見出し画像

英語力ゼロでソロ海外トレイルへ スウェーデン/Kungsleden 4日目

2024/6/21

 ゆっくり寝てようと思ったが、外が明るいので何だかんだで起きてしまう。時刻は5時、雨がぱらついている。あれ…曇りの予報じゃなかったっけ…。しばらくステイ。持ってきた文庫本を読んだりして過ごす。

 行動食のチョコ

 今日の目的地であるアビスコヤーレは国立公園に位置するため、テントを指定地に張らなければならないのと、料金がかかるのとで、その手前2km地点、ギリギリ国立公園外でトイレがある付近(ここから20km地点)を目指す。
 雨が上がってテントが乾いた頃を見計らって撤収し、8:30ころに出発。出発するときに小屋の前を通ると、昨日はなかった飾りが飾られていた。

 これはミッドサマーポールというものだそう。明日、6/22はスウェーデンのミッドサマー(夏至祭)という祝日らしい。前日にこのような飾りを準備し、当日は戸外でこのポールの周りで家族や友人と集まって歌ったり踊ったり、飲んだり食べたりして過ごすようだ。なんだか楽しそう。きっと、短い北欧の夏を祝う大切な日なんだろうな。

 よし、出発しますか!昨日来た橋の方向とは反対側がトレイルのルートみたい。小屋を離れて空色の川のほとりに添って歩いていく。途中水を補給しながら穏やかな景色の中を歩いていく。

アーレスヤーレの小屋
 近くで見ても空色の川
 ここの水も美味しい

 ここ何日か、クングスレーデンの水を浄水器なしで飲んでいるが、お腹を壊したりなどはない。雑味がなくて美味しい水だ。そろそろ身体中の水分がクングスレーデンの水に置き換わったかな。そんなことを考えながらずんずん進む。雨は止み、青空がちらついている。クングスレーデンらしい景色を見ながら穏やかな時間が流れる。

 しばらくするとずっと川に沿っていたトレイルが平原のほうに進み始めた。ここから少し下りが続く道になる。背の高い木も増え始めた。今日の目的地まであと少しのようだ。

背の高い木が見え始めた
ここから下り坂

 目的地手前の橋が見えてきた。今日はこの橋の向こう側にテントを張る。

この橋を渡るとテント跡地とトイレがみえてくる

 ここのテント場は背の高い木が多く展望がない。木の合間から山が見えそうなところを今日の宿泊地とした。国立公園に入る手前のこの場所でテントを張る人が多いと聞いていたのだが、14:00時点で到着しているのは私だけのようだった。テントを張り終わりゴロゴロしていると、人の声は聞こえるのだがみんな通りすぎていく。あれ、もしかしてこのテント場に今日は私ひとり…?いつもなら暗い夜にテントひとりなど耐えられないほど怖いが、今は北極圏の白夜。太陽が沈むことなく常に明るいので怖さを感じることなくいつの間にか眠っていた。
 目が覚めると時刻は22:00。まだ日差しはあるのだが、雨がポツポツとテントに当たる音が聞こえる。テントを這い出して外を見てみると、カメラに収まりきらないくらいの大きな虹が空にかかっていた。

よくみると二重!

 夢中で写真を撮っていると、若いお兄さんが私が今日歩いてきた道を逆方向にトレイルに向かっていく。夜に日が沈まない白夜はいつ歩いてもいつ休憩しても自由なのだ。私ももっと時間にとらわれずに歩けばよかったかな。お兄さんが少し羨ましくなった。時間的ルールが取り払われても、ある程度時間にそって行動してしまう不思議。山小屋のお店や宿泊を利用するにはやっぱり時間を気にしなきゃいけないのだが。
 4日目が終了し、残すはラスト1日!明日はアビスコヤーレからアビスコまでの15kmを歩く予定だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?