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自然観察を楽しみたい!【野鳥・植物 etc】

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生き物の生態や身近に見つけられる植物についてなど、自然の中の「そうだったんだ!」を紹介します。
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プロに教わる、トンボが逃げない近づきかた 

好評発売中の図鑑、『くらべてわかるトンボ』より、トンボが逃げにくい近づきかたと撮影のコツご紹介します。 図鑑でトンボの名前を調べるときは、撮影してみよう  いろいろなトンボの特徴をくらべて名前を調べるには、写真を撮るのが有効な方法の一つです。特に真横から撮影すると、胸部の模様や尾部付属器といった同定に必要な部分がよく見えます。  加えて上方向からも撮影しておくと、横からでは見えなかった頭部や胸部、腹部の模様や尾部付属器の特徴がいっそうよく見え、他の種との違いがよくわかりま

街にいるハトは、どこに帰りどこで寝るのか

馬鹿っぽい、汚い、何考えているのかわからない……など、マイナスイメージも多く、時には害鳥として駆除もされる身近な鳥、ハト。 そんなハトの世に知られていない豆知識がたくさんつまった本『となりのハト 身近な生きものの知られざる世界』(著者:柴田佳秀)より、思わず誰かに話したくなるハトの秘密のエピソードをご紹介。 ハトにもショッピングセンターが人気 お腹もいっぱいだし、もう少しで日没だからそろそろお家に帰らなければならない時間だ。そのドバトたちのお家はどこにあるのか。 それは

きのこの秋到来! 公園で今出会えるきのこ5選

地上に舞い降りた星々 ツチグリ 外皮は乾燥させると閉じ、水分を補うと開くので、家に持ち帰って、外皮の開閉をじっくり観察することもできます。(新井) ロマンチックなキャッチフレーズがぴったりの星形のきのこ。公園や神社などの林で、地面を注意深く探してみましょう。たくさん群生していることもあります。 みかんの皮のように見える部分は、なんと周囲の湿度によって開いたり閉じたりするのです! 一つ持ち帰って観察してみても面白そう。 未熟な時は食用にもなるのだそうです。 見つかる場所

ごくごく海水を飲むハト!? 美しすぎるハト “アオバト”に会いに行こう!

◆ 美しすぎるハト “アオバト”見てください。世の中にはこんな美しいハトがいるのです。 その名はアオバト。 ハトといえば、駅前にいるねずみ色のドバトを連想しがちですが、こんなにも美しい種類がいます。 しかも、日本に棲んでいて、ちょっとしたコツさえ知れば出会うことができるなんて聞いたら、見たくなりませんか? ・ アオバトは森のハト アオバトがいるのは、北海道から九州までの山の森です。 大きさは33センチとドバトとほぼ同じ。雌雄ともに全身が黄緑色で、オスは翼が赤ワイン色の華

すべての「海」を愛する人に贈りたい。 水中写真家・鍵井靖章さんの作品でめぐる、 日本列島3,000kmの海の旅

8月12日、人気テレビ番組「情熱大陸」や「クレイジージャーニー」などへの出演で知られる水中写真家・鍵井靖章さんの『にほんの海 日本列島海中景色紀行』を刊行しました。 北海道から沖縄まで、全25都県のあなたの知らない海の絶景。そこに生きる生きものたちが登場する、これまでにない博物学的写真集です。 この記事では、美しい本書の中身とともに、その魅力を紹介します。 日本の海を再発見する一冊 世界中の美しい海中風景を撮影してきた水中写真家・鍵井靖章さんが、改めて日本の海を縦断。

灼熱のアスファルトもへっちゃら! 8月、街中で出会える雑草の花5選

1. こんなに暑くても平気です 〈 コニシキソウ 〉コニシキソウはひとたび目につくようになると、道ばたのあちこちで見かける雑草です。緑の肉厚な葉に赤紫の模様が入っていて、地面を這うように生えています。 晴れた夏の日中は、気温は地表に近いほうが高温です。そんな暑い日にも平然と花を咲かせ続ける、コニシキソウのタフさに驚きます。 よく見ると、おもしろい形をした美しい植物です。ちょうど花盛りのように見えます。 コニシキソウは花が延々と咲く、花期が非常に長い植物です。 花びらのよ

今、街の野鳥は何してる? 気になる真夏の鳥の暮らし

夏の間、ツバメはどこに?家の軒下で子育てをしていたツバメも、夏になるとすっかり姿を見なくなります。 はてさて、どこへ行ってしまったのでしょう。 あまりにも忽然と姿を消すので、昔の人は海の中に潜ってしまったと考えたようですが、さすがにそんなことはありません。 街のツバメは子育て中だった! 実はツバメが街にいるのは、子育てをしている時だけなんです。 子育てしていないときは、日中は川や水田の近くにいて、獲物である飛翔昆虫を飛び回って捕食したり、近くの電線に止まって休んでいるーー

夏休みは公園で「きのこ」を探そう! 8月に出会えるきのこ5選

コケの間に潜む、かわいい小悪魔 ヒナノヒガサ「こんなところに、こんなにかわいくてきれいなきのこ! と、見つけたら嬉しくなること間違いなし。コケが生えている場所をじっくり探してください。」(新井) 夏から秋に、林や庭のコケの上に生えます。 透明感のあるオレンジ色が被写体にぴったり。傘の直径が1センチ弱と、とても小さなきのこです。 こんなにかわいいのに、中枢神経系に作用する毒を持っているれっきとした毒きのこだとか! 食べずに鑑賞して楽しみましょう。 千本、二千本は当たり前!

