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新しいホンダ・シビックe:HEV(ハイブリッド)雑感
50周年を迎えたシビックに試乗してきた
遅ればせながら、先日シビックe:HEVに乗った話をしようかと思います。2022年には初代の誕生から50周年となるシビックは、いわずとしれたホンダ・ブランドを代表する伝統的なモデル。2021年夏に日本仕様がフルモデルチェンジして11代目の現行型となっています。
半世紀という長い歴史を持つシビックだけに、様々なブランドイメージがあって然るべきなのですが、少なくとも現行型についていえば、ジェネレーションZをメインターゲットにした、ミドル級ハッチバックという位置づけ。かつてのコンパクトカーのポジションはフィットに譲り、シビックは中核モデルとして成長しているのでした。
その意味では、2021年にデビューしている1.5Lターボエンジンのシビックよりも、2022年に追加された2.0L+2モーターのe:HEV(ハイブリッド)のほうが、いまのシビックらしさを表現するパワートレインとしては適切なのかもしれないという思いを抱えながらの公道試乗となったのでした。
試乗した印象をまとめると、モーター駆動をメインとするハイブリッドらしい上質な加速感と、直噴エンジンのサウンドを活かしたスポーティな演出は、たしかにタイプRを頂点とするシビック・ブランドのハイブリッドとして期待以上のものだったのです。
スポーティなハイブリッドとして
さらに乗り心地の良さ、ハンドリングの落ち着き感は非常にレベルの高いものだったのが印象的。ジェネレーションZにとってのシビックは、若かりし頃にVTECエンジンのシビックに憧れた世代からするとアコード的なキャラクターと捉えれば理解しやすいのかもしれません。
実際、シビックe:HEVのメーカー希望小売価格は394万200円ですから、予算感からいってもアコード的な立ち位置としてアピールしたほうが、ホンダは売りやすいのかもしれません。
実際、この価格帯でいうとライバルとなるのは、やはりハイブリッド・パワートレインを積んでいるトヨタ・カムリのスポーティグレードWS(394万7000円)とすべきかもしれませんので。カムリのハイブリッドシステムは、2.5Lエンジンと2モーターを組み合わせたものなので、コスパ的にはカムリ有利といえるのかもしれませんが…。
価格は約394万円。105万足すとタイプRも狙える
ただし、シビック全般の価格感について重要なのは、タイプRありきという面も否めないこと。2022年9月2日に発売開始となる、現行シビックのタイプRのメーカー希望小売価格は499万7300円。
新型タイプRの内容を考えると、500万円を切った価格設定は、かなり頑張ったものであり、コスパ的には優れていると思いますが、絶対的に高価なのも事実。そんなタイプRのイメージを受け継ぐモデルとして標準系のシビックを捉えると、1.5Lターボ車(319万円~)や前述のように約394万円のハイブリッド車はリーズナブルに感じるわけで、それがジェネレーションZには受け入れられているのかもしれません。
もっとも、個人的にいえばハイブリッドに105万円を足せばタイプRに手が届くとなれば、ちょっと無理をしてでもタイプRを狙いたいと思うのも事実。おそらく”最後の純ガソリンエンジンのタイプR”になることの希少性を考えれば、リセールバリューで105万円の価格差を逆転できるような気もするのですが、さて?
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