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【読書感想文】鑢七花、因幡の砂漠で運命の対決!『刀語 第二話 斬刀・鈍』

無刀の剣士・鑢七花と奇策士・とがめの旅を描いた物語。彼らの目的は、伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が作り上げた12本の刀を集めることです。この第二話では、その旅の中で彼らは因幡砂漠にある下酷城に到達し、城主宇練銀閣と対峙します。

鑢七花は、無刀の剣士としての自身のスタイルを確立しつつありますが、物語での彼の成長は、ただ技術的なものだけではありません。とがめの関係性が深まるにつれ、七花の内面もまた大きく変化していきます。二人の間に生まれる信頼感は、彼らが直面する困難を乗り越える大きな力となります。

そして、物語のクライマックスとなる宇練銀閣との対決も見どころです。銀閣の持つ刀「斬刀・鈍」との戦いは、ただの武器のぶつかり合いではなく、それぞれの持つ理念の対立でもあると思います。私は、銀閣が刀を通じて表現しようとする美学と鑢七花が追求する無刀の理念がぶつかり合う様に、圧巻されてしまいました。

次作への期待感と共に、登場人物たちの旅がこれからどのように展開していくのか、その続きを追いかけたくなりました。

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