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オタク編集者がアツギの件で、殴り合うオタクとフェミニストに言いたいこと

初めに謝罪します。
この記事タイトルは、読んでもらうために狙って過激にしました。
あの件に賛成する人を「オタク」と称して、反対する人を「フェミニスト」とざっくり分けてしまってます。
もちろん、賛成派・反対派にそれぞれオタクやフェミニストじゃない人もいるのはわかってますが、「あまりに反応が大きくなった」ので、なるべく今回の記事に興味あった人に見てほしいと思って書いたのです。

・記事の読者数に驚き

想像以上に、記事を読んだ人が多くてビックリします……
前から初めて見たかったnoteに関心のあることを30分くらいで書きなぐったら、こんなに多くの人に読まれるとは。

Twitterのフォロワー「2」とかで、noteに至ってはフォロワー「0」だったのに、ビュー数がそろそろ10万に達しそうで、noteというサービスの影響力を思い知りました。

なので、あの記事は個人的にもロジック雑なところもありますし、「例」についても結構突っ込まれても仕方ない部分はあるかなと思ってます。
(LDH JAPANとかの件だけは修正しましたが)

ただ、一回出したものを大きく修正するほど関心があるかと言われるとそうではないので、直すつもりはありません。

記事コメントに頂きました反応には返させて頂いておりますので、そちらも合わせてご覧頂けますと幸いです。
とくに問題の本質が「場違いではなく、性的搾取」だという指摘については、そちらに僕のスタンス書いておりますが、あまりにも反応が多いので、改めてここでも書いときます。

・アツギは企画を「取り下げられた」わけではない

僕はこのイラストに反対する人が「性的搾取だ! こんなイラストが存在することがいけない!」と主張することは自由だと思いますし、それを非難するつもりはありません。

また、その一方で絵師さんや企業が、その声や反発を理解した上でこういったイラストを描いたり作ることも自由だと思います。
(僕もそうしています)

端的に言うと、

主張することも表現することも自由が認められていて、その権利まで両者非難するのは行き過ぎでしょ。 

ってことです。

両者の表現や主張に対して「反論」したり、「表現への批判」があるのは良いと思いますが、それを発信する主体まで必要以上に攻撃するのは気持ち悪いなって思います。

コメントにも書きましたが、人の行動を制することができるのは、「意思」か「法律(ルール)」しかありません。

擁護側の人が勘違いしすぎなのは、今回のアツギの対応は決して「無理やり取り下げられた」ものではなく、顧客の反応を見て「アツギの意思で取り下げた」ものです。
「場違い」によって反発したことによって、その表現を掲示することで顧客の感情を損なって不利益が大きくなるから撤退しただけです。

仮にあの反発を受け止めてでも、本来の意図を達成できているなら維持したと思いますし、想定をしてなかったということでしょう。
そして、その「想定してなかった」ことが問題になっただけで、嫌がるアツギが表現の場を奪われたわけではありません。

企画によって起きた炎上の理由を考察して、起きた不利益に対して気をつけようと思うだけで、僕は「萌えイラストを一般企業を使うな」とも思わないですし、「性的なイラストもわかった上なら、企業が出すのは自由」と思います。(後者をやるのはリスク高いから、僕はやらないってだけです)

・「不快なもの」をやめさせる権利もない

また、反対派の人たちにも知ってほしいのは、「このイラストが性的搾取だ」と主張をするのは自由ですが、今のところそれを無理やり止める権利も無いということです。
なので、僕も粛々と皆様が嫌がるイラストや表現を作っていきます。
それを求める需要もありますし、厳密な意味で、それを止める権利は誰にもありません。
それが不利益被るほど炎上したら「自分の意思」で止めるだけです。

もし止めたいなら、そういう法律を作るしかありません。
その動き自体は僕は批判しませんし、それがかなうように頑張って頂ければと思います。
(僕自身は当然反対しますが、必要以上の非難もしません)

ちなみに、今回のイラストにTwitterの「ルールとポリシー」を挙げている人はいますが、それはTwitter社という一企業が決めたルールなので、それをジャッジできるのは運営だけです。
運営がルール違反と認めてなければ、それはルールの範囲内です。

・結局は「リスクを覚悟できるかどうか」

最後に。もっかい言うけど。
この問題、擁護側も反対側も過剰に相手を非難しすぎじゃね? 

僕が「場違い」って書いたように、こんなん「一企業が顧客需要の判断ミスってビビってイラスト取り下げた」ってだけじゃん。
そこになんの強制力も無いよ。仮にアツギがこの炎上リスクを承知の上で、やったなら謝罪しなければいいだけだったのだし。

それについて僕は炎上の原因を考えつつ、気をつけようね、って言っただけです。
「ダメ」の定義が曖昧な上に、表現として雑だったのが良くなかったな……
あの「ダメ」というのが社会規範的な「ダメ」なのか、企業利益的に「ダメ」なのかというのを曖昧にしてしまってました。
(それゆえに伸びたのかもしれませんが)

僕が言ってるのは企業利益的な「ダメ」ということです。
不快に思う人が大量にいるところに投げて、マイナス感情が爆発した結果、企業イメージを損ねるだけでなく、それが好きな人にも嫌な気持ちにさせて誰も得しない結果になった。ということを端的に言っているだけ。

記事について、もうひとつ反省を述べると「萌えイラスト」については定義を曖昧にしすぎたかな……? とは思っています。ここは、もう少し説明すべきだった。

ただ、ぶっちゃけ絵柄の問題以上に「萌え」は「性的なもの」を抱合しているものも多くて線引きも曖昧なので、「リスクを自覚する」意味では多少幅広く設定しておいたほうがいいかなとも思います。
(実際今回、オタクじゃない方のなかでも、「性的」か「性的でない」の判断は難しいというコメントもあったので)

だから僕は「『萌えイラスト』は表に出てくるんじゃねえよ」とは思ってないのよ。リスクさえ込みならね。

そういった非難をする人がいても、それ以上に賛同する人を取り込むことを狙うのであれば、企業の判断として冒険することは良いと思います。
それを止める権利もありません。

「場違い」って言ったけど、アツギの顧客層には「そう思う」人が多かったっていう感情を指摘しただけで、「そう思わない」人が多ければ問題にはなってないですよ。
でも、顧客層的に明らかにそれって違うじゃないですか。イラスト出したところで、得られるメリットってしかも存在しないよね? って話。
今回の件は反応見る限り、オタク側ですら「場違い」と思う人は多かったようなので、そりゃ仕方ないよね。
そして炎上が起きたときに混乱することが予測できないなら、それはやめたほうがいい。

だって、誰も幸せにならないから。

一応、これをアツギの件の最後にしたく思います。

最後に、僕はどういう立場の人でも、読んで頂けた方に感謝しておりますし、拙い文章について指摘頂けることはありがたいなあと思います。
どうあれ、今後の知見に繋がるので。

ある意味、noteってこんなに読まれるんだ!と思ったので、今後もいろいろ書いていきます。
ツッコミどころも多いでしょうが、お暇なときにぜひコメントしてやってくれると嬉しいです。

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