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【読書感想文】エルフの国の修行から、全てを守るための戦いの舞台へ ~エラゴンとサフィラの絆と成長の物語~『エルデスト 宿命の赤き翼 下 (ドラゴンライダー 2)』

『エラゴン 遺志を継ぐ者』の続編であり、ドラゴンライダーの伝説を描いた壮大なファンタジー小説。

エラゴンとサフィラは、エルフの国で<嘆きの賢者>オロミスと彼のドラゴンからドラゴンライダーとしての修行を受け、強大な敵であるガルバトリックスとその黒いドラゴンに対抗する力をつけていきます。一方、ヴァーデン軍は、帝国に対抗するためにドワーフや村人たちと手を組み、戦争の準備を進める。エラゴンとサフィラは、修行を終えてヴァーデン軍に合流し、帝国軍との決戦に臨むが、そこで彼らを待ち受けるものとは……。

本書の主要なテーマは、「成長」と「運命」です。エラゴンとサフィラは、修行を通して自分たちの力や限界を知り、成長していきます。しかし、同時に、二人はそれぞれ自分たちの運命に翻弄されることもあり、終盤ではエラゴンとサフィラの運命が大きく変わる衝撃的な展開が待ち構えています。

私が思う本作の最大の魅力は、詳細に描写された異世界とその中のキャラクターたちの心情です。エラゴンの成長物語を通して、社会人としての日々を戦っている読者にも共感を与えるポイントが多々あります。

本書の中で、私にとって特に印象に残った場面は、エラゴンがエルフの里で<嘆きの賢者>オロミスから受けた試練です。エラゴンは、自分の過去や未来、恐怖や痛み、喜びや悲しみなどを見せられますが、それに耐えて自分の意志を貫きます。この場面では、エラゴンの心の強さや自分に打ち勝っていく様が手に取るように描かれていました。彼らが直面する困難や試練を通して、私はその強い絆や決意をずっしり感じました。

この本は、ファンタジー小説が好きな人やドラゴンが好きな人におススメです。登場人物や世界観が豊かに描かれており、読者を魅了します。また、戦闘シーンや魔法シーンも迫力があり、スリルや感動を味わえます。この本は、ドラゴンライダー シリーズの第二巻の下巻ですが、私は次の巻がさらに待ち遠しくなってしまいました。


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