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【読書感想文】「勝つ」ではなく「負けない」を目標に『負けない技術──20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」』


本書の概要

麻雀界の鬼才である桜井章一さんが、麻雀に限らず、他の勝負事でも通用する普遍的な真実を教えてくれている本です。タイトル通り、「勝負事」についてかなり深く書かれていますが、それだけでなく、運気の流れや感覚的なものなどを、達観した視点で書いているところが本書の特徴です。

本書を手に取ったきっかけ

特に私の場合、プレッシャーに弱く土壇場で力を発揮できないことがこれまでたくさんあり、この点を克服したいと考えて本書を手に取りました。

本書では「勝ちたい」と「負けない」は違うということが最初に提示されます。
「勝ちたい」という気持ちは、自分を示したい・・・といった欲望から生じたもの。「勝ちたい」という欲は際限はなく、自然界を見渡しても「勝ちたい」は存在しないと筆者は言っています。振り返ってみると、私自身はこれまで勝ちにこだわる気持ちが強く出てしまっていたところが数多くありました。しかし、本書が言うように「勝ちたい」という意識は自分の欲に囚われているということ。その状態で勝負に臨んでいたから、これまで望む結果が得られなかったことが多かったのかもしれないと感じました。一方で「負けない」という意識は本能からきているとのこと。故に「負けない」という意識でいることで、力も抜けリラックスできるということでした。

本書を読んでどう感じたか

タイトルこそ「負けない技術」ですが、どちらかというと技術よりも「心構え」が中心の内容です。
これまでの自分を振り返った時の失敗した経験に当てはめると、本書の内容は本当に的を得るものでした。目下、上手くいかずもがくことが少なくない自分には、考えさせられる言葉がたくさんありました。目先の利益に目を奪わてしまいがちなところが私にはあり、そのことで大切な何かをいろいろ逃していた部分にも思い当たりました。
他に、勝負強さを養うためには「準備・実行・後始末・そしてまた準備」を習慣づけることが大事、という部分にも納得できました。「準備・実行・後始末・そしてまた準備」・・・これって、つまりPDCAサイクルと同義だと思います。当たり前のことを習慣づけることが、負けない技術なのではないかと感じています。

本書を読んで今後どうするか

今後は「勝つ」ではなく「負けない」を目標にしていきます。

勝負事での敗北は、99%が意識過剰からくる自滅だと本書は言っています。勝負事に関しては自分を成長させる試練、あるいはゲームとしてとらえ、建設的な結果を残すにはどういう「心構え」でいればよいかを普段から考える癖をつけるようにします。

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