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#0082 退職のススメ

要約:会社の卒業は自分でタイミングを決められる。

突然だが質問だ。
第1問。
あなたも学校に通っていた頃があるだろう。
あるいは、現在中学生以上なら、少なくとも小学校は卒業した経験があるはずだ。
その時、「この学校のために私が頑張らねばならない!」と思っていただろうか?
続いて第2問。
学校とは何か、簡潔に定義せよ。
最後に第3問。
会社とは何か、簡潔に定義せよ。
以下、回答と解説である。
かなりフワッとした感じの第1問について、私自身そこまで学校の名を背負って立つほどのエリートでもスポーツの才覚があったわけでもなく、ただただ人生の一経過点くらいに捉えていた。
よって私の回答は、「この学校のために私が頑張らねばならない!」と思ったことはない、となる。
人によっては、「学校の名前を背負って甲子園に出場する!」だとか「ピアノコンクールで優勝する!」とかいったように、何々学校の誰々という具合に学校の名前を背負って立った経験がある人もいることだろう。
そうした場合は、「この学校のために私が頑張らねばならない!」と思うことも、多かれ少なかれあったかも知れない。
続いて学校の存在理由を問う第2問。
まあ答えは人によって色々あるだろうが、私は学校というものを、「知識と経験を得るための場」と定義してみた。
そうすると、知識や経験を十分に得た時点で、その学校を「卒業」するのが自然な形だ。
延々としがみつくものでもない。そのために、卒業年限が決められている。
仮に学校に卒業年限がなく、いつでもやめたい時にやめられるシステムだとしよう。
学校にいるのが心地よければ延々と学び続けるのもよいが、居心地が悪くなり、他にもっとやりたいことが見つかったらそれはどこかの時点で自ら区切りを付け、あっさりと手放せばよいものだ。
それを会社に置き換えてみよう。
会社だって同じことだ。
会社も学校同様、「知識と経験を得るための場」と定義してみればよい。
これが第3問の答えである。
会社で働いて、知識と経験を納得行くまで習得したら、もうその会社は卒業していいのだ。
注意すべきなのは、「まだこの会社でも配属されたことのない部署とかもあるし・・・」などと、完璧主義に陥らないことである。
あなた自身がその会社の隅から隅まで知りたいと思うなら、そうすればいい。
あなた自身が納得して「もう十分。次へ行こう」と思えばそれでいい。
「この会社のために私が頑張らねばならない!」などと、肩肘張る必要はないだろう。
ただ、会社の場合厄介なのは、正社員に関しては、雇用期間が決まっていない点である。
強いて言えば、60歳定年というのが一般的である。
私に限らず、日本人の気質として、誰かに強制された方がそれに従って動きやすい。自らの意思で進むべき道を切り拓いて行くのは苦手だ、と思う人は多いのではないかと感じる。
その会社が続く限り、やろうと思えば20年でも30年でも、定年までやれてしまう。
会社としても、それなりに働くあなたという人材を、みすみす逃したくはないだろう。
結果として、若くして就職した人にとっては、気の遠くなるような長い間、その会社に居続けることになる。
それが時として自分の人生の充実を阻害するケースも出てくるだろう。
退職、特に自己都合退職は、未だにネガティブなイメージを持たれやすい。
「何でこんなクソ忙しい時に辞めるんだ」
「せっかく安定して給料貰えてるのに辞めるなんて」
「他に働き口があるのかよ」
「起業なんて成功するわけないだろ」
「自分の都合ばかり考えやがって。こっちの身にもなってみろよ」
・・・みたいな感じである。
いざ決意を固めた人にとって、この周囲の同調圧力は殊の外大きく感じられる。
しかし、そんな考えはもう古い。
もはや一つの会社にしがみ付き続ける、会社におんぶに抱っこの終身雇用の時代ではないのだ。
駅の改札システムが昔の切符切り職人を追放したように、
高速道路の料金所のおっちゃんの仕事を自動現金預払機やETCシステムが駆逐したように、
今は何とか首の皮一枚繋がっている昔ながらの事務作業など、来たるAIロボティクスシステムによって早晩取って代わられる未来はこれまでの歴史から類推するともはや自明である。
ここは未来志向で発想を転換しよう。
この会社でもう十分学んだ。そして新しい世界に羽ばたくために、卒業するのだ!!
卒業というと、響きがいいではないか。
だから退職と言わず、卒業と言おう。
ポジティブに取るのもネガティブに取るのも受け取り手次第。
同じ現象なら、ポジティブに受け止めた方がいいではないか。
さあ、あなたも息苦しい今の会社を卒業して、自分の明るい未来を追求しよう!!
初稿211221
投稿220103

https://yamatomo2021.com/568/

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