「夕日が綺麗なのはどんな時?」などの空の疑問から生まれた本 『空の見つけかた事典』

こんにちは。 山と溪谷社より、こんな本が出ました。 身近で見つけたい空から、一度は見てみたい素敵な空まで、いろいろな空の現象の「見つけかた」がわかる本です。 今回はこの本が生まれた経緯などを、noteを書いてみたいと思います。 なかなか見れない、話題の空の現象。近年、虹やハロ、彩雲など日常でも会いやすい光の現象は、しばしばSNSで話題になっているのを見ます。 しかしそれを見て、慌てて外に出てみても「もう消えてる!!」ということばかり。 また、近年はコロナ禍で在宅勤務が

独特な鳴き声で鳴く、あのハトの正体は? なぜ鳴いているの?

馬鹿っぽい、汚い、何考えているのかわからない……など、マイナスイメージも多く、時には害鳥として駆除もされる身近な鳥、ハト。 そんなハトの世に知られていない豆知識がたくさんつまった本『となりのハト 身近な生きものの知られざる世界』(著者:柴田佳秀)より、思わず誰かに話したくなるハトの秘密のエピソードをご紹介。 孤独を愛する在来のハトキジバトは孤独を愛するハトである。みんなと一緒じゃないと気が済まないドバトとは違い、常に単独行動がモットーで、食事も就寝も一羽である。ただ、所帯

今、「変形菌」がアツイ!? 謎の身近な生きもの、変形菌の正体に迫る!

弊社から、こんな図鑑が発売されました。 『発見と観察を楽しむ自然図鑑 変形菌』…… ありがたいことに、発売前からたくさんのご予約をいただきまして、Amazonでは、「動物・植物」カテゴリで1位に輝きました。 しかし、まだまだ知名度が高いとは言えない生きもののようで、 「変形菌とはなんぞや?」と聞かれることも多い・・・ そのため、今回は図鑑発売記念&PRとして、変形菌についてのnoteを書かせていただくことにしました! 変形菌って何?変形菌は、小さいながらも見た目が美

雑草の花にも名前がある。街角を彩る花たちの図鑑

庭で、街角で、見かけた花の名前がわかる。 いちばん身近な雑草図鑑が誕生! 新シリーズ「散歩道の図鑑」の2冊目となる本書。 市街地や公園、空き地、河川敷など、身近な場所で出会える雑草の花100種を選抜した、これまでにない雑草図鑑です。 掲載種が100種だからこそ、初心者でも使いやすく、出会いやすく、覚えやすい。 本書があれば、日常のなかで雑草観察を楽しむことができます。 解説文には図鑑としての基本情報はもちろん、見分けのポイント、知ると面白い生態、名前の由来などの雑学も掲

あしたの散歩が、今日よりもっと楽しくなる。いちばん身近な野鳥100種の図鑑が誕生!

庭で、駅で、見かけた野鳥の名前がわかる。 いちばん身近な野鳥図鑑が誕生しました! ヤマケイの新シリーズ図鑑「散歩道の図鑑」から、 『散歩道の図鑑 あした出会える野鳥100』が3月19日に発売となりました。 市街地や公園、河原、湖など、身近な場所で出会える野鳥100種を選抜した、これまでにない図鑑です。 特によく見かける、いちばん身近な100種に絞っているからこそ、これまで野鳥観察をしたことがない人でも検索しやすい図鑑に。 この一冊があれば、庭に訪れる野鳥や、通勤や通学、

毎日がちょっぴり楽しくなる。 魅力たっぷり、冬の雲観察のススメ

冬は雲の観察に適した季節冬は、雲の観察をするのが楽しい季節です。特に冬晴れの日は寒いものの、空気は澄んで空は美しく、雲の観察に適しています。 本記事では、『ときめく雲図鑑』(写真・文:菊池真以)から冬に見やすい魅力あふれる雲たちをピックアップして紹介します! 冬の雲の特徴 日本列島の中央には大きな山脈があるため、冬に出る雲は、日本海側と太平洋側で大きく異なります。 西高東低の典型的な冬型の気圧配置のとき、日本海側ではどんよりとして厚みのある雲が空を覆い、雪が降り続きます