【推しの子】【考察】⑨少々過激な考察【ネタバレ注意】

 ストーリー:赤坂アカ × 画:横槍メンゴ の最強タッグで描かれる芸能界サスペンス「推しの子」は週刊ヤングジャンプで好評連載中です。
 この記事では、最新話までの情報から、様々な考察を行っていきます。
【注意】ネタバレが大量に含まれるので、未読の方は回避お願いします。事故防止のために改行挟みます。
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[今回のテーマ]「少々過激な考察
 ヤングジャンプ本誌の2.5次元舞台編終了、プライベート編と物語が急展開する一方、アクルビは父親探しから大きく逸れ、芸能界にどっぷりですが、ここで少々踏み入った仮説を交えた考察をします。

① 「真の父親」について

 上原清十郎はアイよりも前(14~15年前)に死亡しているにもかかわらず、アイは死亡直前(13年前)に「父親」に連絡をとっています。このため、上原清十郎はアクルビや姫川の父親ではないということになります。
 言うまでもなくルビーの墓参りに居合わせた人物が真の父親のようです。

② 「真の父親」の存在にあかねが気づいた理由は?
 上記の「上原清十郎は真の父親ではない」理由はあくまで読者視点でわかる事です。アクアがわかるわけがありません
 では、そんな「真の父親」の存在にあかねが気づいた理由は何でしょうか?

 あかねは、アクアから話しを聞くや、即座に「アクアがこれに気づいたら復讐の道に戻ってしまう」と確信しています。そんな「抜け穴」に至る手がかりをあかねがなぜ持っているのでしょう?
 「アクアが父親と考えている人物は上原清十郎」ということぐらいは感づくことができるでしょうが、そこから何か調べる間もなく「簡単な抜け穴」に至るのですから、血液型等の公開情報からだと思われます。
 おそらく上原清十郎の血液型は、姫川やアクアとは矛盾が生じなくとも、アイを交えると矛盾が生じるのでしょう。

③ 「真の父親」は?
 さて、それではここから本題です。
 謎の子供からの情報で、ゴローを殺した犯人らしき人物は「アイを殺した高校生=リョースケ」と「謎の中学生」の二人と判明しています。以下、中学生を「少年A」と呼ぶことにします。
 真の父親が別にいて、そいつが黒幕という線はここで消すべきでしょう。いたとしたら「人を殺すのに中高生使う間抜けは物語的にないだろ」というメタ理由ですが。
 だとすると、「少年A」が「真の父親」ということになってしまいます。しかし、彼が黒幕だとすると、「アイドルと女優2人を妊娠出産させて、高校生に殺人させた猟奇中学生」になってしまいます。これも物語的にまずないでしょう。(殺人教唆はゴローのみというなら、まだあるでしょうが)
 ここで、発想を変えたいと思います。「なぜ、ゴローは殺されなければならなかったか」です。

④ 「なぜゴローは殺されなければならなかったか」?
 ここから妄想にも近い過激な仮説が入るのでご注意ください。
 アイや壱護社長がいるのに、ゴローを殺しても何の口封じにもならないばかりか、直前に担当医が行方不明となると、かえって極秘出産が明るみに出るリスクまであります。引き継ぎ医がアイに気づかない保証も、未成年の出産に関してトラブルを疑わない保証もありません。
 リョースケは明らかに殺意を持ってゴローを殺害しています。しかし、その殺害手口は「声をかけて人気のないところまで追ってきたところを撲殺」という、殺人事件として明るみに出なかったのはタダの幸運でしかないお粗末なものでした。ケータイ手にしたゴローが発信ボタン押せばそれだけでもお釈迦でした。
 逆に言えば、担当医の行方不明により極秘出産が明るみに出るリスクまで負っても、ゴローを殺す理由は何か? 担当医が急遽変わってしまうことで、隠す事のできる事は何か?
 これは「検査等で得られる情報」くらいしかないと思われます。「異常なし」で済まされる情報であれば、引き継ぎ医には渡らない可能性は少なくありません。が、それこそ胎児の血液型情報くらいしか当面の間葬り去れそうな情報はありません。
 アイの極秘出産が暴露するリスクに晒しても胎児の血液型情報を隠すために殺人まで犯す必要となると、単に少年Aが身バレを防ぐためとは考えにくいと思われますが、ここを詰めたいと思います。

