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【読書感想文】シグマフォースが挑む、伝説の都市ウバールの謎『ウバールの悪魔 シグマフォースシリーズ』

ジェームズ・ロリンズの「シグマフォースシリーズ」は、科学とアクションの絶妙な組み合わせで、多くの読者を魅了してきた名作シリーズの一つです。このシリーズの特徴は、緻密な学術的背景に基づいたストーリーと、息を呑むようなアクションシーンの連続。中心となるのは、科学者でありながら特別な訓練を受けたエリート集団「DARPA」。彼らはアメリカ軍の特殊部隊として、世界各地で発生する危機的状況や謎に満ちた事件の解決を任されています。

彼らの冒険は、古代の遺跡や神秘的な伝説、そしてそれらを巡る国際的な争奪戦を背景に展開されます。本作「ウバールの悪魔​​」は、シリーズのプレリュードとして位置づけられ、シグマフォースの起源や彼らの活動の背景を深く掘り下げています。

物語は、イギリスの美術館で突如として発生した爆発事件から始まります。この事件をきっかけに、シグマフォースのメンバーたちは伝説の地下都市ウバールを目指すことに。ウバールはアラビアの砂漠に眠るとされる伝説の都市で、その背後には女王シバの古代の伝説が隠されています。ロリンズは、この伝説を背景に、読者を砂漠の中の冒険へと引き込んでいきます。

ロリンズの筆致は、特にアクションシーンにおいて圧巻。彼の描く戦闘シーンや追跡シーンは、読者をその場にいるかのような臨場感で包み込みます。オカルト的な要素とミリタリー小説のテンポの良さが見事に融合されており、一度読み始めたら最後まで手を止めることができないでしょう。冒険と謎解き、そしてスリルが詰まったこのシリーズは、アドベンチャー好きの読者には間違いなくおすすめの一冊と言えるでしょう。

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