
「フット・イン・ザ・ドア」
というテクニックです。
フット・イン・ザ・ドアの語源は
営業マンが、訪問販売の際に
「ドアの間に足を入れて、
ドアを閉めさせないようにした」
というところからきています。
「ドアの隙間に足を入れる→
話しをする→商品を買ってもらう」などと
少しずつに要望を受け入れてもらう
という一貫性の原理を利用したものです。
最初に小さなお願いをしてから、要望に同意をしてもらい徐々に要望の内容を大きくしてから最終的に目的である要望を承諾させる手法です。
人間は最初から最後まで矛盾がない行動や言葉のやりとりをしたいという傾向があります。
「フット・イン・ザ・ドア」の効果を
証明した実験があります。
この実験は、スタンフォード大学の社会学者であるジョナサン・フリードマンとスコット・フレイザーが行ったとされています。
この実験を簡単に説明すると
「いきなり本来の目的を要求をした場合と、
小さな要求に承諾してもらってから本来の目的を要求をした場合では、どのくらい承諾率が違うのかを検証した実験」です。
要するに「フット・イン・ザ・ドア」を利用した場合と「フット・イン・ザ・ドア」を利用しなかった場合では、どれくらいの承諾率が違うのかを比較したわけです。
結果を先に伝えますと
「フット・イン・ザ・ドアを
利用しなかった場合の承諾率は16.7%」
「フット・イン・ザ・ドアを
利用した場合の承諾率は76%」という
結果が出て承諾率は
約4.5倍も高くなりました。
実験の詳細
No1
戸建住宅の住民を
AグループとBグループに分け訪問し、
庭に「安全運転をしましょう!」という
看板を「設置させてもらえないか」と
家主に依頼をする。
No2
Aグループには前置きなしに
「庭先に交通安全の看板を
設置してくれないか」と依頼。
No3
Bグループには、
「交通安全のシールを、
家の窓か車の窓に貼ってくれないか」と依頼
その後に
「庭先に交通安全の看板を
設置してくれないか」と依頼。
実験結果
Aグループの承諾率は16.7%、
Bグループの承諾率は76%となった。
フットインザドアは、
関連性がある小さな要求から
本来の目的の要求をした
場合に効果が得やすいということです。
例えば、訪問販売の営業で
「少しお時間いただけませんか?」と言って、
要求を受け入れてもらいます。
そこで
「健康食品を5日限定で無料でお試しされませんか?」と徐々に要求を受け入れてもらいます。
さらに、
「健康についてどのように思っているか」
などと他にも質問もいれて、
心理的に断りづらい雰囲気も作ります。
そして最終的に
「値段は5000円ですが、初回ということで2000円にします」という提案をします。
一度、小さな要求を受け入れたことで、その後も断りにくいという心理が働いています。
これは上司や先輩から
「一杯だけで良いから飲みに付き合ってよ」
と誘われて、
その後に「2件目も行かない?」
と言われて断れない
という事例に近い心理かもしれませんね、、、
このようにして、
徐々に目的を受け入れてもらい、
本来の目的を受け入れてもらう
可能性をあげていきます。
フット・イン・ザ・ドア・テクニックを活用する際の注意点
フット・イン・ザ・ドア・テクニックは人間の心理を利用したもので、相手に疑問視や嫌悪感を感じさせることのないが重要です。
1. それぞれの要求レベルの差を大きくしない
フット・イン・ザ・ドア・テクニックを利用するうえでは、多数の要求を準備し、徐々に目的の要望に近づけていくことが大切です。
各要求の差が大きいと本来の目的に達成することができません。
たとえば
工具を5日間借りたいとしましょう
まずは
「工具を貸してほしい」という要求します。
その後に
「後、4日間貸してくれないか?」
という急な要求をしてしまうと、
理由が不鮮明なこともあり
同意を得られないことがあります。
ですが、
「まだ作業進んでないから後4日間貸して」という要求と理由も加えることで、より自然な感じで要求できます。
さらに受け手側も
「まぁ仕方ないか、、」という
気持ちになり要求を受け入れてくれます。
自分が同じ立場に立って考えることが大切です。
2. それぞれの要求につながりをもたせる
上記で書いた実験の例にもありましたが、
本来の目的より前に出す小さな要求は、
本来の目的に関連した内容であると、
成功率を増す可能性にもつながります。
各段階での要求に応じてもらった場合には、
相手に感謝の表明したり絶賛することで、
よりスムーズに次の要求につなげられます。
3. 小さな要求を多くしすぎない
フット・イン・ザ・ドア・テクニックを用いて
短時間で本来の要求まで到達しようとすると、
相手は短時間に繰り返し要求を受けることになり、警戒心を抱いてしまいます。
例えば
「宿題の見せて欲しい」
という本来の要求に対して
追加の要求で
「あ、ペンを忘れたから貸して欲しい」
「ノート忘れたから、1枚紙ちょうだい」など
短時間で繰り返しを要求するということです。
依頼するときは時間や日数をあけてから
行うことが理想的といえます。
相手の状況を踏まえて適切なタイミングで交渉することも求められます。
思い出したこと
僕がこの記事を書いている時に
思い出したことがあります、、、
それは先日、友人とショッピングセンターへ
買い物に行ったんですけどが、、、
その時に、ウォーターサーバーの
店員さんに呼び止められてんですよね
土日の2日間限定で、
ウォーターサーバーを契約したお客様には
メンテナンス料金は無料
月々の使用料金も無料
生涯保証で必要が無くなったら
業者に返却しても良い
でもその代わり、
「水を買う時だけ、料金が発生します」
という内容の営業を受けました。
すごく「魅力的だな〜」とは思いつつも
実際に家に置く場所もなく
契約はすることはなかったんですが
実際にこのときの営業スタイルは
使用料金の無料やウォーターサーバーの魅力
他社との比較など小さい説明の後に
徐々に大きな説明をされ、
最後に「契約しませんか?」
ということでした。
まさに今日の記事で書いてある
「フット・イン・ザ・ドア」の効果だなと
今思ってしまいました。
まとめ
いかがでしたか?
「これ営業マンにやられたわ〜」
「そんなセールストークされたわ〜」
など思い返すこともあったのではないでしょうか?
フット・イン・ザ・ドア・テクニックは、
ビジネスの色々な場面で用いられる交渉術です。
「小さな要求」を順調に積み重ね、
「大きな要求」を獲得するために
例を踏まえて注意点なども書きました。
これらを整理し、実際に要求したいことに
当てはめて考えてみてください。
適切な内容や数など小さな要求を準備し、
相手の立場になって適切なタイミングで
依頼することで良い結果につながるはずです。
今回は人の心を動かし方について
記事を書きました。
これを理解することで
ビジネスの発展になるきっかけに
なったと思えれば幸いです。
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