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立春は冬の折り返し。雪解けとともに出てくるお宝を探しに。

2月3日は立春、もうすでに暦の上では春らしいです。
と言うことで、個人的には春らしいと思う話題を。

標高1150mの立春=春と冬の激しい攻防

この地域では、厳冬期には-10℃を下回ることもしばしば。
朝、車を出そうものならフロントガラスにこびりついた霜をスクレーパーでガリガリしないと運転できない(本当は10分ほど暖気しないと車に悪いので、よい子は真似しないで)。

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氷点下とはお友達になっておかないとこの地では暮らしていけないのだ。

そんなお友達とは立春を境にして、だんだん距離をとりはじめる。
ぽかぽか陽気の日が数日続いたら翌日には氷点下がやってくる。
押しては引く波のように、春と冬がせめぎあいながら徐々に春の割合が増え、そのうち桜前線と新緑がいっぺんにやってくる。

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そうすれば、氷点下のお友達とはしばらく会えなくなる。

春のターンで雪が急激に解ける

さて、2月はまだ冬の勢力が強い。氷点下のお友達も全然帰る気配はない。それでも、日中は10℃を超すような暖かい日が出てくる。

ぽかぽか陽気だと雪がどんどん解けていく。雪解け水は小さな小川をつくり流れる。雪が減って、土が出ると足跡が残りにくくなるので悲しい。悲しんでいるのを知ってか、夜、友達が粉砂糖を降らせてくれることもある。

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お宝ざくざく

一方で、雪が解けるといろいろお宝が出てくる。
カラ類は地面に落ちた種を拾って食べて。

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カケスはどんぐりをゲット。
私も枝とか葉っぱとかハンノキのミニ松ぼっくりとか、いろいろ拾う。

冬の風物詩、羽根

特に楽しみなのは、羽根。
散歩中にふと足下を見ると落ちていることがある。
とくに冬によく拾う。

単純に生え替りで抜け落ちたものは1本の単体で落ちている。
雪で覆われるので、解けた頃に顔を出す。後に風に飛ばされたり、巣の材料に運ばれたりして、どこかへ行ってしまう。

ごっそりと落ちているときは誰かの狩りの跡。
白い雪の上だからより見つけやすい。
夏にはあまり見ないこの殺害現場。葉っぱが落ちて見通しがよくなった分、捕食者に見つかりやすくなっているのかもしれない。また、捕食対象の選択肢があまりないので、冬は小鳥が狙われやすいのかもしれない。

だれが、なんで?どうやって?…と考えながら見入ってしまう(そして、拾う)。

冬はみんな必死に生きている。

春一番や重い雪

風が強い日や湿った重い雪が降ったときは、お宝の大チャンス。
普段は手に届かないものが地面に落ちてくるのだ。

今シーズン拾った大物はヤドリギ
湿った雪が降った数日後に道ばたで拾った。

昨シーズンの4月、季節外れの重い雪で折れたヤナギの枝からリースを作ってみた。

宝探しをしていると、自然のたくましさにも気づかされる

春と冬の激しい攻防にほぼ春の優勢が決まりかけた頃、最後のひと踏ん張りと言わんばかりに雪が降る。

厳冬期のさらさらパウダースノーとはいかずに、水分をまとったずっしりと重い雪。樹に張り付いて時にはへし折ってしまうことも。

去年、直径10cmほどの桜の木の枝が春の雪で折れた。
GWごろに桜前線が到達した頃、折れた枝にも花が咲いた。
根元はつながっていないはずなのに、まだその枝に蓄えられていた養分と水分のみで花を咲かせたのだ。

実はつかないだろうけど、花粉はほかの花に運ばれて次の世代につながったのかもしれない。

大きな枝を折ってしまう自然のおそろしさ。
それを受け入れながらも、次の世代へつなぐ植物のたくましさ。

まとめ

冬がきびしいからこそ、生き物のたくましさがより浮き彫りになる。

寒ければ寒いほど美しい景色が見られるので、氷点下とは離れがたいけど、立春を過ぎた「春に向かう冬」にも楽しさがたくさんある。宝探し、やってみてはいかがだろうか。

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