見出し画像

公共交通ワークショップで講演

安芸高田市の旧小田東小学校に拠点を置く(一社)地域QOL研究所 SDGs研修センターの主催による、“脱炭素とスマートムーブ” をテーマにした公共交通のワークショップで「移動手段を意識を持って選ぼう」と題して基調講演を行い、芸備線やバスなどの公共交通を使うことの利点や意義についてお話しし、日常の移動に少しずつでも取り入れてみようと呼びかけました。

公共交通を使うことで地球や社会、地域、そして回り回って個人にもメリットがあります。目先にとらわれず大局的な視点から移動方法を意識的に選択し、日常の移動の中で公共交通を利用できる機会がないかを振り返り、10回に1回でも実行してみてはとお話ししました。

次に三次観光推進機構の政森進理事長は、「中山間地の公共交通と世界に発信できる地域観光構築へ」と題して、今シーズンは今夜から始まる「三次の鵜飼い」やもののけミュージアムなど観光の柱を紹介しつつ、インバウンド観光客数を10年間で現在の1000人から8万人に増やし、芸備線やバスを使って頂くことで公共交通の維持につなげたいと講演されました。

三次観光推進機構の政森進理事長

芸備線志和口駅前の「りょうま駅長記念館」中原英志館長は、初代ネコ駅長りょうまに続く二代目ネコ駅長やまとと副駅長ちどりの2匹が3/17に就任して以来、週3回の開館にも関わらず既に来館者が3千人を超えることを紹介し、記念館を訪れた来館者に沿線を回遊してもらうため、沿線の各地域の飲食や観光の情報共有や沿線の団体同士の連携の必要性を訴えました。

「りょうま駅長記念館」中原英志館長

かねてより列車内空間の多面的な活用を提唱している国際協力学博士のジェニー山本氏は、「芸備線で行こう!ハロウィンパーティ」というイベントを提案されました。現代欧米のハロウィンが街全体で一緒に祝う日となっていることを紹介し、イベントの内容を説明されました。芸備線の設定便で三次もののけミュージアムへ向かい、途中の駅からパフォーマーが乗車し、コスプレやマジックショー、音楽演奏、沿線のお菓子などで盛り上げるというものです。

国際協力学博士のジェニー山本氏そめ

その後のパネルディスカッションでは、中原館長が白木・高陽地区活性化プランを紹介しつつ、一地域に留まらず庄原、三次、安芸高田、広島の芸備線沿線各地域で連携して活性化に取り組むことを呼びかけました。政森理事長はジェニー山本氏の案を持ち帰って参考にしたいと話し、芸備線を始めとする公共交通の存続に向けて皆で連携して工夫を重ねていきたいとしました。

25人の参加者からは、列車に自転車を乗せて景色の良いルートをサイクリングで楽しみたい、観光案内所でのおもてなしが公共交通存続につながる、パークアンドライドのために駅の近くに駐車場の整備が必要、日常利用だけでなく外から人を呼び込むために地域で桜を植えるなど観光名所を作っては、などの意見が上がりました。参加者の中から、有志高校生団体「芸備線を盛り上げる会」次期会長武原さんも前に出られて、活動内容の紹介と会員募集の告知を行いました。

最後に、主催のSDGs研修センター田村眞悠理事長が、今後もこのようなワークショップを通じて、地域のあり方や公共交通について、皆で連携して意見を出し合っていきましょうという呼びかけで結びました。

色々な立場からの意見を交換でき、大変有意義な機会を頂きました。主催とスタッフの皆さま、遠路ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。

アーティスト・ソメ吉氏は絵画の展示と音楽演奏を行いました
道草食堂はらっぱのキッチンカー
麹を使ったカレー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?