君たちはどう生きるか、ネタバレあんまない感想

「君たちはどう生きるか」、見てよかった。
少しネタバレになるけどポスト。

つまるところ、「誰かの想いや期待、願いみたいなものによって、君の未来が制限を受けることはない。誰かの期待は、あくまで君の選択肢の一つにすぎず、君は君の思うように生きればよい。しかし、君は君の責任でその選択をした。君の生き方は君で責任を取りなさい」という話のように受け取った。

それは宮崎駿という人を中心にしたスタジオジブリという物語の一つの区切りを意味するメッセージだろうし、巨星の後を受け継ぐスタジオジブリという箱舟そのものに対する赦しのようにも思えた。
宮崎駿という巨星が持つ、アニメーションやスタジオジブリへの想いや願いは宮崎駿のもので、スタジオジブリへ「宮崎駿になりなさい、みなが期待する宮崎駿を守りなさい」なんて押し付けがましいものはない。ここまでにあるのは宮崎駿が選択し続けてきた結果としてのスタジオジブリであり、それはあの塔そのものだ。
そして「宮崎駿のいないスタジオジブリに、これからも宮崎駿的なものを期待する視聴者」の勝手な想いも、実のところこれからのスタジオジブリの意思決定には何も関係ないのだ。
スタジオジブリがどう生きるかはスタジオジブリが決めるのだろうし、これからの宮崎駿がどう生きるのかも宮崎駿が決める。

「君たちは君たちの責任で決めなさい。しかし誰のせいにもせず、自らの生き方は自らで責任を取りなさい」
君たちはどう生きるか、いい映画でした。
もう一回見たい。

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