⑤ 別の方向から・・・中学生父親から?
 この少年Aとアイとの出会いを考えたいと思います。
 これは、「ララライ」での出会いだと思われます。この出会いと近い時期に、アイと姫川愛梨は同じ少年Aの子を妊娠しています。
 金田一が「若いときのワークショップの失敗」と語ったのはこの際のことでしょう。テンポが良く無駄玉のない作者ですので、ワークショップの件は何かの伏線で、金田一も事情を詳しく知っているのでしょう。

 金田一が姫川を施設から引き取ったのも、なにか負い目があるからと疑うべきです。姫川もそこは感づいているのでしょう。
 そして、「上野清十郎と姫川愛梨の心中」も、単に「中学生に托卵された夫婦の末路」と考えるべきではありません。成人の女優が中学生の子を堕胎もせず出産、その後夫婦は無理心中というかなりの異常事態が、物語の中で「単なる父親のカモフラージュのため」持ってこられたとは考えづらいからです。アイの妊娠出産ともなにか因縁があると考えるべきでしょう。

⑥ 脅迫? 復讐?
 では、アイの妊娠出産と姫川夫婦の心中をどうつなげるか?
 ここで、私は「アイと少年Aが何らかの復讐目的のため、アイの妊娠出産を材料に姫川夫婦を脅迫した」と予想します。これなら、④で考察した「アイの極秘出産が暴露するリスクを犯しても胎児の血液型情報を隠したい」事情とも合致します。
 中学生父親の方が姫川夫婦を恨む理由は、姫川愛梨が少年Aを種扱いにして捨てた等いくらでも予想付きます。アイはどうでしょうか? 恋をした少年Aのためにというのも考えられますが、そもそも、芸能界で活動を始めた動機の一つに復讐があったのかもしれません。
 最初は復讐のためにやる気なしの仕事をするも、対象に近づくにつれ、芸能人として輝くようになる。アクアの所業とも似たところがあります。

⑦ 今後の話の展開予想 ~ 社長は何を知っている?
 アクアは真の父親を知る前に誤解から復讐の道を逸れましたが、ルビーはどうなるでしょう?
 ルビーの目的はゴロー殺害犯への復讐です。そんなルビーが壱護社長に接触するのは当然でしょう。「ゴローはアイの極秘出産隠蔽に協力的だった」という前世情報持ちのアクアと違い、ルビーは「ゴローは隠蔽に非協力的だったため殺されたのかもしれない」と誤解してもおかしくないからです。
 とはいえ、社長は何も知らない犯人ともつながりはない、では話は進まないでしょう。ルビーがアクアと違う糸口で真相につながるために社長が提示できる糸口は?
 社長が約束したように、誰か(いまはそこそこ有名になってしまった)芸能関係者というのも考えられる(というか順当な本命予想)のですが、私は「アイの母親」あたりの大穴予想をします。

 窃盗で収監後、アイと離れている母親ですが、そもそも中学生がアイドルとして働くには保護者の手厚いバックアップが不可欠で、施設の子がスカウトされてアイドルデビューというのは白馬王子並のありえない話です。疎遠となっている母親がアイを案じて、知人である壱護社長に頼んだという方がまだ有りうる話です。

⑧ 今後の話の展開予想おまけ ~ 共闘!?
 
ともあれ、ルビーは危うげな意図を持ちつつも、とりあえずは真っ当にアイドル活動をしています。
 しかし、とにもかくにも、アクアもそうですが、ルビーも全然周囲と情報共有を図ろうとしません。前世情報やカラス情報等、持ち情報がいまいちオカルトなので仕方ないところもありますが、このまま考えなく突っ走って物語が解決するとも、解決して面白いとも思えません。
 ここで救いの手となってくるのは、黒川あかねと有馬かなだと思われます。両者ともアクアやルビーから断片的にではありますが情報を得ており、2人を正せるような立ち位置にあるからです。
 しかしながら、黒川あかねも有馬かなも個々に得た情報は断片的すぎます。そこで、ゆくゆくはこの2人は共闘してアクルビを救うのではないか? というのが私の勝手な妄想です。

 駄文失礼しました。


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