2023AW_調べたもの_The Three Types of Surf : A Window into the Deep
こんにちは、今日は調べたものというか、調べ直したものについて書きます。お正月は1週間くらいずーっと朝から夜まで海を見ていました。沖の水面も、岸の近くの水面も、目を閉じても光が揺れて、脳みそが溶けるくらいまで見ていました。その辺で釣りをしてるおじちゃんとたまに喋るくらいで、それ以外は喋る相手もいないので、本当にずっと、ずっとただ海を見ていました。釣りしてるんだから糸を見ないといけないのは理解しています。でも海を見ていました。
風の無い日、海底の地形に連続性があり、他の外的要因がない場合は、基本的に波は崩れません。でも岸に近づけば波が崩れます。ここでいう「波が崩れる」ということを砕波(さいは)と言います。今日はこれについて書きます。海岸では波を見れば、海の中のこともすこしはわかります。
砕波形態には大きく分けて3種類あります。ちなみにこの3つの形態のうち、2ばんの巻き波砕波変形がもっとも華やかだと思っています。
崩れ波砕波
巻き波砕波
砕け寄せ砕波
それぞれの説明の前に、砕波とは何かと、その前提として海で発生する波について、ざっくり書きます。
海の波は、見た目には水そのものが波と一緒に進んでいるように見えますが、水自体はその場で円運動をしています。以降で使用する名称を先に整理すると、波の最も高い部分を波頭と言います。もっとも低い部分を谷とすると、波高は波頭から谷までの鉛直方向の距離を、波長は隣り合う波頭までの水平方向の距離のことです。
波には、水深の大きなところにあるもの(深海波)と、我々のいる岸側の水深の小さいところにあるもの(浅海波)があります。水深が波長の1/2より大きい場所の波が深海波、水深が波長の1/2より小さい場所の波が浅海波です。
波が岸側に進み深海波から浅海波に変化するとき、波の速度は小さくなります。速度が小さくなれば波長も短くなり、その結果周期が一定の場合、波高が大きくなります。ぐるぐるしたコイルを伸ばしたり縮めたりするところをイメージするとわかりやすいと思います。この波が岸側まで到達したとき、先に述べた円運動をしている海底の水の動きよりも海水面の水の動きの方が速くなります。このとき波頭は海底部分のそれよりも先行することになって、進行方向側に崩れます。これが砕波です。これは、必ず波高と水深の比率が3:4の時に起こります。だから砕波の発生する場所を見れば、大体の水深がわかります。
でも水深だけじゃなくて、海底の地形も知りたいですよね。駆け上がりがあるなら、そこに魚がいる可能性が高いからです。安心してください。用意しています。それが先ほど述べた3つの砕波形態からわかります。以下に参考画像を記載します。
著作権とかあると思うので、自分の撮った写真から選んだらいまいちイケてないし大きさも違うし遠いしピントも合ってないので、だいぶわかりづらくなったのですが、見た目はこんな感じです。
砕波の説明です。
まず最も遠浅の海岸地形(波の進行方向に対して極めて緩やかに海底斜面がshallowになる場合)、最初に記載した崩れ波砕波が発生します。それよりももう少し斜面の勾配が大きい場合、次の巻き波砕波が起きます。砕け寄せ砕波は、海底地質が岩礁などの大きい勾配で発生し、波が一気に岸側にせり上がってきます。つまり、1,2,3の順に海底の勾配が大きくなることです。
また、海岸から離れた同じ場所で繰り返し砕波している場合は、その場所で駆け上がりが発生している可能性が高いです。2の写真は、ちょっと遠浅すぎるし、わたしも当時の記憶が定かではないのですが、とりあえず沖で何度も砕波している場所を見つけたら、それはたくさん魚が釣れるチャンスだと思います。
こんな風に、サーフで釣りをする場合は、波を見ればすこしヒントがあると思います。それと以前書いた離岸流の特徴です。離岸流は流れのヨレをもたらし、海底地形が変化するところに発生します。そこに魚がいることが多いです。わたしは波も離岸流も見つけられるけど、魚が釣れないのはまた別の話です。そもそもそこまで届きません。
どうでもいいのですが、タックルを抱えて、河口から海を遡って大冒険したので見てください。ここは浅いけど、腰まで浸かってこんな場所をうろうろしていました。夜の海以外なら、水の中に入ることはとても好きです。ただ、もはや自分自身がなにを釣ろうとしているのか、曖昧な意識のまま歩いていたと思います。あと迷ったり満ちたりで、帰れなくなったらどうしようって不安いっぱいでした。こんな場所にはもちろん助けもきません。無事に戻ってこられて幸いです。
写真は1週間眺めていた海のうちのひとつです。ここでは(も)釣れませんでしたね。
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