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【読書感想文】本作りの魅力と苦労がリアルに描かれる、本の製作過程『本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習いⅢ」 (TOブックスラノベ)』

本に囲まれた幸せな生活を送っていた少女・マインが、本がほとんど存在しない異世界に転生したことから始まる物語です。第二部では、マインは神殿の巫女見習いとなり、神官長のベンノと共に神殿の図書館を開設することになります。しかし、神殿には本を嫌う教皇や、マインの秘密を狙う者たちが潜んでおり、彼女は危機に直面します。一方、マインは自分の体に宿る「魔獣の呪い」の正体や、異世界に来た理由についても、少しずつ明らかになっていきます。果たして、マインは本を作る夢を叶えることができるのでしょうか?

この本のテーマは、本への愛です。マインは、本がない世界で、本を作ることに命をかけています。彼女は、本を読むことで得た知識や感動を、自分の手で形にしようとします。また、本を通じて、人とのつながりや、異文化の理解を深めていきます。本は、マインにとって、生きる力であり、幸せであり、希望であります。この本は、本好きなら誰もが共感できる、本への情熱と感謝の物語です。

この本のおすすめポイントは、本の製作過程です。マインは、紙やインク、ペンや本の装丁など、本の素材や道具を一から作り出します。その過程は、非常に細かく丁寧に描かれており、本作りの魅力や苦労が伝わってきます。また、マインが作る本の内容も、さまざまなジャンルやテーマがあり、読者の興味を引きます。本の製作に関する知識や技術が豊富に盛り込まれた、本好きのための本です。

私は、この本を読んで、本への愛を再確認しました。マインは、本がない世界で、本を作ることによって、自分の存在意義や幸せを見つけていきます。本を読むことで、自分の世界を広げたり、心を豊かにしたりしてきた私にとっても、本書は、本への感謝と敬意の気持ちを呼び起こす、素晴らしい一冊でした。

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